性腫瘍であり、内部組織が均一ではありません。また、脳腫瘍という一つの腫瘍があるわけではなく、極めて多くの種類の腫瘍からなっており、それぞれの性質が異なります。
血液から脳への薬物移行を制限する血液?脳関門という特殊な性質があるために、血液中に投与した薬が脳腫瘍に十分に行き渡りません。
脳腫瘍の細胞自体が薬剤に抵抗性を有しています。
発達期にある脳が、治療手段である放射線や薬剤によって障害されやすいために、治療に制限があります。また、脳の解剖学的構造は複雑であり、外科的治療が困難です。
3. 発達期の脳の特徴 脳腫瘍の治療を理解する上で、発達期の脳の特徴を理解することが重要です。こどもの脳は急速に発達しています。発達が著しいことは、頭の大きさを示す頭囲曲線の推移を見れば一目瞭然です(図1)。この間に、神経細胞は軸索を伸ばしたり、他の神経細胞との間にシナプスを形成したりして大きくなります。また、神経細胞から出る電線に相当する軸索の周囲を、ミエリンという物質が何重にも取り囲む、髄鞘化という過程が進行します。このような時期に放射線照射が行われると、将来様々な脳障害を生じる可能性が高くなることが知られています。一方、可塑性(脳障害からの回復力)が大きいという利点もあり、しばしば驚異的な神経機能の回復?発達を示します。
4. 脳腫瘍の種類 脳腫瘍とは脳に出来た腫瘍の総称であり、一つの腫瘍を示すものではなく、脳に存在する様々な細胞から腫瘍が発生します。脳の中には、まず、神経細胞がありますが、分裂能を持たない細胞のため腫瘍が生じることは稀です。一方、神経細胞と複雑な形をした脳室が存在します。脳室系は側脳室、第3脳室、第4脳室の異なった部屋に別れており、側脳室内に存在する脈絡叢という組織で作られた髄液はモンロー孔という狭い穴を通って第3脳室に移行し、次に中脳水道という最も狭い管状の構造を経て第4脳室に移行した後、脳室から出て脳表のくも膜下腔で吸収されます(図8)。成人では脳室内の髄液量は150ml、1日の産生量500ml 近くになるとされます。モンロー孔や中脳水道などの狭い部位の近くに腫瘍が発生すると、容易に髄液の流れがせき止められて、上流に髄液が貯溜するため水頭症が発生します。
水頭症の治療は、髄液の流れを止めている腫瘍を取り除く手術、貯まった髄液をお腹の中に導いて吸収させる脳室?腹腔短絡術(のうしつーふくくうたんらくじゅつ、シャント手術)、あるいは、第3脳室の底に内視鏡で穴を空けて髄液が脳表に直接流れるようにする手術があります。それぞれに一長一短があり、個々の条件に最も適した方法を選択します。
6. 脳腫瘍の診断法 診断には症状から診断する臨床診断、様々な機器を用いる画像診断、腫瘍組織による病理診断という段階があります。画像診断で最も重要なものはMRIとCTスキャンです。MRIの最大の利点は、脳を切る断面を自由に選べること、また、撮影条件を変えることにより、腫瘍の性質や脳との関係を明らかにすることが出来る点にあります(図9)。また、MR血管撮影を行うことにより、苦痛を伴う脳血管撮影を減らすことが可能になりました。しかし、撮影に時間がかかることから、小児ではかなり強い鎮静が必要であるという問題があります。
脳血管撮影は、腫瘍を栄養する血管を明らかにすることにより、手術を行う上での重要な情報を得ることが出来ます(図10)。腫瘍の種類によっては必要となります。私どもの施設では、観血的検査である脳血管撮影は必要な場合のみに全身麻酔下で行なっています。
病理診断は、専門家以外の目に触れることはほとんどありませんが、脳腫瘍の治療において極めて重要な位置を占めます(図11)。手術中に採取した組織を凍らせて診断する、術中迅速診断と、永久標本を作製した後に、時間をかけて診断する方法の2種類有ります。外科医は、術中迅速診断に基づいて腫瘍の摘出範囲を決定しますし、最終診断を待って化学療法や放射線照射の要否を決定します。病理専門医は、集学的治療チームの中で極めて重要
な地位を占めています。 病理診断に必要な組織は、主として開頭による腫瘍摘出で得られますが、時に開頭手術が困難な部位に腫瘍が存在する場合があります。このような場合には、定位脳手術(ていいのうしゅじゅつ、図12)や内視鏡により腫瘍の一部を採取する生検(せいけん、バイオプシー)が行われます。早期発見が難しいからです。
肺癌は、検診等で偶然撮影した、あるいは何か症状があって撮影した胸部レントゲン写真?CTで異常影が認められ、疑われることが多く、早期の段階での発見が難しいと言われています。また、かぜと症状が似ているために、本人自身が放置してしまう場合がみられます。
手術できる割合が低い癌
肺がんは、診断されたときに小さな腫瘍でも、進行癌が多いので、手術ができるのは10-15%と少ない癌です。
早期発見の難しい癌
肺がんは早期発見すれば高い確率で治るがんであるにもかかわらず、治りにくいがんの代表のようにいわれています。
それは、肺がんのなかでも約半分を占める腺がんには、ほとんど自覚症状がないため、
非小細胞がん?抗がんの効き難い癌
非小細胞がんでは小細胞がんに比べ抗がん剤の効果が低く、抗がん剤のみでがんが治癒することは稀です。
非小細胞癌3?4期では放射線療法は難しい
胸水があったり、半分以上癌が広がっている場合、放射線治療を行うことが難しくなります。それは、間質性肺炎を起こす危険が高いからです。また、肺がんの中で一番多くを占めている腺がんは、放射線の感受性が悪く、大きな効果は期待できません。
非小細胞癌の6-7割は手術不能
非小細胞癌の6-7割は、すでに手術不能の段階で発見されます。手術適応になる人は、そう多くはありません。
また、術後の5年生存率は、術後病期で見て1期:80%、2期:60%、3期:40%、4期:10%未満です。
転移しやすく、再発率の高い癌
早期の発見し難いばかりではなく、他の臓器や骨に転移が多く見られる癌です。また、幸いに手術ができたとしても、再発率の高い癌です。手術後で約2割に局所再発、5~6割に遠隔転移が見られるほどです。
転移のルート
肺がんの特色は、いろいろな臓器に遠隔転移(がん細胞が血液に入って流れて行き、離れた臓器に転移をつくること)をおこしやすいことです。肺がんが遠隔転移をおこしやすい臓器は肺、脳、骨、肝臓、副腎などが代表的です。
腫瘍が小さいうちは症状がありません
腫瘍がある程度大きくなると血尿やわき腹の疼痛などが出てきます。
血尿は自然に止まることもよくありますが、血尿が止まっていても病状は進行するのが一般的です。
外科手術によって腎臓を摘出する方法が中心です
腎臓は二つあり。片方を取り去っても残りが機能します。ただし残る腎臓に障害がある場合、病巣部とその周囲だけを部分的に取り去ることもあります。
手術できない場合は動脈塞栓術を行います
転移のある場合は外科療法に放射線療法や免疫療法を併用します。
またインターフェロンやインターロイキンを投与する生体反応活用法もあります。化学療法はあまり効果が期待できません。
血尿、腹部のしこり(腫瘍)、わき腹の持続的な痛み(疼痛)、発熱、体重減少、貧血のほか疲れやすく感じることがあります。
腫瘍が小さいうちは症状がありません
最初は自覚症状がほとんどなく、現われるのは血尿です。
診断に際しては、尿に悪性細胞が含まれているかどうかを見る細胞診、膀胱鏡検査、正検、膀胱?尿道造影検査、リンパ管造影検査などが行われています。
癌の性質や病状によっても治療法は異なります
手術に関しても膀胱を残せるかどうかで内容が異なってきます。
膀胱を摘出すると尿をためておく袋が無くなるので尿路変更術が必要になってきます。
手術後の再発予防に抗がん剤の膀胱内注入療法も実施されます。また放射線療法を用いることもあります。
初期では、膀胱刺激症状(痛みや頻尿)を伴わない血尿が現われます。約75%に、目で見ても分かる肉眼的血尿がみられ、顕微鏡的血尿も含めると血尿は必ず起こる症状です。
進行すると排尿障害、排尿痛、膀胱部の痛み、頻尿などが見られ、さらに進行すると貧血や全身衰弱などが出てきます。
QOLを考える!
さて、今後何を基準に考えていけばよいのでしょうか?それは、QOL(生活の質)をいかに守り、暮らしていくことではないでしょ子どもの腎臓のガンを「ウイルム腫瘍」といいます。ウイルムスという人が発見したことから、このような病名がつけられました
この「ウイルムス腫瘍」というのは、先天的なものです。腎芽腫といって小児悪性腫瘍の代表的なものの一つです。頻度は小児製悪性腫瘍の5%を占め、6歳以下の子どもに多く見られます。また、奇形の合併症も見られるので気をつけましょう。
この病気は、親の力が必要です。なぜかというと、触ってみないとわからないからです。、子どものお腹を触ったり、撫でたりしたときに、「何かおかしい」と気がついて病院に来られる方が多いようです。腫瘤でだいたい気づくようです。
そのほかには、症状は特にありませんから、スキンシップを図ることで発見するしかないのです。
子どもの腹部に何か見つけたら、すぐに病院へ連れて行きましょう。診断方法は、超音波検査、排泄腎盂撮影、CT検査、バリウム浣腸、大動脈撮影などをおこないます。
治療は、腫瘍と思われる隣接臓器を含めて摘出する手術をおこない、術後に放射線療法や、アクチノマイシン-D、ビンクリスチン、サイクロホスファミドなどを用いた化学療法を行います。なかでも放射線法や化学療法がよく効きます。
腎結核
腎臓が結核になった場合を腎結核といいます。現在では、もう過去の病気といった感じですが、一施設で年に一人か二人、発見される程度です。
この腎結核は、非常におもしろいことに、両方いっぺんに病気にやられてしまうということはありません。片側だけやられます。
これは、免疫と関係があるのではないか、といわれていますが、理由はまだ解明されていません。また、腎臓がやられると、尿が腎臓から膀胱に流れているため、二次的に膀胱のほうもやられてしまい、結核性の尿肝炎、膀胱炎になります。
結核というと、肺というのが常識です。昔、肺結核にかかったことがあったり、家族の中に結核の人がいたときに見られることが多いようです。
初期は、症状は何もありません。病気がかなり進行してくると、腰痛や微熱などの症状が出てきます。結核性膀胱炎は非常に痛みが強く、特別な尿の異常があります。血尿が出る場合もまれにあり、したがって、膀胱炎から腎臓結核が発見されることあります。
これは、普通の炎症とは異なり、結核菌が原因ですから、抗菌剤が一番多く使われ、非常に効き目があります。
たまに、尿管の狭窄や膀胱が小さくなる萎縮膀胱になってしまうことがあります。肝臓癌は、ほかの臓器にできた癌が転移してくるケースもありますが、そのほとんどは肝硬変がもとになって発生する、肝細胞癌です。つまり、慢性肝炎から肝硬変に進行してくる。
日本人の慢性肝炎は、そのほとんどがウイルス性ですから、肝臓癌から肝炎ウイルスに感染することから、原因になっているといえます。そして、日本人の肝臓癌は、C型肝炎が原因のものが約80%、残りの大部分はB型肝炎が原因です。
肝硬変になると、肝臓癌が発生しやすくなる理由は、まだはっきりとしていません。しかし、肝硬変があると肝臓癌ができやすいと言うことは、。
例えば、、年率7%の割合で肝臓癌になることが分かっています。100人の患者さんがいるとすると、年間約7人の患者さんが肝臓癌になるということになります。肝硬変の人にとって、肝臓癌への移行は、とても大きな問題なのです。
最近、肝臓癌は増加する傾向にあります。1980年から1995年までの間に、肝臓癌による死亡率が、男性で約2倍、女性では約1.5倍に増えています。
肝臓癌による死亡率が上昇している理由は、一つは肝硬変の治療が進歩したことが挙げられます。かつては、肝硬変の合併症である肝不全や食道静脈瘤で死亡する人が多かったのですが、治療法の進歩により、そうした肝臓癌になる以前の死亡例が少なくなってきました。その分、肝臓癌まで進行する人が増え、その結果、肝臓癌による死亡者数が増加したと考えられます。
2.肝臓癌を見つける場合:検査技術の進歩により、小さな癌も発見できる
肝臓癌を正確に診断するためには、血液検査(腫瘍マーカー)、画像検査、腫瘍生検などの検査が行われます。これらをうまく組み合わせることで、早期発見が可能です。1)血液検査
血液中の腫瘍マーカーを調べる検査です。ただし、こうした腫瘍マーカーは、癌がでなくても増加することがあるので、これだけでは肝臓癌と診断するわけにはいきません。
2)画像検査
最近、特に進歩が著しいのが、画像検査です。20年ほど前は、肝臓癌は子どもの頭ぐらいの大きさになって、ようやく発見されることが多かったのですが、最近は、画像検査により、直径1cm以下の癌も発見できるようになっています。
ただし、それぞれの検査には特徴があり、どの検査でもすべての癌が見つかるわけではありません。いくつかの検査を組み合わせて行うことで、より正確な診断が可能となります。
超音波検査:体の外から体内に向けて超音波を当て、反射してくる超音波を画像にする検査です。
CT(コンピュータ断層撮影)検査:エックス線撮影とコンピュータを組み合わせた画像検査で、体内を輪切りにした断層画像が得られます。開腹して、癌病巣を切除する手術です。小さな癌が一個しかない場合、あるいは癌が大きかったり複数であったりしても、癌が肝臓の一部に限られている場合に行います。
早期の癌に対しては、肝臓の切除とエタノール注入法は、同じ程度の治療効果が期待できます。また、予備能力がよければ、肝臓の半分を以上を切除することも可能です。
4)持続動注化学療法
血管内に贈入したカテーテル(細い管)を、肝臓の動脈に留置して、そこから抗癌剤を持続的に繰り返し注入する治療法です。
多数の病巣が、肝臓全体に広がっているような進行した癌に対して行いま
す。抗癌剤併用の新しい理論に基づいて、治療効果が著しく向上しており、この方法で癌が完全に消えることもあります。肝臓予備能力のある患者さんに限られますが、最近は広く行われています。
現在はこうした治療法が発達し、肝臓癌になっても治療することができます。ただし、効果を上げるためにはやはり定期に検査を受けて、早期発見することが大切になります。
白血病画像
うか。
攻撃的な癌治療から、病人を守るディフェンス的な治療へ、そして癌を休眠させ、最終的に
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共存共生を行い、癌があってもQOLを下げず暮らしていける生活を基準に治療に当たっていくことと考えます。
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早期は症状がありません
早期では無症状ですが、進行すると前立腺肥大症と同じで、夜中に何度も排尿したり、排尿
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の勢いが弱くなったり、排尿そのものに時間がかかるようになります。
手術とホルモン療法
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前立腺ガンは男性ホルモンが症状を悪化させ女性ホルモンが症状を改善します。
そのため薬や手術で男性ホルモンの分泌を抑えたり、女性ホルモンの投与を長期間行いま
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す。
早期なら前立腺を摘出する手術によって完治も可能です。
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病状が進行すると、昼間で10回以上、夜間で3回以上の頻尿、残尿感が見られることがあります。
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血尿と腰痛が見られることもあり、前立腺肥大症とほぼ同じ症状が出ます。また精液に血が混じることもあります。
2008年9月25日星期四
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