2009年12月28日星期一

急性白血病症状

用語では呼ぶ。だが、それは一時的なもので、数年後には急激に病状が悪化し、急性骨髄性白血病と同様の症状が現れ(これを急性転化という)、死に至るのである。化学治療は基本的には時間稼ぎであり、それによって治癒するわけではない。できるだけ急性転化を遅らせることが主眼の治療なのだ。もちろん、これらの知識はそのときにはまったくなかった。
陰鬱な日々が再びはじまったその頃になって、ようやくぼくは自分がどんな病気なのか、きちんとしたところを知りたいと思った。だが、参考になるような本など手元にはない。パソコンの前に座るのも億劫だったけれど、以前に聞いたことのある「骨髄移植」「白血球増多症」「血液疾患」などのキーワードをもとに、インターネットで検索してみた。その結果は、驚くべきものだった。「白血球増多症」などという病名はどこにもない。自分の症状や、受けている治療と照らし合わせて考えると、一番可能性の高い病名は「白血病」だった。そして、白血病はとてつもなく恐ろしい病気だったのだ。
次の診察の時に「ぼくは白血病ではないのですか」と先生に聞いた。先生はしばらく考えてから「恐らくそうでしょう」と言った。予想はしていたとは言え、ぼくは驚きを隠せず絶句した。家に帰り、両親にそのことを告げると、両親はあらかじめぼくが白血病である可能性が高いことを、病院から知らされていたという。ぼくの精神状態を考えて、敢えてそのことを告げなかったというのだ。
両親の配慮を責めることはできなかったけれど、ぼくはもっと早くに告知されるべきだったと思う。たとえ本人に知らせなかったとしても、遅かれ早かれ患者は自分の病気についてわかってくる。むしろ、自分の病気を知らないがゆえに判断を誤ることさえあるのだ。ぼくはまさにその轍を踏んだ。
自分の病気を知ることで絶望に打ちひしがれるかもしれない。それでも、あえて自分の病気について患者は知るべきだ。敵を知らなければ闘うことはできない。そして、白血病との闘いは長いものなのだ。
とはいえ、やはりその頃ぼくは絶望のどん底にいた。1997年の年が明けても、心は落ち込むばかりだった。
白血病(急性リンパ性白血病/慢性リンパ性白血病/急性骨髄性白血病/慢性骨髄性白血病 骨髄異型性症候群)
血液は3種類の血球(赤血球、白血球、血小板)と液体成分の血漿(けっしょう)でできています。血球は全て造血幹細胞とよばれるさまざまな血球に分化?成熟していく機能を持つ細胞から造られます。造血幹細胞は主に骨髄にあります。
白血病とはこの造血幹細胞ががん化して無制限に増殖してしまう悪性腫瘍です。
白血病は一般的に臨床経過または検査所見により急性白血病と慢性白血病に分類されます。さらに白血病細胞の種類により骨髄性とリンパ性に分類されます。他に骨髄でがん化した不完全な血球しか作ることができなくなってしまう骨髄異型性症候群という病気があります。
つまり一言で白血病と言いますが、白血病は実際には急性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病に分類され、他に白血病の前段階である骨髄異形成症候群という病気があるということになります。
急性骨髄性白血病/急性リンパ性白血病
急性白血病になると骨髄で造られる造血幹細胞ががん化し骨髄ががん化した白血病細胞のみで占められてしまい正常な血液細胞がほとんど造られなくなり、血管中にも流出するようになります。
そのため全身の血液でも白血球、赤血球、血小板が減少してきます。骨髄では白血病細胞が充満してしまいます。
急性白血病は早期に発見されれば治癒する可能性は高いのですが、経過が急激であるため発見が遅れると急速に進展してしまいます。
骨髄性白血病とリンパ性白血病の割合は小児では1:4でリンパ性が多く、成人では4:1で骨髄性白血病が多く見られます。 【急性骨髄性白血病?急性リンパ性白血病の症状】
急性骨髄性白血病や急性リンパ性白血病の症状は、正常な血液細胞が造られないために起こる症状と、白血病細胞が異常増殖するために現れる症状があります。
正常な白血球は細菌やウイルスが体内に侵入した際にそれを排除する免疫の役割をもつ細胞です。急性白血病により白血球が減少することで感染症にかかりやすくなったり、原因不明の発熱が起こることがあります。
正常な赤血球は全身に酸素を運ぶ働きをします。そのため急性白血病により赤血球が減少することで、動悸、息切れ、全身の倦怠感、顔面蒼白などの貧血症状が現れます。
血小板は出血を止める機能を持っています。急性白血病により血小板が減少すると歯茎や鼻から出血したり、出血斑ができたり、青あざができやすくなります。
白血病細胞が増えたために起こる症状としては、脾臓や肝臓が腫れてお腹が張ったり、腰が痛くなったり、骨や関節の痛みが出たり、歯肉が腫れたり、頭痛や吐き気が起こることがあります。【急性骨髄性白血病?急性リンパ性白血病の診断】
白血病が疑われる場合には、まず血液検査を行い各種血液細胞を数え、異常細胞の有無をチェックします。血液検査の結果が正常ではなかった場合はさらに骨髄穿刺(こつずいせんし)が必要になります。
骨髄穿刺とは、胸骨または腰骨に太い針を刺して骨の中心部分から骨髄液をとり、白血病細胞の有無を顕微鏡で調べるとともに骨髄性の白血病なのか、リンパ性の白血病なのか等の確定診断を行います。
さらに染色体検査や遺伝子検査、表面マーカーといった白血病細胞の特徴をさらにはっきりさせる検査を行います。
これは、白血病のタイプによって治療方法が異なるためです。
【急性骨髄性白血病?急性リンパ性白血病の治療】
強力な抗がん剤による完全寛解(骨髄中の白血病細胞が5%未満になり他臓器への浸潤もなくなる状態)を目的とした治療である寛解導入療法を行います。
白血球が減少して感染症にかかりやすくなるため無菌室で治療は行われます。
急性前骨髄性白血病(APL)というタイプの白血病では、活性化ビタミンAのレチノイン酸という薬を使って、白血病細胞の分化を促進して成熟させ自然死に導く「分化誘導療法」が効果的です。抗がん剤ではなくビタミンAなので口が渇いたり皮膚が赤くなる程度の副作用しか現れません。
いずれの場合でも早ければ数週間で完全寛解になる可能性があります。1回の治療で完全寛解にならなければ2回以上同じ治療を繰り返し行います。
-寛解時の治療-(急性白血病の治療)
完全寛解になると骨髄や血液の中には、ほとんど白血病細胞が見られなくなりますが、それでもまだ1億以上の白血病細胞が残っていると考えられます。そのため寛解後療法として「地固め療法」「維持?強化療法」と呼ばれる化学療法を引き続き数年間行います。
地固め療法は導入療法と同様の強力な抗がん剤を使用するため、入院のうえ行われます。維持?強化療法は再発を予防するために行う治療で、通院でも行うことができます。
白血病細胞に特定の染色体異常があったり、寛解までに時間がかかった場合には再発してしまう可能性が高くなります。
患者さんの年齢が50歳くらいまでで全身状態が良好で臓器機能が正常であれば、白血球の型(HLAといいます)が一致した健康な方(ドナー)から正常な造血幹細胞を採取し、静脈から輸血をするように体内に入れ破壊された骨髄と入れ替えていく「造血幹細胞移植」が行われることもあります。
急性白血病で行う造血幹細胞移植には大量の抗がん剤と放射線を用いて、体内にある全ての白血病細胞とそのほかの正常な血液細胞を壊す必要があるため、体力がなければ治療に耐えることができないため対象となる年齢が50歳くらいまでに制限されてしまいます。
-再発時、不応時の治療-(急性白血病の治療)
白血病の再発時には前回効果が見られた治療法を再度行うことがあります。
それでも効果が出ない場合、または不応時には治験薬(実験段階の薬)を使うなど新しい治
療を試みます。
いずれにせよ白血病の治療中は白血球が減るためウイルスや細菌に感染しやすくなってしまいます。そのため体を清潔に保つことが大切ですし、規則正しい生活を送る必要があります。さらに、免疫力を賦活させることが大切です。
慢性骨髄性白血病/慢性リンパ性白血病
慢性白血病は、白血病細胞が分化?成熟する力を保っていて増殖スピードも穏やかです。4
~5年の初期段階ではほとんど症状が無くゆっくりと進行するため慢性期と呼ばれていますが、その後は急性に転化し、症状が現れるようになります。
急性白血病と違い、慢性白血病は治癒させることが困難な病気です。
慢性骨髄性白血病?慢性リンパ性白血病の症状】
慢性白血病の初期ではほとんど無症状です。この時期には健康診断などの血液検査で白血球数が異常に増加しているために発見されることが多いようです。
慢性白血病により白血球数が増加するに従い、全身倦怠感、夜間の異常発汗、体重減少や脾臓が腫れて胃腸を圧迫し腹部の膨満感が現れることもしばしばあります。
慢性リンパ性白血病では急性白血病同様の白血球や赤血球、血小板の減少による症状が現れることがあります【慢性骨髄性白血病?慢性リンパ性白血病の診断】
急性白血病と同様、血液検査と骨髄穿刺が行われます。
【慢性骨髄性白血病?慢性リンパ性白血病の治療】
ガン患者。とりわけぼくのような慢性骨髄性白血病の初期症状の患者に対しては、積極的にその病名を告知するべきだと強く思う。患者ははっきりとした病名を知ることによって、自分が受けている治療がどのようなものであるのか、また自分がどのような状態であるのかを自分自身によって調べることができる。病気への正確な知識を、患者は絶対に身につけなければならない。
ぼくは、病名を知らないが故の苦い体験をしたことがある。
退院して数ヶ月。ぼくは二週間に一度病院へ行きながら、家では毎日900万単位のインターフェロンによる治療を行っていた。食欲もなく、仕事ができるどころではなかった。毎日、家にこもり、ベッドに横になる毎日を繰り返していた。
ところが三回目のマルク(骨髄穿刺という検査)で、病状は劇的に改善した。マルクを受けると骨髄、つまり血液の元になる細胞にどれくらいの割合で悪い細胞があるかわかるのだそうだが、最新のマルクの結果、悪い細胞がわずか2%になっていたのだ。入院当初は約8割が悪い細胞だったので、この結果にぼくは希望を持った。毎回受ける血液検査でも、白血球の数は3000前後で、正常値の範囲内を維持している。先生は「とてもよく効いている。これなら注射を減らせるかもしれない」と言った。やった、治るんだ。治るに違いない。
ぼくは、インターフェロンの量を毎日600万単位に減らすことになり、さらに一ヶ月後にはその量は300万単位に減った。徐々に食欲も回復し、少しずつではあるが気力が沸いてきた。血色もよくなってくるのが、自分でもわかった。
このとき、ぼくは思ったのである。もうぼくは治ったのではないか。そうだ、そうに違いない。普通の人と血液の状態も全然変わることはない。病院の先生は相変わらず注射を打つように言うけれども、そもそもこのインターフェロンのせいで、ぼくは体調を崩したのだ。それが証拠に、注射の量が減るに従い、体調はよくなっているじゃないか。この注射さえなければ、普通の生活に戻せるかもしれない。そうだ、注射を止めてみよう。それで様子を見て、結果がよければ病気でもなんでもなかったのだ。
ぼくはもらったインターフェロンを冷蔵庫に入れたままにして、注射を止めてしまった。そして、わくわくしながら次のマルクを受けた。
果たして結果は凶と出た。悪い細胞は40%に増えていたのである。すぐさま、インターフェ

急性白血病症状


ロンの量を900万単位に戻すように指示された。先生が「減らすのは失敗だったかなあ」とつぶやくのを、ぼくは内心動揺しながら黙って聞いていた。誤診でもなんでもない、ぼくは間

急性白血病症状


違いなく病気であり、先生の指示に従わなかったことこそ大きな間違いだったのだ。
数ヶ月前に感じていた希望は吹き飛んだ。注射の量が増えるにつれ、再び食欲がなくなり、


急性白血病症状

気分も滅入ってきた。発熱、倦怠感に加えて、今度は頭髪が抜けはじめた。脱毛はインターフェロンによって顕著にあらわれる副作用のひとつである。これは本当にショックだった。

急性白血病症状


シャンプーをするたびにいつまでもいつまでも髪が抜けた。浴室の排水溝があっという間に自分の髪の毛で埋まって、ぼくは滅入りながら、それを掃除した。寝床につき、翌朝目がさ


急性白血病症状

めるとシーツが黒く見えるほど大量の髪の毛が落ちている。手櫛で髪を梳くたびに不自然な量の髪の毛が手にまとわりついた。脱毛がはじまって二週間も経つと、地肌が透けるほど髪


急性白血病症状

が薄くなり、鏡を見るのが苦痛になった。頭髪が抜けることがこれほど気分を落ち込ませるとは思わなかった。


急性白血病症状

もし、ぼくがきちんと自分の病名を「慢性骨髄性白血病」とわかっていたなら、そしてその病気がどのようなものか、きちんと理解していたなら、決して注射を止めてみるような無謀


急性白血病症状

なことはしなかっただろう、と今になってみれば思う。慢性骨髄性白血病は化学治療によって、普通の人と変わらない血液状態になることがある。これを血液学的寛解と専門


2009年12月26日星期六

映画白血病海外

●扁桃肥大の治療
 イビキの原因の一つにもなっている肥大した口蓋扁桃を縮小させることが出来ます。従来、扁桃肥大がある場合にはイビキの手術として口蓋扁桃摘出手術を含めた咽頭形成手術UPPPが適応とされ、入院手術が必要でした。確実な咽頭拡大には勿論UPPPの手術的価値は大きいものですが、扁桃肥大が主要因のイビキの治療には手術侵襲の大きいUPPPではなく、ラジオ波凝固治療で扁桃を縮小させるだけでも咽頭腔を拡げることが出来ます。ラジオ波凝固治療法は、口蓋扁桃肥大や慢性扁桃炎あるいは舌扁桃肥大が原因となっている咽喉頭異常感症の治療にも応用することが出来ます。(扁桃肥大のRFITT-1,-2)
●炎症を繰り返す慢性扁桃炎や腺窩性(陰窩性)扁桃炎に対する適応
 通常の手術手技による口蓋扁桃摘出手術には少なくないリスクが伴いますが、コブレーターやセロンによる扁桃のラジオ波凝固治療は、慢性炎症を起こしている口蓋扁桃のボリュームをより安全に減少させることが出来ます。また、扁桃はそれほど腫れていなくても口蓋扁桃の腺窩あるいは陰窩というくぼみの中にたまる膿汁と膿栓によって生じる口臭やのどの不快感(咽喉頭異常感症)に対して、腺窩を含めて口蓋扁桃全体をラジオ波凝固治療によって縮小させることが出来ます。
●イビキの治療あるいはイビキの咽頭形成手術の補助として
 肥厚した軟口蓋や口蓋垂を縮小させることによって、咽頭腔を拡大することが出来ます。また、舌扁桃肥大などで舌根部が肥大しているため、睡眠中に舌の付け根がのどを塞いで気道が狭くなるために起こっているイビキのケースにもラジオ波凝固治療は舌扁桃と舌根部の縮小手術(舌根肥大のRFITT-1,-2) として応用できます。コブレーターやセロンなどのラジオ波治療機器を用いる咽頭形成手術( CAUP: Coblation Assisited Upper Airway Procederes, RAUP: Radiofrequency-Assisted Uvulopalatoplasty )も、レーザーを用いる咽頭形成手術(LAUP)と共にイビキに有効な手術方法です。(軟口蓋のRFITT-1,-2)
●鼻閉の改善のために(→下鼻甲介のラジオ波凝固治療の実際、手術図)
 アレルギー性鼻炎や肥厚性鼻炎に対して、レーザー治療を繰り返しても鼻閉(鼻づまり)の改善が悪い場合、ラジオ波凝固治療によってレーザーよりも効果的に永続性を持たせて肥大した下鼻甲介を縮小させることが出来ます。ラジオ波を用いた下鼻甲介の減量手術は、外来で短時間で簡便に、安全に施行できる理想的な手術法と考えられます。レーザー治療を繰り返した後にも残る下鼻甲介の肥大に対してはレーザー治療と殆ど変わることのない術前処置と費用でラジオ波凝固治療を受けていただけます。
 また、慢性副鼻腔炎で鼻茸が鼻腔を閉塞しているようなケースにも、外来治療としてラジオ波凝固治療を適応して鼻茸を凝固縮小させることが出来ます。
【ラジオ波凝固治療器】質問A:口臭とのどの不快感
 いつもノドが気になっていて何かすっきりとする方法はないかと思っている時に「扁桃腺と口臭」という記事を読んで、自分でも思い当たる節があったのと、膿栓のようなものがある場合は唾液を飲み込んでもなんとなく鼻に抜けて不快感があり、気になっておりました。最近は年に1度くらいですが、風邪を引くと38度から39度の熱が出ることもあります。しかしながら、扁桃腺の摘出手術はなにやら大変そうだし、そこまで事が重要ではないかもしれないと思っています。そこで、以下質問をさせて頂きたいと思います。
1) 扁桃のラジオ波凝固治療にかかる時間と費用
 入院の必要はあるのか?一回で終わるのか?全身麻酔などは必要か?
2) 扁桃のラジオ波凝固治療後の効果期間
 とりあえず、一度治療して、またある程度の期間を経ると戻るのか?
3) 扁桃のラジオ波凝固手術とレーザー手術の違い、治療効果期間
を教えていただきたく、お願い申し上げます。
質問B:のどの違和感とラジオ波凝固治療
 私は扁桃腺に特に弊害は無く、いびきもひどくはありません。しかし扁桃腺がかなり大きく、普段も喉に当たって気になるときがあるので扁桃腺を切除しようとして大学病院で見てもらったところ、扁桃腺は確かに大きいけれど全く異常は無いので切る必要は無いが気になるならば手術もできますとのことでした。ラジオ波凝固治療で縮小させることができればと思います。
1) ラジオ波凝固治療のために入院は必要でしょうか?
手術は入院を必要とせず、通院で良いというのはとても魅力的です。もしも手術を受けたいと思うのであれば、一度そちらにお伺いして診察してもらってからとなるのでしょうか?
2) 費用はどのくらい掛かりますでしょうか?扁桃の大きさによっても違うのでしょうか?もしくは症状によっても違うのでしょうか?
3) 治療のあとすぐ普通に生活できるのでしょうか?
以上よろしくお願いします。
質問C:扁桃腺のくぼみにいつも何かが詰まっています
 扁桃腺のくぼみにいつも異物が詰まっています。今年の4月ごろ風邪をこじらせて1ヶ月ぐらい声が出なくなり、声が出るようになった5月ごろから現在までずっと扁桃腺に何かがくっついているような咽喉が詰まっているような感じが続きます。時々、黄色くて臭いトウモロコシの粒のようなものが自然に出ます。そうするとしばらくはすっきりするのですが、また、咽喉が詰まったような感じや、扁桃腺になにかがくっついている不快感が続きます。時には息苦しく感じることもあります。近所の耳鼻咽喉科で見てもらったところ、うがいをすればよいとのことであまり丁寧に診察してもらえませんでした。このまま放置しておいて治癒するものなのでしょうか。
質問D:扁桃肥大と習慣性扁桃炎
 扁桃腺が肥大していて、最近では年に最低3回は炎症を起こしています。特に冬は毎年で、インフルエンザがはやる前に切除したいと考えています。医師のすすめで大学病院で切るか、そちらのようなレーザーを専門に扱っているような病院でやるか、検討しています。緊急にやらなくてはいけない手術ではないので出来るだけ仕事を休まず、安くやりたいと思っています。もちろん大きさや状態にもよると思いますが、どの程度の通院で出来るのか、日数や費用を教えて下さい。又、お話を聞きに行くのに、土曜日しか行けないのですが混みますか?教えて下さい。宜しくお願いします。
質問E:口蓋扁桃のラジオ波凝固治療に関する質問
 いつもお世話になっています。先日は、診察ありがとうございました。私は来月、口蓋扁桃のラジオ波凝固手術を予約させていただきました、患者の??です。扁桃のラジオ波凝固治療についての質問を幾つかさせていただきます。
1) 手術の方法について解説をお願いします。
2) 手術の危険度はどうなのでしょうか?
3) 手術の痛みはどれほどでしょうか?
4) 手術後の患者の痛みは何時間位続きますか?
5) 出血はありますか?また、手術後の出血は続きますか?
6) 患者は、手術後食事や水等はいつ頃からとれるでしょうか?
7) 手術後は口内炎の大きいのができるようなものと聞きましたが、どの位の大きさでしょうか?また、そのようになった場合の対処法や注意事項。
8) 術前、術後の注意事項などがあれば、お願いします。
9) 扁桃腺の全摘出より軽くすむそうですが、摘出手術との比較や違いを教えて下さい
 手術を決めた後に、自分が手術の事を全然理解していないことに気がつきました。会社や家族にも説明出来ないでいます。ご面倒ですが、よろしくお願いします。

まとめの回答
 黄色や白色の臭いがする粒々は、口蓋扁桃の腺窩あるいは陰窩と呼ばれる「くぼみ」に貯まってくる膿栓というものです。長い年月のうちには扁桃は萎縮してゆき、それにつれて扁桃の腺窩も浅くなり膿栓は少なくなることが期待できますが、すぐに無くなるというものではありません。口蓋扁桃の膿栓は実際には健康上の害になることは殆どないと考えられます。嫌な口臭や咽喉頭異常感症の原因として咽頭の不快感をもたらすことが主な症状です。耳鼻咽喉科では、腺窩に貯まる膿栓を専用の器具で吸引除去したり、腺窩洗浄という処置をしたりといった保存的治療を繰り返して行う外来治療が行われます。陰窩洗浄は耳鼻咽喉科処置の苦手な人や咽頭反射の強い方には向きませんから、そのような場合にはよくうがいをするといった自己管理で対応することになります。扁桃は大きくて呼吸の障害になってイビキの原因になっていたり、咽頭の異常感症が続いたり、膿栓で口臭が気になる方などでは、入院して扁桃を全摘出する手術あるいは外来での高周波凝固やラジオ波凝固による口蓋扁桃を縮小あるいは部分切除する治療などが社会的適応として行われます。
 扁桃に電気凝固を応用する治療はリンク集に掲載した勝田耳鼻咽喉科の志井田先生により詳説されています。その一つの方法として当院では新しく開発されたラジオ波凝固治療機器であるコブレーターCoblatorやセロンCelonによるラジオ波凝固治療を行っています。ラジオ波凝固は基本的には特別新しい治療法ではなく、これまでの高周波電気凝固治療とほぼ同質のものですが、発生する熱が比較的低温で作用し、周辺組織への熱凝固?変性の度合いが穏やかなものになっています。
 手術はラジオ波凝固治療装置を用い、付属する何種類かの電極端子を使って行います。電極端子は大きく分けて2種類あり、その一つは口蓋扁桃に刺入してラジオ波熱凝固するものと、もう一つは表層処置用で口蓋扁桃の表面から扁桃組織をラジオ波凝固?蒸散するものです。つまり、口蓋扁桃の内部から凝固?縮小させる方法と、表面から扁桃を凝固?削除してゆく方法を併用します。
 扁桃のラジオ波凝固治療に際し、適切な手術方法が行われる限りにおいて、その手術の危険度は非常に低いと考えています。しかし全ての医療行為において言えることですが、全く安全な手術というものはありません。塗布麻酔と同時に、少量ですが局所麻酔の注射も施行しますから麻酔に付随した危険も皆無ではありません。また、いくら安全といっても電気凝固治療で手術部位より外れた危険部位を焼灼してしまうような不測の出来事も、幸いにしてそのようなケースはこれまでに未だ経験していませんが、今後絶対無いと言うことは出来ません。治療は常に慎重に行うということと、少しでも安全性に疑問がある場合には手術は中止するということにつきます。
 術後の痛みは個人差が大きいのですが、扁桃炎を起こしたときと同じ位と考えていただいております。手術後4~5日、特に最初の2~3日間はのどの痛みが強いことがあります。扁桃のほぼ全体を凝固?焼灼しますから、その大きさの口内炎が出来るのと同じと考えられますが、扁桃の炎症は口の中によくできる痛みの強いアフタ性口内炎よりは遙かに痛くはありません。術後には感染予防と炎症を抑えるために抗生物質や消炎鎮痛剤等を内服し、うがいを励行していただき、手術当日から軟らかい食事をとっていただきます。翌日からの日常生活や業務は通常通りに行っていただけますが、1~2週間経過して創治癒の過程で術後創よりの後出血のケースがあります(2007年6月の時点で手術531件中3例0.6%に術後後期出血がありました)ので、少なくとも術後2週間は無理な行動は控えて出来るだけ安静をとるようにしてください。たばこは傷の治りを悪くし、痛みを増す原因になりますから厳禁です。食事も硬いものや刺激物は控えて下さい。術後の食事や諸注意は別項で説明していますイビキ手術の術後の諸注意に準じて行って下さるとよいでしょう。
 手術に際して出血は殆どありません。ラジオ波凝固治療は口蓋扁桃の部分切除手術を行う形になります。口蓋扁桃全摘出手術に比べると、入院しなくて出来ること、手術中や手術後の出血が殆ど無く安全度が高いこと、術後の痛みも短く軽く済むこと、全摘出することによる長く続くことのある喉の違和感やひきつれ感などが無いこと等の多くの利点があります。しかし、口蓋扁桃を全部摘出するわけではないので残存する扁桃の炎症は起こり得ますから炎症予防に対する効果が全摘出に比較して劣ること、一回の凝固治療で治療効果が少ないときには繰り返す必要があることが欠点ですが、そのような場合でも、外来治療として危険無く繰り返してゆけます。レーザーは高温が発生する危険性から、外来での扁桃切除手術にレーザーを用いるメリットはあまりありません。扁桃の外来治療には電気凝固治療ことに比較的低温で処置できるラジオ波凝固が向いています。
 また扁桃自体は大きくない埋没型の扁桃でも、その扁桃の陰窩に膿栓が溜まりやすいという状態を改善するためにラジオ波治療は行われます。手術手技は扁桃肥大の場合と同じで、埋没している扁桃自体と扁桃の表面を出来るだけ縮小させ、陰窩の窪みを浅くして開口部を拡げることによって膿栓が溜まりにくくすることが出来ます。
 扁桃切除手術は片方ずつを1ヶ月以上の治療間隔をおいて施行しています。ラジオ波凝固はその効果が3~6週かかって、じっくり出てくる治療法です。一側を治療後に充分な間隔をおいて、治療した側の扁桃の縮小効果判定をしてから反対側を治療するようにしています。欧米では両側同時に行っているケースが多いようですが、急を要する疾患ではありませんから、少し期間を要しても出来るだけ安全性を重視し、身体の負担を少なく施行する方法がよいだろうと考えています。質問A:口臭とのどの不快感
 いつもノドが気になっていて何かすっきりとする方法はないかと思っている時に「扁桃腺と口臭」という記事を読んで、自分でも思い当たる節があったのと、膿栓のようなものがある場合は唾液を飲み込んでもなんとなく鼻に抜けて不快感があり、気になっておりました。最近は年に1度くらいですが、風邪を引くと38度から39度の熱が出ることもあります。しかしながら、扁桃腺の摘出手術はなにやら大変そうだし、そこまで事が重要ではないかもしれないと思っています。そこで、以下質問をさせて頂きたいと思います。
1) 扁桃のラジオ波凝固治療にかかる時間と費用
 入院の必要はあるのか?一回で終わるのか?全身麻酔などは必要か?
2) 扁桃のラジオ波凝固治療後の効果期間
 とりあえず、一度治療して、またある程度の期間を経ると戻るのか?
3) 扁桃のラジオ波凝固手術とレーザー手術の違い、治療効果期間
を教えていただきたく、お願い申し上げます。
質問B:のどの違和感とラジオ波凝固治療
 私は扁桃腺に特に弊害は無く、いびきもひどくはありません。しかし扁桃腺がかなり大きく、普段も喉に当たって気になるときがあるので扁桃腺を切除しようとして大学病院で見てもらったところ、扁桃腺は確かに大きいけれど全く異常は無いので切る必要は無いが気になるならば手術もできますとのことでした。ラジオ波凝固治療で縮小させることができればと思います。
1) ラジオ波凝固治療のために入院は必要でしょうか?
手術は入院を必要とせず、通院で良いというのはとても魅力的です。もしも手術を受けたいと思うのであれば、一度そちらにお伺いして診察してもらってからとなるのでしょうか?
2) 費用はどのくらい掛かりますでしょうか?扁桃の大きさによっても違うのでしょうか?もしくは症状によっても違うのでしょうか?
3) 治療のあとすぐ普通に生活できるのでしょうか?
以上よろしくお願いします。
質問C:扁桃腺のくぼみにいつも何かが詰まっています
 扁桃腺のくぼみにいつも異物が詰まっています。今年の4月ごろ風邪をこじらせて1ヶ月ぐらい声が出なくなり、声が出るようになった5月ごろから現在までずっと扁桃腺に何かがくっついているような咽喉が詰まっているような感じが続きます。時々、黄色くて臭いトウモロコシの粒のようなものが自然に出ます。そうするとしばらくはすっきりするのですが、また、咽喉が詰まったような感じや、扁桃腺になにかがくっついている不快感が続きます。時には息苦しく感じることもあります。近所の耳鼻咽喉科で見てもらったところ、うがいをすればよいとのことであまり丁寧に診察してもらえませんでした。このまま放置しておいて治癒するものなのでしょうか。
質問D:扁桃肥大と習慣性扁桃炎
 扁桃腺が肥大していて、最近では年に最低3回は炎症を起こしています。特に冬は毎年で、インフルエンザがはやる前に切除したいと考えています。医師のすすめで大学病院で切るか、そちらのようなレーザーを専門に扱っているような病院でやるか、検討しています。緊急にやらなくてはいけない手術ではないので出来るだけ仕事を休まず、安くやりたいと思っています。もちろん大きさや状態にもよると思いますが、どの程度の通院で出来るのか、日数や費用を教えて下さい。又、お話を聞きに行くのに、土曜日しか行けないのですが混みますか?教えて下さい。宜しくお願いします。
質問E:口蓋扁桃のラジオ波凝固治療に関する質問
 いつもお世話になっています。先日は、診察ありがとうございました。私は来月、口蓋扁桃のラジオ波凝固手術を予約させていただきました、患者の??です。扁桃のラジオ波凝固治療についての質問を幾つかさせていただきます。
1) 手術の方法について解説をお願いします。
2) 手術の危険度はどうなのでしょうか?
3) 手術の痛みはどれほどでしょうか?
4) 手術後の患者の痛みは何時間位続きますか?
5) 出血はありますか?また、手術後の出血は続きますか?
6) 患者は、手術後食事や水等はいつ頃からとれるでしょうか?
7) 手術後は口内炎の大きいのができるようなものと聞きましたが、どの位の大きさでしょうか?また、そのようになった場合の対処法や注意事項。
8) 術前、術後の注意事項などがあれば、お願いします。
9) 扁桃腺の全摘出より軽くすむそうですが、摘出手術との比較や違いを教えて下さい
 手術を決めた後に、自分が手術の事を全然理解していないことに気がつきました。会社や家族にも説明出来ないでいます。ご面倒ですが、よろしくお願いします。

まとめの回答
 黄色や白色の臭いがする粒々は、口蓋扁桃の腺窩あるいは陰窩と呼ばれる「くぼみ」に貯まってくる膿栓というものです。長い年月のうちには扁桃は萎縮してゆき、それにつれて扁桃の腺窩も浅くなり膿栓は少なくなることが期待できますが、すぐに無くなるというものではありません。口蓋扁桃の膿栓は実際には健康上の害になることは殆どないと考えられます。嫌な口臭や咽喉頭異常感症の原因として咽頭の不快感をもたらすことが主な症状です。耳鼻咽喉科では、腺窩に貯まる膿栓を専用の器具で吸引除去したり、腺窩洗浄という処置をしたりといった保存的治療を繰り返して行う外来治療が行われます。陰窩洗浄は耳鼻咽喉科処置の苦手な人や咽頭反射の強い方には向きませんから、そのような場合にはよくうがいをするといった自己管理で対応することになります。扁桃は大きくて呼吸の障害になってイビキの原因になっていたり、咽頭の異常感症が続いたり、膿栓で口臭が気になる方などでは、入院して扁桃を全摘出する手術あるいは外来での高周波凝固やラジオ波凝固による口蓋扁桃を縮小あるいは部分切除する治療などが社会的適応として行われます。
 扁桃に電気凝固を応用する治療はリンク集に掲載した勝田耳鼻咽喉科の志井田先生により詳説されています。その一つの方法として当院では新しく開発されたラジオ波凝固治療機器であるコブレーターCoblatorやセロンCelonによるラジオ波凝固治療を行っています。ラジオ波凝固は基本的には特別新しい治療法ではなく、これまでの高周波電気凝固治療とほぼ同質のものですが、発生する熱が比較的低温で作用し、周辺組織への熱凝固?変性の度合いが穏やかなものになっています。
 手術はラジオ波凝固治療装置を用い、付属する何種類かの電極端子を使って行います。電極端子は大きく分けて2種類あり、その一つは口蓋扁桃に刺入してラジオ波熱凝固するものと、もう一つは表層処置用で口蓋扁桃の表面から扁桃組織をラジオ波凝固?蒸散するものです。つまり、口蓋扁桃の内部から凝固?縮小させる方法と、表面から扁桃を凝固?削除してゆく方法を併用します。
 扁桃のラジオ波凝固治療に際し、適切な手術方法が行われる限りにおいて、その手術の危険度は非常に低いと考えています。しかし全ての医療行為において言えることですが、全く安全な手術というものはありません。塗布麻酔と同時に、少量ですが局所麻酔の注射も施行しますから麻酔に付随した危険も皆無ではありません。また、いくら安全といっても電気凝固治療で手術部位より外れた危険部位を焼灼してしまうような不測の出来事も、幸いにしてそのようなケースはこれまでに未だ経験していませんが、今後絶対無いと言うことは出来ません。治療は常に慎重に行うということと、少しでも安全性に疑問がある場合には手術は中止するということにつきます。
 術後の痛みは個人差が大きいのですが、扁桃炎を起こしたときと同じ位と考えていただいております。手術後4~5日、特に最初の2~3日間はのどの痛みが強いことがあります。扁桃のほぼ全体を凝固?焼灼しますから、その大きさの口内炎が出来るのと同じと考えられますが、扁桃の炎症は口の中によくできる痛みの強いアフタ性口内炎よりは遙かに痛くはありません。術後には感染予防と炎症を抑えるために抗生物質や消炎鎮痛剤等を内服し、うがいを励行していただき、手術当日から軟らかい食事をとっていただきます。翌日からの日常生活や業務は通常通りに行っていただけますが、1~2週間経過して創治癒の過程で術後創よりの後出血のケースがあります(2007年6月の時点で手術531件中3例0.6%に術後後期出血がありました)ので、少なくとも術後2週間は無理な行動は控えて出来るだけ安静をとるようにしてください。たばこは傷の治りを悪くし、痛みを増す原因になりますから厳禁です。食事も硬いものや刺激物は控えて下さい。術後の食事や諸注意は別項で説明していますイビキ手術の術後の諸注意に準じて行って下さるとよいでしょう。
 手術に際して出血は殆どありません。ラジオ波凝固治療は口蓋扁桃の部分切除手術を行う形になります。口蓋扁桃全摘出手術に比べると、入院しなくて出来ること、手術中や手術後の出血が殆ど無く安全度が高いこと、術後の痛みも短く軽く済むこと、全摘出することによる長く続くことのある喉の違和感やひきつれ感などが無いこと等の多くの利点があります。しかし、口蓋扁桃を全部摘出するわけではないので残存する扁桃の炎症は起こり得ますから炎症予防に対する効果が全摘出に比較して劣ること、一回の凝固治療で治療効果が少ないときには繰り返す必要があることが欠点ですが、そのような場合でも、外来治療として危険無く繰り返してゆけます。レーザーは高温が発生する危険性から、外来での扁桃切除手術にレーザーを用いるメリットはあまりありません。扁桃の外来治療には電気凝固治療ことに比較的低温で処置できるラジオ波凝固が向いています。
 また扁桃自体は大きくない埋没型の扁桃でも、その扁桃の陰窩に膿栓が溜まりやすいという状態を改善するためにラジオ波治療は行われます。手術手技は扁桃肥大の場合と同じで、埋没している扁桃自体と扁桃の表面を出来るだけ縮小させ、陰窩の窪みを浅くして開口部を拡げることによって膿栓が溜まりにくくすることが出来ます。
 扁桃切除手術は片方ずつを1ヶ月以上の治療間隔をおいて施行しています。ラジオ波凝固はその効果が3~6週かかって、じっくり出てくる治療法です。一側を治療後に充分な間隔をおいて、治療した側の扁桃の縮小効果判定をしてから反対側を治療するようにしています。欧米では両側同時に行っているケースが多いようですが、急を要する疾患ではありませんから、少し期間を要しても出来るだけ安全性を重視し、身体の負担を少なく施行する方法がよいだろうと考えています。初診では手術治療の適応判断を行い、予約でラジオ波凝固治

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療を行っています。手術前には感染症、炎症性疾患、肝機能障害などの有無をチェックするために血液検査を受けておいていただきます。高血圧や糖尿病などの全身疾患のある方は主

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治医の先生に疾患の十分なコントロールをしていただいた上で手術を受けていただく必要があります。手術は平日の朝一番に行っています。当日朝は水分摂取はかまいませんが、絶食

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して来院していただきます。最初にゼリー状の麻酔薬でうがいをすることでウエッとなる咽頭反射をなくします。のどの反射が強い方はご自宅でうがいをする要領で、口を上手に開け

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る練習をしておいていただきます。麻酔薬のうがいで咽頭の表面麻酔ができたら、次に局所麻酔薬を扁桃の周囲に数ccのわずかな量ですが注射し、15分くらい待って手術時の疼痛を完

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全に無くしてからラジオ波凝固治療を行います。治療時間は10分くらいのものです。術後は特に処置することはありませんから通院は不要です。1ヶ月位で術後経過をみせていただく

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ようにお願いしています。肥大した扁桃の実質や深い腺窩の縮小効果が十分に得られていないような場合には再治療の予定を立てていただくことになります。繰り返すことによって扁

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桃の縮小効果はより良好になります。ラジオ波凝固により縮小した扁桃は炎症が続くことがない限り再増大することはありません。
 
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扁桃のラジオ波凝固治療は医療費用の項目で扁桃切除手術として示してあります。保険診療による3割負担の


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もし、あなたもそういう方のひとりであるのなら?以下の手術方法は、あなたが選ぶ手術法の1つの選択肢となります。
つまり、手術によって失った肛門をもう1度作る手術です。
抗がん剤を使って、癌を縮小させたり癌を消滅させたりする治療法を化学療法といいます。
化学療法は化学物質を使ってがん細胞を攻撃しますので、全身に転移してしまった癌の増殖を抑えたり、癌を縮小させるには便利なようです。
入院していた病院でも、内科ではよく抗がん剤で毛髪が抜けた患者さんを見かけたそうです。
ところで、製薬会社のWEBサイトで開発中の医薬品を覗いてみると、案外と化学療法(抗がん剤)の副作用を抑えるような薬の開発も進んでいたりします。
者さんが殺到します。
そこで、そういった病院では、初診時に「特定療養費」なるものをかけて、患者さんが殺到するのを防いでいます。
でも、「特定療養費」がかからないケースもあります。
例えば、かかりつけ医などからの「紹介状」があるケースです。
この場合は、高度な医療技術が必要だということで訪れていることがはっきりしているわけですから、「特定療養費」は要らないわけです。
ですので、「特定療養費」を払わないためには、かかりつけ医の紹介状を持っていった方が無難であるように思います。(でも、父から話を聞いたところでは、「特定療養費」をちょいちょいと払った上で、紹介状は持たずに飛び込みで大学病院を受診される方も多いようですが???。
有名な教授に診てもらえるとは限らない
某大学病院の某教授は有名なお医者さんだからといって、その大学病院に受診すれば必ずその先生に診てもらえるとは限らない???ということは理解しておいたほうがよさそうです。
総合病院のお医者さんから紹介状を書いてもらって大学病院に転院しました。
しかし、そこですべての治療を行ったわけではなく、CT検査だけは地元の総合病院で受けることとなりました。(多分、お客さん???じゃなくて、「患者さん」を紹介してもらったお礼みたいなものだと思うんですけど???)
そのCT検査後の画像ファイルは、その総合病院から借り受ける形で大学病院に提出したので、病院から退院したらそのCT検査後の画像ファイルは、その総合病院に返却したのでした。
ところが、その数ヵ月後に、母がその総合病院に糖尿病の治療を受けに行ったときなのですが、その総合病院が突然倒産(閉鎖)してしまっていました。
そこで、母はカルテも受け取ることができないまま、新しい病院に転院を余儀なくされました。
その総合病院は、近年、大きなの設備投資をしてかなり巨大化していたのですが、それが倒産の原因だったのかもしれません。
このようにして、がん宣告を受けた病院は、突如として閉鎖してしまったのでした。
肝臓癌は、ほかの臓器にできた癌が転移してくるケースもありますが、そのほとんどは肝硬変がもとになって発生する、肝細胞癌です。つまり、慢性肝炎から肝硬変に進行してくる。
  日本人の慢性肝炎は、そのほとんどがウイルス性ですから、肝臓癌から肝炎ウイルスに感染することから、原因になっているといえます。そして、日本人の肝臓癌は、C型肝炎が原因のものが約80%、残りの大部分はB型肝炎が原因です。 肝硬変になると、肝臓癌が発生しやすくなる理由は、まだはっきりとしていません。しかし、肝硬変があると肝臓癌ができやすいと言うことは、。
例えば、、年率7%の割合で肝臓癌になることが分かっています。100人の患者さんがいるとすると、年間約7人の患者さんが肝臓癌になるということになります。肝硬変の人にとって、肝臓癌への移行は、とても大きな問題なのです。
  最近、肝臓癌は増加する傾向にあります。1980年から1995年までの間に、肝臓癌による死亡率が、男性で約2倍、女性では約1.5倍に増えています。
  肝臓癌による死亡率が上昇している理由は、一つは肝硬変の治療が進歩したことが挙げられます。かつては、肝硬変の合併症である肝不全や食道静脈瘤で死亡する人が多かったのですが、治療法の進歩により、そうした肝臓癌になる以前の死亡例が少なくなってきました。その分、肝臓癌まで進行する人が増え、その結果、肝臓癌による死亡者数が増加したと考えられます。
2.肝臓癌を見つける場合:検査技術の進歩により、小さな癌も発見できる
 肝臓癌を正確に診断するためには、血液検査(腫瘍マーカー)、画像検査、腫瘍生検などの検査が行われます。これらをうまく組み合わせることで、早期発見が可能です。
1)血液検査
  血液中の腫瘍マーカーを調べる検査です。ただし、こうした腫瘍マーカーは、癌がでなくても増加することがあるので、これだけでは肝臓癌と診断するわけにはいきません。
2)画像検査
  最近、特に進歩が著しいのが、画像検査です。20年ほど前は、肝臓癌は子どもの頭ぐらいの大きさになって、ようやく発見されることが多かったのですが、最近は、画像検査により、直径1cm以下の癌も発見できるようになっています。
  ただし、それぞれの検査には特徴があり、どの検査でもすべての癌が見つかるわけではありません。いくつかの検査を組み合わせて行うことで、より正確な診断が可能となります。
超音波検査:体の外から体内に向けて超音波を当て、反射してくる超音波を画像にする検査です。
CT(コンピュータ断層撮影)検査:エックス線撮影とコンピュータを組み合わせた画像検査で、体内を輪切りにした断層画像が得転移しやすく、再発率の高い癌
 発見し難いばかりではなく、膵臓は膜が薄く他の臓器に転移?浸潤が多く見られる癌です。また、幸いに手術ができたとしても、再発率の高い癌です。
その他の病状
癌の進行の早さによる体重の減少?体力の低下、神経の転移による背中の痛み、腰痛?腹痛、胆管の狭窄による黄疸(膵頭部癌に限る)、腹膜播種による腹水などが見られます。
胆嚢がんの発見
50~60代で近年増加している癌です。
胆のうは他臓器の後ろに位置し非常に発見されにくく、他の病気で胆のうを摘出したあとに発見されることも有ります。4~7割の高い確率で胆石が確認されます。
他の胆嚢疾患である胆嚢炎や胆石発作などと共通した腹痛、黄疸、腹部腫瘤などが症状として現れます。
診断には、CT、血液検査、MRI、ERCP、生体病理検査、PTCなどが用いられます。
切除に成功した場合の5年生存率は、
I期90%、II期35~45%、III期15~20%、IV期5~7%程度です。
治療法
手術療法
切除が基本であり手術不可の4期に対しては化学療法が行われますが、有効性は低いものです。
胆のう嚢摘出術と、リンパ節郭清。さらに癌の進展に合わせ肝臓の部分切除を行い、更に進展した状態では胃、十二指腸、すい臓、大腸の切除も試みます。
4期で特に切除不可能な場合、化学療法が検討されますが、あくまで肝機能の維持が前提です。ジェムザールが奏功率わずか17.5%(国内第II相試験)かつ1年生存率25%と、良く効く抗癌剤が無いのが実情です。
病 状
自覚症状
他の胆嚢疾患である胆嚢炎や胆石発作などと共通した腹痛、黄疸、腹部腫瘤などが症状として現れます。
転移のルート
リンパ節、肝臓、腹膜など
その他の症状
黄疸、癌の進行による体重の減少?体力の低下、肝転移による発熱、右わき腹のしこり、背中の痛み、腹膜播種による腹水などが見られます。
胆管がんの発見
比較的初期から黄疸を伴います。他、尿?便の色の異常、発熱、上腹部や右脇腹の痛み、かゆみ、倦怠感、食欲低下、異常胆道系酵素の上昇で、発見に至ります。
超音波、CT、MRI、ERCP、MRCPなどで診断されます。
治療法
手術療法
体力の低下や何らかの事情で「黄疸への処置が速やかにできない」場合が恐ろしいことです。
1期、2期は切除が基本。診断時に転移が無い確率が5割強と高いため、切除が基本です。
また、周囲の血管に浸潤していても、血管合併切除再建を行って切除可能です。
3.4期で特に切除不可能な場合、化学療法が検討されますが、あくまで肝機能の維持が前提です。ジェムザールが奏功率わずか17.5%(国内第II相試験)かつ1年生存率25%と、良く効く抗癌剤が無いのが実情です。
病 状
自覚症状
比較的初期から黄疸を伴うため診断は容易とされています。
転移のルート
リンパ節(手術時50%確率で発見)、肝臓、腹膜など
その他の症状
黄疸、癌の進行による体重の減少?体力の低下、肝転移による発熱、右わき腹のしこり、背中の痛み、腹膜播種による腹水などが見られます。
黄疸から処置という流れを何度も繰り返すことがあり、その複数回の何れかにおいて、体力の低下や、胆管の詰まりの度合い、他の事情で「黄疸への処置が速やかにできない」場合が恐ろしいことです。
ヒトパピロ-マウイルスは、子宮頚癌の原因ウイルスであり、ほぼ全ての子宮頚癌の組織か
ら検出されます。ヒトではこれまで100以上の型が報告されていますが、HPVは型により子宮頚癌に高率に検出される型(ハイリスク)から病因と関連性がないと報告されている型まで確認されています。
子宮頚癌の検診は、まず、子宮頸部の細胞診で行います。結果は、 Vと分けられます。 は正常。は、軽度異形成。高度異形成。は、上皮内癌。Vは、浸潤癌とクラス分けします。までが、良性。からが悪性となります。つまり軽度異形成は、ほぼHPVの感染所見のことが多く、が自然治癒し、11%がくなり、最終的に0.3%が癌になります。32%が自然治癒し、56%が存続、14%が進行するとされています。HPVの型には、より子宮頚癌になりやすい型(ハイリスク)とそうでない型があります。
そのハイリスク型は、。HPVの感染率は、統計により異なりますが、10~20代は、約50%、30~40代は、約30%。そのHPV陽性者の約半分にハイリスク型HPVが検出されております。HPV陰性例においては、異形成から癌の存在は、きわめてまれであるクッシング症候群などの症状を内分泌症状といいます(図6)。胚細胞腫の中にはでは思春期早発が見られることがあります。小児ではホルモンを産生する下垂体腺腫は稀であり、むしろ下垂体機能が障害されることによる症状を呈することが主となります。下垂体後葉から分泌される抗利尿ホルモンが障害されると、大量の尿が出る尿崩症(にょうほうしょう)になります。尿崩症で発症する腫瘍も稀ではありません(胚細胞腫)。下垂体前葉から分泌される甲状腺刺激ホルモンや副腎皮質刺激ホルモン、成長ホルモンの分泌障害も成長期には大きな問題となりますが、これらのホルモンは幸い薬によって補充することが出来ます。
<水頭症> 頭蓋内圧が亢進するもう一つの大きな要素として水頭症があります。小児の脳腫瘍は正中部あるいは小脳や脳幹に発生しやすいことから、高率に水頭症を伴います。例えば小脳正中部に発生した腫瘍のために髄液の流れが妨げられることにより、脳室が拡大します(図7)。症状は頭蓋内圧亢進症状を呈します。
 脳は髄液に浮かぶように存在します。脳の中には髄液に満たされた複雑な形をした脳室が存在します。脳室系は側脳室、第3脳室、第4脳室の異なった部屋に別れており、側脳室内に存在する脈絡叢という組織で作られた髄液はモンロー孔という狭い穴を通って第3脳室に移行し、次に中脳水道という最も狭い管状の構造を経て第4脳室に移行した後、脳室から出て脳表のくも膜下腔で吸収されます(図8)。成人では脳室内の髄液量は150ml、1日の産生量500ml 近くになるとされます。モンロー孔や中脳水道などの狭い部位の近くに腫瘍が発生すると、容易に髄液の流れがせき止められて、上流に髄液が貯溜するため水頭症が発生します。
水頭症の治療は、髄液の流れを止めている腫瘍を取り除く手術、貯まった髄液をお腹の中に導いて吸収させる脳室?腹腔短絡術(のうしつーふくくうたんらくじゅつ、シャント手術)、あるいは、第3脳室の底に内視鏡で穴を空けて髄液が脳表に直接流れるようにする手術があります。それぞれに一長一短があり、個々の条件に最も適した方法を選択します。
6.  脳腫瘍の診断法 診断には症状から診断する臨床診断、様々な機器を用いる画像診断、腫瘍組織による病理診断という段階があります。画像診断で最も重要なものはMRIとCTスキャンです。MRIの最大の利点は、脳を切る断面を自由に選べること、また、撮影条件を変えることにより、腫瘍の性質や脳との関係を明らかにすることが出来る点にあります(図9)。また、MR血管撮影を行うことにより、苦痛を伴う脳血管撮影を減らすことが可能になりました。しかし、撮影に時間がかかることから、小児ではかなり強い鎮静が必要であるという問題があります。
 脳血管撮影は、腫瘍を栄養する血管を明らかにすることにより、手術を行う上での重要な情報を得ることが出来ます(図10)。腫瘍の種類によっては必要となります。私どもの施設では、観血的検査である脳血管撮影は必要な場合のみに全身麻酔下で行なっています。
 病理診断は、専門家以外の目に触れることはほとんどありませんが、脳腫瘍の治療において極めて重要な位置を占めます(図11)。手術中に採取した組織を凍らせて診断する、術中迅速診断と、永久標本を作製した後に、時間をかけて診断する方法の2種類有ります。外科医は、術中迅速診断に基づいて腫瘍の摘出範囲を決定しますし、最終診断を待って化学療法や放射線照射の要否を決定します。病理専門医は、集学的治療チームの中で極めて重要
な地位を占めています。 病理診断に必要な組織は、主として開頭による腫瘍摘出で得られますが、時に開頭手術が困難な部位に腫瘍が存在する場合があります。このような場合には、定位脳手術(ていいのうしゅじゅつ、図12)や内視鏡により腫瘍の一部を採取する生検(せいけん、バイオプシー)が行われます。早期発見の難しい癌
肺がんは早期発見すれば高い確率で治るがんであるにもかかわらず、治りにくいがんの代表のようにいわれています。
それは、肺がんのなかでも約半分を占める腺がんには、ほとんど自覚症状がないため、早期発見が難しいからです。
肺癌は、検診等で偶然撮影した、あるいは何か症状があって撮影した胸部レントゲン写真?CTで異常影が認められ、疑われることが多く、早期の段階での発見が難しいと言われています。また、かぜと症状が似ているために、本人自身が放置してしまう場合がみられます。
手術できる割合が低い癌
肺がんは、診断されたときに小さな腫瘍でも、進行癌が多いので、手術ができるのは10-15%と少ない癌です。



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非小細胞がん?抗がんの効き難い癌
非小細胞がんでは小細胞がんに比べ抗がん剤の効果が低く、抗がん剤のみでがんが治癒する



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ことは稀です。
非小細胞癌3?4期では放射線療法は難しい


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胸水があったり、半分以上癌が広がっている場合、放射線治療を行うことが難しくなります。それは、間質性肺炎を起こす危険が高いからです。また、肺がんの中で一番多くを占め

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ている腺がんは、放射線の感受性が悪く、大きな効果は期待できません。
非小細胞癌の6-7割は手術不能


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非小細胞癌の6-7割は、すでに手術不能の段階で発見されます。手術適応になる人は、そう多くはありません。


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また、術後の5年生存率は、術後病期で見て1期:80%、2期:60%、3期:40%、4期:10%未満です。

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転移しやすく、再発率の高い癌
早期の発見し難いばかりではなく、他の臓器や骨に転移が多く見られる癌です。また、幸い

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に手術ができたとしても、再発率の高い癌です。手術後で約2割に局所再発、5~6割に遠隔転移が見られるほどです。


2009年12月25日星期五

骨髄性白血病

以前は精巣摘出術といって男性ホルモンを分泌する精巣を切除する方法が取られていましたが、 最近は、LH-RHアゴニストという注射を使うことで精巣を切除するのと同等の効果が得られるため精巣切除は減ってきています。
脳の下垂体はLH-RHというホルモンの刺激を受けて精巣や副腎から男性ホルモンを分泌させるホルモンをだします。 LH-RHアゴニストを注射しはじめると最初は急激に男性ホルモンが分泌されますが、 やがて下垂体が反応しなくなり男性ホルモンの分泌が低下します。この皮下注射を1ヶ月~3ヶ月に一度行います。 ゾラデックスや リュープリンが使われます。副作用ではほてりや発汗などがあります。
このLH-RHアゴニストに加えて男性ホルモンの分泌を抑える女性ホルモン薬(エストロゲン)を使うか、 男性ホルモンが前立腺に働きかけるのを防ぐ抗男性ホルモン薬(アンチアンドロゲン)を内服で使います。
女性ホルモン薬には(エストラサイト、ビアセチル、プロエスタ)や ホンバンがあります。 副作用で特に注意が必要なのは血栓や心筋梗塞?心不全で、胸部痛、手足の浮腫み、動悸?息切れ、立ちくらみ、 手足のしびれなどが出た場合には致命傷になることがあるためすぐに対応する必要があります。
抗男性ホルモン薬にはステロイド性の薬と非ステロイド性の薬があります。
ステロイド性の抗男性ホルモン薬にはプレドニゾロン(プレドニゾロン、プレドニン)、デキサメタゾン(デカドロン、デキサメサゾン、ミタゾーン、コルソン)などの薬があります。非ステロイド性の薬にはカソデックス、オダイン、プロスタールなどの薬があります。
これらの薬の副作用には過敏症、悪心、嘔吐、呼吸困難、女性化乳房および肝機能障害がみられることがあります。
ホルモン療法を長く続けていると効果がなくなってくるため、できるだけ長期にわたって効果を持続させるために薬を使わない時期を設ける「間欠療法」が行われるようになってきました。
PSAの数値が下がったらホルモン剤の投与を一度休止し、上昇してきた場合に再び使い始めるといいうもので、 副作用を軽減し、効果を長続きさせられるといわれています。
【前立腺がんの治療-外科手術療法】
転移のない前立腺がんに対しては前立腺を全て摘出する前立腺全摘除術が行われることがあります。前立腺および精巣を摘出するとともに周囲のリンパ節の切除も行い、その後膀胱と尿道をつなぎ合わせます。
この方法は目に見えるがんを全て切除する方法ですが、前立腺内に限局している場合しか対象にはならず、目に見えない小さな浸潤や転移が取り残される可能性があります。
浸潤や転移の可能性がある場合にはホルモン療法や放射線療法が術後に行われることがあります。
ホルモン療法が長期にわたると効果がなくなってくるため、早期がんであれば切除することが多くなります。 しかし、手術の後遺症として尿失禁とED(性機能不全)が起こる可能性があります。 【前立腺がんの治療-放射線療法】
放射線療法は高エネルギーの放射線を使ってがん細胞を殺す治療方法です。放射線をあてる方法には外部照射(体の外から前立腺をねらってあてる)?術中照射(おなかを開いている間に病巣にあてる)?組織内照射(がんに針を刺し、その先端からあてる)があります。
放射線療法の副作用には治療中又は治療直後にでるものと、半年~数年後にでてくる晩期合併症とがあります。
放射線の照射量には決まりがあり、無理をして大量の放射線照射を行うと強い副作用が出る可能性が高いため注意が必要です。
しかし最近の外部照射では放射線装置の進歩により副作用の割合もすくなく、安全性も増してきています。
また、将来的に新しい照射法「小線源刺入法(しょうせんげんしにゅうほう)」が保険適用されれば、治療用の放射性物質をがん内部に埋め込むことで、正常組織への放射線の影響を最小限に抑えることができ、がんに対しては常時放射線治療を行えるようになります。(現在日本では放射性物質の取り扱いの規制上、認可されていません)アメリカでは小線源刺入法が、早期前立腺がんで活動的な多くの患者さんにすでに使用されています。
前立腺がんの治療-化学療法(抗がん剤)
前立腺癌に対して抗がん剤療法はそれほど効果が認められていないため通常は行われません。
ホルモン療法が有効で無い場合や効果がなくなった場合に抗がん剤治療が行われています。
前立腺がんの治療-緩和ケア
骨に転移すると痛みが出てきます。この痛みを緩和するために最初のうちはボルタレンなどの非モルヒネ系のクスリを使いますがそれで抑えられなくなるとMSコンチンや カディアンなどのモルヒネを使うか、 フェンタニル(デュロテップパッチ)という貼り薬(麻薬)を使う場合もあります。
放射線療法や抗がん剤を用いた化学療法では白血球減少による免疫力の低下が起こりやすいため体を清潔に保つことが大切ですし、規則正しい生活を送る必要があります。 免疫力を賦活させることが大切です。
また、骨髄損傷による白血球減少、血小板減少、貧血などが起こりやすいため造血機能を強化することも大切になります。
大腸がん(大腸癌)は大腸に発生するがんの総称であり、がんのできる部位よって分類されます。
大腸の始まりは盲腸で、続いて上に向かうので上行結腸、次いで横たわっている部分の横行結腸、 下に向かう下行結腸、S字状にまがっているS状結腸、そして肛門に続く15cmほどのまっすぐな部分を直腸と呼びます。
大腸がんは癌ができたそれぞれの部位によって盲腸がん、上行結腸がん、横行結腸がん、下行結腸がん、S状結腸がん、直腸がんと呼びます。
大腸がん(大腸癌)のできやすい部位は、直腸とS状結腸、上行結腸となります。つまり、大腸癌のうち日本人に多いのは直腸がん、S状結腸がん、上行結腸がんの順になります。
大腸がん(大腸癌)は、日本人に増加傾向が著しいがんで、胃がんを抜くという予想もされています。 また、大腸がん(大腸癌)による死亡も男性では肺がん、肝臓がんについで3番目、女性では1番目に多くなると予想されています。
大腸がんの発生を年齢別に見ると60歳代が一番多く、次いで50歳代、70歳代の順です。若年者(20-30歳代)大腸がん(大腸癌)は家族や血縁者の中に多発する傾向があります。
大腸がん(大腸癌)の原因
日本人に大腸がん(大腸癌)が増えている要因としては大きく3つあります。
1つは、食生活の欧米化により、動物性脂質や動物性タンパク質の摂取量が増えたのに対し 炭水化物や食物繊維の摂取量が減っているため便が大腸内に留まる時間が長くなり、食べたものに含まれていたり、 代謝によって発生した発癌物質が大腸粘膜に接している時間が長くなったためであると考えられています。
便秘症の方は大腸がん(大腸癌)の危険性が高くなりますので、普段から便秘には気をつける必要があります。
もう1つは、高齢者の急激な増加です。
他のがんでも同じことが言えますが、がんは高齢者に発症しやすい病気である為高齢者が増えればがんになる方も増えるということになります。
上記は食生活などの後天的な環境的因子での大腸がんの増加要因ですが、大腸がん(大腸癌)の発生には他に遺伝的因子が関与している場合もあります。
「家族性大腸ポリポーシス」と「遺伝性非ポリポーシス大腸がん」です。
家族性大腸ポリポーシスは若いうちに大腸に数百ものポリープができ、高頻度で大腸がん(大腸癌)が発生する遺伝性の病気で大腸がん(大腸癌)の1%程度になります。
遺伝性非ポリポーシス大腸がん(大腸癌)はポリープを伴わないがんで、「親子などの近親者に大腸がんの人が3人以上いる」 「大腸がん(大腸癌)の発生が2世代以上にわたる」「50歳未満で大腸がん(大腸癌)と診断された人がいる」という3つの条件がそろったときに診断され全体の5%程度を占めます。
大腸がん(大腸癌)の症状
大腸は長い臓器であるため、大腸がん(大腸癌)の症状は部位によって異なります。
大腸がんの初期には自覚症状がありませんが、ある程度がんが大きくなると血便や排便異常、残便感、腹痛、下痢と便秘、腹部のはり、貧血症状などが出てきます。
血便は肛門近くにできたがんであるほどはっきりと赤い血液が付いた便になるので分かりやすくなります。 そのため直腸がんでは赤いはっきりとした血便が多く認められます。S状結腸がんでは血液が少し変色して黒っぽくなった血便となります。 さらに肛門からはなれた結腸がん(盲腸がんや上行結腸がん、横行結腸がんなど)になると血液が便に混じってしまい血便であることを見分けることが難しくなります。
排便異常や残便感、腹痛などは大腸の内腔(内側)が、がんで狭められたときに現れやすい症状になります。これらの症状も血便と同様肛門近くにできたがんに表れやすい症状になります。肛門から離れた場所にできた場合にはまだ、水分を多く含んでおりドロドロした状態であるため、たとえ内腔が細くなっていても通過することができるからです。
腹痛や腹部のはり、貧血症状などは肛門から離れた結腸がん(結腸癌)に多く見られる症状になります。 腹部近くのシコリが大きくなり痛みやはりがでたり、がんからの出血が続き貧血症状が見られるのです。
他に腸閉塞気味になるために起こる嘔吐で発見されることもあります。
さらには大腸がんが進行して肺や肝臓に転移したことで呼吸が苦しくなったり、咳がでたり、背中や腹部が張ったり痛くなったり、 食欲不振になったり黄疸症状が出て気が付く場合もあります。 
大腸がん(大腸癌)の診断
大腸がん(大腸癌)は初期の段階で発見できれば治る可能性が高いがんです。 しかし初期の段階では自覚症状がでないこともあるので、定期的に検査を受けることが大切です。
大腸がん(大腸癌)は高齢者に多く発生するがんですから、40歳を過ぎた頃からは定期的に検査を受けることをお勧めいたします。
特に食生活で脂肪分の多い食事や肉類を好み、野菜不足の方は大腸がんになりやすいためご注意下さい。
便潜血反応検査大腸がんの検査
大腸がん(大腸癌)の初歩的な検査には便潜血反応検査があります。この検査は肉眼では見えない便の中の血液の有無を調べる検査で、食事制限もなく簡単に受けることができる検査です。ただし、この検査が陽性でも、確実に「大腸がんがある」ということではありませんし、逆に陰性でも確実に「大腸がんはない」ともいえません。
大腸がん(大腸癌)の精密検査が必要かどうかを探すスクリーニング検査として行う性質の検査ですが、3割程度の人がこの便潜血反応検査で大腸がんが発見されています。
便潜血反応検査では出血を伴わない大腸がんの場合には見つけることができません。また痔などでも陽性になることがあるので便潜血反応が陽性であったからといってすぐに大腸がんであるという判断はしないようにしましょう。
ただし、便潜血反応検査が陽性であれば大腸がん(大腸癌)の可能性はありますので直ちに精密検査を行うことをお勧めします。
血液検査大腸がんの検査
簡単にできる検査としては血液検査の腫瘍マーカーもあります。腫瘍マーカーとは、がん細胞がつくる物質、またはがん細胞と反応して体内の正常細胞がつくる物質のうち、がんの診断または治療の目印として役立つものであり、大腸がん(大腸癌)の場合にはCEAという腫瘍マーカーを使います。
しかし、腫瘍マーカーには、がんに関係なく増えたり、他の臓器にできたがんでも上昇することがあるなど不確実なところがあり、これだけでがんの有無を診断することはできません。
主にがんの治療の効果を判定する指標として使われます。進行の傾向を見る意味で使うと考えると良いでしょう。
直腸診大腸がんの検査
肛門から指を挿入して腫瘍の有無やできている部位を調べる検査です。肛門近くの直腸は大腸がんが良くできる場所でもあるため簡便な検査方法として有用です。
大腸がん(大腸癌)のさらに詳しい検査には、注腸造影検査と内視鏡を使った大腸ファイバースコープがあります。どちらの検査も下剤で便を全部排出しないと精度の高い検査はできません。とくに内視鏡検査では盲腸まで挿入することになり、痛みも伴います。胃の検査などに比べれば多少負担のかかる検査といえます。
注腸造影検査大腸がんの検査
注腸造影検査は昔から大腸がん(大腸癌)の検査で行われてきました。肛門から造影剤(バリウム)と空気を注入し大腸を膨らませた状態でX線撮影を行う検査です。
大腸がん(大腸癌)は直腸やS状結腸にできやすく注腸造影検査では見落とされる可能性があります。また、薄く拡がる平坦型の大腸がんは見つけることが大変困難で見落としも多く、生殖器への放射線の被曝も多く、十分な空気を入れる必要があるため痛みも伴います。
痛みがあって、食事制限も必要であるにもかかわらず見落としの危険性があるということで、最近では注腸造影検査を行わずに内視鏡を使った検査を中心としている病院が多くなってきています。
ただし病院によっては内視鏡の経験豊富な医師がいないという理由で注腸を行っている施設が多いことは事実ですし、ひどい場合にはX線検査を行った後に内視鏡検査を行えば治療費を多く取れるという理由で注腸検査を最初に行う病院もあるようです。
厚生労働省発行の大腸ガン(大腸癌)検診ガイドラインでは精密検査として「全大腸内視鏡検査をすすめる。しかし内視鏡が困難な場合は注腸とS字結腸内視鏡の併用とする」となっています。大腸がん(大腸癌)の検査で「注腸のみ」は好ましくないという見解です。
大腸内視鏡検査ファイバースコープ大腸がんの検査
肛門から内視鏡を挿入し大腸を調べる検査です。内視鏡検査は、極めて小さなポリープも発見することができますし、微妙な色調の変化からがんを発見することができます。さらに大腸がん(大腸癌)の疑いがある組織を採取することもできます。採取した組織を顕微鏡で検査する生検を行うことでがんであるかの確定診断ができます。
ポリープの切除(内視鏡的ポリペクトミー)も可能であり、注腸検査より精度の高い有用な診断方法です。
内視鏡検査には経験が大切です。経験豊富な医師であれば確実に一番奥の盲腸まで内視鏡を入れることができ、しかも痛みもそれほどなく検査を済ますことができます。
十分な経験を持つ医師が検査を行えば痛みが少なく、見落としもなく、被爆する危険性もないため大腸がんの精密検査としてもっとも確実な検査といえるでしょう。
大腸がんの場合、レントゲンや内視鏡ができる状態でない腸閉塞状態でも、CT検査で腫瘍の状態を把握することができます。 術前検査で大事なことは、がんがある周囲のリンパがはれていないかを検査すること、また肝や肺に転移していないかを検査することです。これらはCTやMRI,超音波内視鏡などを用いて検査します。
CT検査やMRI検査ではがんの骨盤内での拡がりと他の臓器への転移の有無を調べることができます。
また<超音波内視鏡検査>ではがんが大腸壁のどこまで達しているのか、リンパ節転移の有
無について調べることができます。この検査では内視鏡の先端に超小型の超音波断層装置をつけて内視鏡検査と同様に検査を行います。腸壁の断層像からがんの深達度を判断すること
ができたり、深い部分に薄く拡がる大腸がんの浸潤の範囲を調べることができます。
PET検査大腸がんの検査
PETは現時点では限られた施設にしかありませんが、細胞分裂の盛んな細胞(癌)はエネルギー(ブドウ唐)を正常細胞よりも多く消費するという性質を利用した画像検査PE(ペ
が行われるようになってきました。
PETを用いた検査ではまず、「フッ素18」という放射性物質を付けたブドウ糖(FD
G)を静脈注射します。他の細胞と比較して異常な速さで増殖するがん細胞は多くのエネルギーを必要とし、ブドウ糖をより多く消費する性質があります。ブドウ糖はがんの部分に集
まり、それだけ放射線を多く放出するので画像で濃く見えるのです。
PETの検査は健康診断としては実費で受けるしかなく費用も10万円ほどの自己負担が必要と
なりますが、従来の検査でがんが疑われて確定診断が必要な場合や、転移?再発検査の場合には保険適用を受けることができ程度で検査ができるようになりました。
しかし、画像の鮮明さでは内視鏡検査には及ばないため他の検査とあわせることも重要になります<治療方法を決めるにあたり>
がんの治療は、医師の協力の下で治療方針、治療期間、メリット?デメリットなどの説明を十分にうけ、患者さんが自分の価値観などを考慮し 患者さんが最終的な治療方法を最終的に決定する時代になりつつあります。
また医療の進歩とともに治療方法も多様化してきており、 医師によって治療方法が異なることは珍しくなく、主治医以外の医師の意見を聞くセカンド?オピニオンを求めることが必要な時代になってきました。
前立腺がんの治療には「ホルモン療法」、「外科療法(手術)」、「放射線療法」が行われるのが一般的です。他に「化学療法(抗がん剤)」もあります。 治療法は、がんの進み具合(病期)やがんの部位、患者さんの年齢などから判断されます。
前立腺がんの病期(ステージ)はリンパ節転移の有無や遠隔転移の有無などにより決定します。 また、国際的に普及しているがん細胞の異型度(悪性度)を5段階で判断するグリーソン分類も使いします。
A期前立腺肥大症に対する手術の結果、偶然発見されたがん
B期がんが前立腺内に限局する状態
C期がんが前立腺の被膜を超えて周囲脂肪組織、精嚢もしくは膀胱頚部に浸潤している状態
D期がんがリンパ節や骨、肺、肝などの遠隔臓器に転移している状態。
前立腺がんの異型度(悪性度)は高分化型がん(おとなしいがん)、中分化型がん、低分化型がん(悪性度の高いがん)がどの程度を占めるかによって判断されます。
主たる(最も大きな領域を占める組織評価)評点(1-5)と従たる(大きな領域を占める組織の評価) 評点(1-5)によって,その分類評価は2(極めて高分化=悪性度が低い)から1


骨髄性白血病

(極めて低分化=悪性度が高い)までスコアがつけられます。
【前立腺がんの治療-経過観察】


骨髄性白血病

前立腺癌は、前立腺肥大症などのほかの病気を手術した際に発見されることがあります。 また、高齢者でPSA値や画像検査で前立腺がんの疑いがあり、生検をしたところがんが発見され


骨髄性白血病

ることがあります。
これらの初期のがんで悪性度(異型度)が低いおとなしいがんは「偶発がん」といわれ、グ

骨髄性白血病


リーソン分類では3以下のがんになります。
この場合にはすぐに治療を行うのではなく、定期的にPSA値の測定をし変化を見ていきま


骨髄性白血病

す。 PSA値の変動がない場合にはがんが成長していないと考えられるため、そのまま経過観察をします。 PSA値が上昇するようであれば必要に応じて治療を開始します。


骨髄性白血病


【前立腺がんの治療-ホルモン療法】
ホルモン療法は、前立腺がんの治療として最も基本となる治療法です。

骨髄性白血病

前立腺癌の成長には男性ホルモンが関与しています。そのため男性ホルモンの作用を抑えてがんの勢いを弱めようという治療がホルモン療法になります。

骨髄性白血病

ホルモン療法はがんが限局していなくても行うことができるためどの病期でも治療が行えます。


2009年12月21日星期一

白血病治療費

わたしたちは、肛門として自然な働きをする、 「新しい肛門を再生する手術(新肛門手術)」を1995年から行なっています。
直腸癌(直腸がん、直腸ガン)に対する手術は、治癒を目指した、しっかりした手術を行ないます。いままで行なわれていた手術法と比べて?何ら?切除する範囲に手心を加えることはありません。つまり、直腸癌の治る可能性を損なうことはありません。(2003年6月6日札幌で開催された日本外科学会総会で発表済み.内容は後日発表しますが、その要約は、2002年までに新肛門の手術をされた19名と同時期にぎりぎり肛門側から切除し肛門を残した19名との比較で、新肛門には切除部位近くの再発は1例もなかったのに比較し、ぎりぎりで肛門を残した19例中5例で局所再発が見られたというものです.これは、統計学的にも意味のある差(偶然の差ではないという意味です.)でした。)
そのうえで?自然な肛門の機能をつかさどるのに重要な役割を有する陰部神経を縫合した骨格筋によって、新しく肛門括約筋を作り?肛門のあった部位に新たに肛門を作ります。
この手術法は国内外の学会や学術誌で情報公開していますが、現在のところ、われわれだけが行いうる手術法です。(欧米の教科書でも紹介されています)
直腸癌の切除に関して?医師も患者も、悩みながら手術法を決定します。なぜでしょうか。
それは、直腸が大切な働きをしているためです。
大腸癌や直腸癌を治すためには、癌(ガン)をふくめて周囲の組織をいっしょにとる必要があります。大腸癌細胞?直腸癌細胞が目に見えない形で、周りに散らばっていることが、いくつもの研究で明らかになっているからです。つまり、治すためには、癌(ガン)だけくりぬくようなことはできません。
しかし、大腸の中でも直腸の場合は少し話が複雑になります。直腸のすぐそばには、肛門がありますから、肛門まで切除せざるを得ない場合には、人工肛門(ストーマ)が必要になってしまうというわけです。
[注:大腸とは、結腸と直腸をあわせて言う呼び名です。結腸は、直腸はで、大腸に見合うの専門用語はありません(強いてあげれば、 でしょうか。)が、とても便利な日本語です。]
では、人工肛門 ストーマと呼ばれるものは何でしょうか。それは、大腸の切離断端が腹壁に口を開けた、腸の開口部のことです。つまり、腸の一部が腹部に露出し、そこの孔から便が出てくるものを、人工肛門と呼んでいます。でも、これは肛門でも何でもありません。便が出るということでは、肛門に似ているのかもしれませんが、それ以外の肛門の働きはありませんので?便はただただ意識せずに、出てくるだけです。このごろでは?人工肛門と呼ばずに、単に「ストーマ」と呼ばれることが多いのもこのためです。
多くの方は、ストーマにビニール袋をつけて便をためます。近年は、装具[袋や皮膚保護剤]の発達が目覚しく、ストーマをつけた人々の生活は格段に改善されました。しかし、それでも、肛門を失うのは辛いことです。それが証拠に?直腸癌の手術方法は術後の排便機能が悪くなる危険をおかしても?出来る限り肛門を残す方向で発達してきました。出来るだけ肛門の近くで腸を吻合し、人工肛門にならないように、手術術式と手術器械が発達してきたのです。
しかし、それらの発達にもかかわらず、今でも、肛門を切除しなければならないような直腸癌の患者さんがいることは、事実です。そして、あなたが、その患者さんの、ひとりになるかもしれないと、主治医にいわれたのなら、手術によってお尻を失う可能性は高いでしょう。(かつて、そして今でも、医者は、患者さんに控えめに言うことが多いものです。)
もし、あなたもそういう方のひとりであるのなら?以下の手術方法は、あなたが選ぶ手術法の1つの選択肢となります。
つまり、手術によって失った肛門をもう1度作る手術です。
手術法に名前をつけるのは、開発者の特権と考えていますが、実は今も、この手術方に、決定的な名前をつけていません。(たぶん、手術法の名前を問うだけの無意味な試験問題に記憶力のなさで悩ませられ続けたの苦い思い出が、手術法に名前をつけることためらわせているのだと、私は自己分析しています。)
基礎研究が始まった、1990年代半ばには、?機能的会陰部人工肛門と呼んで発表していました。
その後、手術内容は異なるのですが、似た名前の手術法があったため、それと区別する必要から、「生理的直腸肛門再建術 と呼んで、専門誌に発表しました。
正確には、陰部神経を縫合して新しく作った肛門なので、近年では、手術方法を正しく表すためにその英語訳のの頭文字をとって、。
しかし、この手術はそれ以外の工夫も併用している手術法であるため、正確には、名は体を表す、という風には、なっていないのが現状です。
直腸癌は?癌(ガン)の中でも治りやすい癌です。当院のデーターを示します.下のグラフは、、前主任教授の金澤暁誉教授の退官を記念して出版したデータブックから引用した、1980年から1994年までの直腸癌(204例)の生存率のデータです。
グラフを説明します.
1番上のラインが Aという進行度の直腸癌の手術後の生存率を示しています.'Aとは、癌が壁を超えない大きさのものを意味します.術後10年目の生存率が、90%です.
2番目のラインが Bという進行度の直腸癌の手術後の生存率です.Dukes'Bは、既に壁を超えるぐらい大きくなってしまった癌ですが、5年生存率は、80%を超えます.
もっとも下のラインが Cという進行度で、既にリンパ節に転移が見られる程度に進行してしまった直腸癌の手術後の生存率です.このようにかなり進んだ直腸癌でも5年生存率で50%です.10年目のデータはなぜか悪いのですが、(統計上の理由に過ぎないとおもいますが、)9年生存率でさえ、40%に近い結果です.
(さらに、強調したいことは、現在ではこの当時と比べ物にならないほど、抗がん剤による化学療法が発達していることです。直腸癌の生存率はさらに改善しているのです。)
歴をもち、成人に達するようになるといわれています。一方で小児がんは、小児期の死亡原因の2位となっています。 主な小児がんは、白血病、神経芽腫、脳腫瘍、悪性リンパ腫、ウィルムス腫瘍(腎芽腫)などです。血液のがんである白血病や悪性リンパ腫を除き、大人ではまれなものばかりです。胃がんや肺がんなどは、子どもにはみられません。神経芽腫、腎芽腫(ウィルムス腫瘍)、肝芽腫など「芽腫」と呼ばれるがんの原因は、胎児の体の神経や腎臓、肝臓、網膜などになるはずだった細胞が、胎児の体ができあがった後も残っていて、異常な細胞に変化し増えていった結果と考えられています。大人のがんとは異なり、生活習慣にがんの発生原因があると考えられるものは少なく、網膜芽腫やウィルムス腫瘍のように、遺伝するものもあります。 小児がんの多くは、好発年齢が乳幼児期にあり、学童期、思春期と成長するにつれ次第に減少します。乳児期~幼児期前半(2歳くらいまで)に多いのは神経芽腫、網膜芽腫、ウィルムス腫瘍、肝芽腫などです。幼児期(2~6歳くらい)では白血病、横紋筋肉腫を含む軟部肉腫、10歳以後思春期にかけては成長に伴い、骨肉腫、軟部肉腫、睾丸や卵巣から生じる胚細胞性腫瘍が多くなります。 小児がんは発見が難しく、がんの増殖も速いのですが、大人に比べて化学療法や放射線療法に対する効果が極めて高いのも特徴です。治療自体は決して楽なものではありませんが、長期にわたる治療期間にも子どもが成長発達できるよう、入院中から退院後の生活を視野に入れて過ごすことが大切になります治療を受けるのは子ども自身ですから、保護者が治療に同意しているだけでなく、子どもが自分に行われる医療行為について納得していることが重要です。説明の方法は、保護者と医療スタッフ(医師?看護師)が、何を、どのように、どのタイミングで話すのがよいかを十分に相談しながら行われます。子ども自身の意思を尊重しながらわかりやすく説明することで、子ども自身が持つ病気に立ち向かう力を引き出し、本人が納得して前向きに治療にのぞめると考えられています。お子さまが小児がんと診断され、ご家族のみなさまは大変心配されているでしょう。人それぞれに捉え方は異なりますが、重い病気を持つ子の親は共通した経験をし、同じような感情を抱くことが多々あります。不安や悩みを一人で抱え込まず、似た経験をした親同士で体験や感情を分かちあうことも、ときには必要になります。 お子さまが入院されて心配なさっていることと思います。気持ちが少し落ち着いてきましたら、入院されたお子さまのきょうだいのことも気にとめていただきたいと願います。きょうだいも幼いなりに自分のきょうだいを心配しており、気持ちも不安定になることがあります。5)治療終了時のこと(1)晩期障害小児がんの治療成績は近年向上してきました。しかしその反面、小児がんを克服した子どものなかには、治療の影響でさまざまな二次的な問題が生じていることが明らかになってきています。 晩期障害は、主に成長発達の異常(内分泌(ないぶんぴつ)異常を含む)【身長発育障害、無月経、不妊、肥満、やせ、糖尿病】、中枢神経系の異常【白質脳症、てんかん、学習障害】、その他の臓器異常【心機能異常、呼吸機能異常、肝機能障害、肝炎、免疫機能低下】、続発腫瘍(2次がん)【白血病、脳腫瘍、甲状腺がん、その他のがん】などがあります。成長に伴って晩期障害が明らかになってくることもありますので、治療が終了した後の診察は、主治医と相談しながら進めていきましょう。 薬物療法とは薬物療法とは、薬を使う治療のことです。がんの場合は、抗がん剤、ホルモン剤、免疫賦活剤(めんえきふかつざい:免疫力を高める薬剤)等を使う化学療法が、これに相当します。症状を和らげるためのいろいろな薬剤、鎮痛剤、制吐剤等も薬物療法の1つです。ここでは主に、抗がん剤、ホルモン剤を使う化学療法について説明します。2.局所療法と全身療法がんの治療は、「局所療法」と「全身療法」に分けることができます。 局所療法と全身療法の違いは、例えば田んぼの雑草(がん細胞)を刈り取るか、薬をまくかの違いに似ています。雑草が一部分であれば、正常な作物ごと刈り取ることも可能です(局所療法ー手術など)。しかし、田んぼのあちこちに雑草が生えてきた場合は、雑草をすべて刈り取ることは不可能なので、田んぼ全体に薬をまき、除草します(全身療法ー薬物療法)。1)局所療法外科療法、放射線療法等があります。 外科療法は、がんを含めて正常細胞の一部を切り取って、がんをなくしてしまう治療法ですから、原発巣(がんが最初にできたところ)にがんがとどまっている場合には完全に治すことができます。 がんのあるところへ高エネルギーの放射線を照射したり、あるいは小さな放射線源をがんの近くの体内に埋め込んで、がんをなくす方法です。放射線療法も同様に、原発巣にとどまっているがんの場合には完全に治すことができる場合もあります。基本的に、外科療法も放射線療法も治療目的で行う場合は、がんが局所(原発巣)にとどまっている場合に適応となります。それ以外にも、症状緩和の目的で使解析を中心に研究し、2006年4月からは研究員としてがんセンターに勤務となった。記憶力の減退と日々戦いながらも、造血器腫瘍、主にリンパ腫の病態解明に力を注ぐ決意を固めている。
 リサーチレジデント
血液内科医として勤務した後2006年よりがんセンターに臨床研究医として着任。2007年より遺伝子医療研究部リサーチレジデントに着任。現在MALTリンパ腫のゲノムプロファイルについて研究をしています。  
研究内容の紹介
1. 造血器腫瘍の血清学的、分子生物学的解析
1. 造血器腫瘍の血清学的、分子生物学的解析血液細胞は造血幹細胞と呼ばれる細胞からいろいろな段階を経て、最終的に酸素を運ぶ赤血球やウイルスをやっつけるリンパ球、出血した血液を固める血小板などの血液細胞に分化します。(図1) これらの分化の途中で、分化、増殖を制御する遺伝子に異常をきたすと白血病やリンパ腫などの造血器腫瘍になります。造血器腫瘍でよくみられる遺伝子異常は染色体の一部が他の染色体に間違って移動してしまう「染色体転座」です。遺伝子医療研究部ではこのような染色体転座に伴う遺伝子異常を見つけています。さらに、単クローン抗体を作って造血器腫瘍の診断に役立てると共に、実際の治療に応用するためにこの遺伝子の機能を抑える研究を行っています。また、腫瘍細胞内での蛋白質間の相互作用の異常についても解析をすすめています。
マントル細胞リンパ腫とサイクリンD1発現
 血液細胞のうち抗体をつくる細胞はB細胞と呼ばれますが、それがリンパ節でがんになったものはB細胞リンパ腫といいます。B細胞リンパ腫はさらに細かく分けられますが、その理由は診断をはっきりさせることが、治療方法や、予後の判定にとても大切だからです。たとえば、マントル細胞リンパ腫とういうリンパ腫では、私たちが原因遺伝子BCL1の本態を明らかにしましたが、この遺伝子異常があると、現在の治療法ではほぼ6年くらいにほとんどの患者さんが死亡することを、病院遺伝子病理診断部、血液化学療法部との共同研究で明らかにしました。
MALTリンパ腫とMALT1遺伝子異常
 B細胞リンパ腫のなかで消化管などにできるMALTリンパ腫の原因遺伝子MALT1も発見しました。この遺伝子を発見するときに、いま話題になっているヒトゲノム計画の研究成果が大きな役割を果たしました。また、国際的な共同研究による成果でもあります。私たちが世界に先駆けてこの原因遺伝子を発見できた理由は、インターネットの発達のおかげでもあります。MALT1遺伝子のはたらきは世界中で調べられており、リンパ球の中で重要な役割を担っていることがわかってきました。私たちもが細胞の中で移動する特別なシステムがあることを報告しています。遺伝子は細胞を死ににくくする機能をもったAPI2という遺伝子とくっついて、腫瘍にしかないAPI2-MALT1融合遺伝子を作ることもあきらかにしました。(図3)  しかし、この融合遺伝子の機能はほとんどわかっていませんでした。私たちは、プロテオミクスと呼ばれる最新技術を利用して、このAPI2-MALT1に結合する分子を調べました。その結果、が細胞死に深く関わっていることが知られているTRAF2, Smac HtrA2などと結合することで、細胞が死ににくくなっていることを証明しました。さらに最近が巧妙なシステムで自分自身の量を増やすことも明らかにしました。このようにが細胞を癌化させる方法の一端が明らかになり、MALTリンパ腫を初めとする悪性リンパ腫の新たな診断、治療法の開発が期待できます。
び慢性リンパ腫とBCL6遺伝子異常
といわれています。
この場合は、3種の抗がん剤+ホルモン剤のCHOP療法や、分子標的治療薬のリツキサンを足した、R-CHOP療法をします。
T細胞(細胞性免疫)の癌化したものの中で、最も悪性度が高く、週単位で悪化していく、成人T細胞型リンパ腫。
B細胞に比べ、治療が難しく、抗がん剤の多剤併用をしても生存期間は1年前後のため、造血幹細胞移植を行ってから、大量の抗がん剤治療をします。
1)接続して進行するホジキン病
ホジキン病の進行は、首のリンパ節から脇の下のリンパ節、脾臓という順番で進行していくのが特徴です。
2)飛び離れたところにも出現し、リンパ節以外の臓器や、皮膚、粘膜にも出現します。
そのため、部位や臓器によって、さまざまな症状になります。
進行がん肝臓、脾臓の肥大
消化器系腹部の塊、腹痛、嘔吐、腸閉塞、出血
骨髄系貧血、感染症、皮膚からの出血
泌尿器系腎不全
脳、目、耳、鼻皮膚および、脳内の腫瘤
移植による副作用生着不全。免疫不全
悪性リンパ腫の治療は、種類によってさまざま。特に悪性度が高い場合は、すばやく治療を開始しなくてはならず、悩む時間はありません。
移植のドナーと出会える確立は、とても低いのが現状です。
その間、何を基準に考えていけばいいのでしょうか。
それはQOL(生活の質)をいかに守り、暮らしていくことではないでしょうか。
治療中も、また治療後もQOLを下げず暮らしていける生活を基準に、治療に当たっていくことと考えます。
骨髄中の造血幹細胞の癌
血液細胞の遺伝子レベルの異常により引き起こされ、異常な白血球が無制限に増殖します。
しかし、遺伝子が関係していても、遺伝はしないと考えられています。
血液検査でしかわからない癌
白血病は、癌化した血液が全身にまわりますので、からだ全体に症状が出始めます。
初期では、風邪に似た症状で、だるさ、疲れ、貧血、出血などが出ます。
しかし、画像ではわからないため、血液検査で初回診断をします。
さらに、骨髄穿刺、染色体検査、免疫検査などを行い、急性か慢性か、骨髄性かリンパ性かを診断します。
発症頻度はとても少ないが、年齢層は広範囲の癌
発症年齢は小児から高齢者まで、どの年代にも発症します。しかし高齢者ほど発症頻度が高くなっています。
強力抗がん剤?造血幹細胞移植?グリベック
白血病の治療法は種類によって、少しずつ異なります。
急性は、強力な抗がん剤で完全完解を目指し、完解後に造血幹細胞移植を行います。
しかし、移植を行うためには、骨髄の中の細胞を空にしなければならず、様々な副作用に耐えうる体力が必要となり、一般的には50歳以下とされているのです。
また、どんなに希望しても、ドナーが見つからなければ移植は成立しません。
さらに移植後も、リンパ球が体を攻撃する病気(移植片対宿主病)が起こります。
高齢者や臓器に障害がある場合は、この病気の利点を利用した、ミニ移植という方法も一部


白血病治療費

行われています。
慢性の場合は、抗がん剤治療に、グリベック(イマチニブ)という分子標的治療薬を服用す


白血病治療費


ることで、完全完解に導く割合が多くなってきました。 1.初期の段階では、風邪に似た症状で、だるさ、疲れ、発熱、貧血、出血などがあります。


白血病治療費

2.診断時から4期に相当する癌
他のがんと異なり、診断したときから全身に拡がっているので、4期に相当します。

白血病治療費


したがって、進行による転移という表現はしません。
3.その他の病状


白血病治療費


血液の異常細胞の増加、正常細胞の低下による症状。抗がん剤による副作用
貧血、出血、感染症、全身疼痛、肝障害、腎障害、消化器障害、心筋障害、皮膚?粘膜障害


白血病治療費


など
移植による副作用

白血病治療費


生着不全。免疫不全
表皮や真皮などの細胞に発声するガンです。

白血病治療費


40歳代以上から発生率が高くなり、70歳代くらいでピークになります。
主に顔など、露出している皮膚によく発生します。


白血病m3

胃がんの進行度を表すのに病期分類が用いられます。病期とはがんの広がりを分類する国際的な取り決めです。胃がん病巣そのものの広がりと、リンパ節や肝臓、腹膜への転移の状況を組み合わせて、Ⅰ期からⅣ期までの病期(ステージ)を決めます。
■がん(原発巣といいます)の広がり
T1:粘膜内、または粘膜下層に留まるもの。すなわち、早期胃がんです。
T2:筋層、または漿膜まで達したもの。進行がんですが胃壁の中に留まるものです。
T3:がんが胃の外まで広がったもの。
T4:がんが胃の周囲臓器にまで及んだ場合。
■リンパ節転移の程度
これには細かい規約がありますが、概略次のようになります
N0:リンパ節転移がないもの
N1:がんに近いリンパ節に転移があるもの
N2:胃の血管周囲リンパ節など、がんからやや遠いリンパ節に転移があるもの
N3:大動脈周囲など胃から遠いリンパ節に転移があるもの。
■肝転移の有無 肝臓に転移がないもの肝臓に転移があるもの腹膜転移の有無
P0:腹膜に転移がないものP1:腹膜に転移があるもの遠隔転移の有無
M0:遠くの臓器に転移がないもの遠くの臓器に転移があるもの
1.胃の解剖と生理
胃は食道と十二指腸の間にある嚢状の消化管で上腹部中央に位置します。
食道に続く部分が噴門、十二指腸に続く部分が幽門で、おおまかに中央部を体部、噴門側を胃底部、幽門側を前庭部といいます。
また、胃癌取り扱い規約では、胃を3等分して上部、中部、下部に分けています。
胃の壁は他の消化管と同様5層からなり、食物が通る内側から粘膜、粘膜下層、固有筋層、漿膜下層、漿膜(腹膜)となります。
胃液は粘膜にある腺組織から分泌されます。また、がんはこれら腺組織から発生するものがほとんどです。
胃は食物を胃液と混じて消化して細かくし、少しずつ十二指腸へ送り出し、小腸で栄養物のさらなる消化吸収を助けます。
胃液のほとんどは塩酸(胃酸)で、消化酵素はわずかしか含まれていません。それ以外には、ビタミンB12を小腸で吸収されやすくする物質も分泌しています。
胃切除を行うと長期には貧血が起こることがあります。
2.胃がんとは
胃がんは最近減少傾向にありますが、依然上位を占めています。粘膜に発生して壁を深部へあるいは横へ広がります。
① 罹患率と死亡率
胃がんの年齢調整罹患率は男性では人口10万に対して83.2、女性は31.6で男性第1位、女性第2位です。(2000年)
粗死亡率は男性では人口10万に対して53.3、女性では27.4で男性第2位、女性第1位です。2004年)
② 生存率
胃がんに対して肉眼的に完全に取りきれた定型手術がなされた場合の5年生存率は後に述べる病期のIA期のがんで、93.4%、IB期のがんで87.0%です。
病期が進むにつれて生存率が悪くなりますので早期発見早期治療が重要となります。(日本胃癌学会)
3.症   状
食思不振、悪心、嘔吐、上腹部不快感、腹痛、全身倦怠感、腫瘤触知などがあります。
4.検査と診断
① 胃X腺検査(バリウム検査)
食事制限の後、バリウムを飲み少し空気を入れることにより胃を膨らまし、胃の壁(粘膜)の表面にバリウムが薄く覆うようにします。
この状態でX線写真をとります。腫瘍の存在部位と大きさを決定します。
② 胃内視鏡検査(胃カメラ)
胃がんの確定診断のために必須で、正確な位置や大きさなどがわかります。
多くの場合、同時に組織が採取され良性?悪性の診断(生検病理組織診断)がなされます。
③ 腫瘍マーカー
他のがんほど有用なマーカーはありませんが、CEA?CA19-9が参考となります。
④ CT、MRI、超音波検査、PET検査など
胃癌に関しては原発巣での進みぐあいと肝臓や肺、腹膜、骨盤内の転移?再発を調べるために用いられます。
⑤ 生検病理組織診断
腫瘍組織の一部を採取して顕微鏡的に良?悪性を決定します。胃内視鏡検査時に採取されることが多くこれにより確定診断が行われることになります。
5.広がり(病期)
腫瘍の壁浸潤の深さ(T因子)、リンパ節転移の有無(N因子)、遠隔転移の有無(M因子)により規定され、この臨床病期に応じて治療法が変わってきます。
① T: 腫瘍の壁浸潤の深さ(粘膜からの深さで分類されます)
(ア)
T1:腫瘍が粘膜あるいは粘膜下。
(イ)
T2:腫瘍が固有筋層(T2a)か漿膜下層にとどまるもの。
(ウ)
T3:腫瘍が漿膜に接している腹腔に露出しているもの。
エ)
T4:腫瘍が直接他臓器におよぶもの。
胃がんをより良く治すために
2001年3月に日本胃癌学会が「胃がん治療ガイドライン」を作成し、現時点で最も妥当と考えられ推奨される治療法とその適応がまとめられました。当科では、原則的にこの「胃がん治療ガイドライン」に沿った治療を行っています。
近年の傾向として、早期胃がんが増加する一方、依然として高度進行胃がんや再発胃がんも少なくなく、従来の定型手術だけでは対応しきれない場合も増加しています。
がん治療は治ることが第一の目標ですが、同様に治るのであれば損なう可能性のある機能や後遺症は少ない方が望ましいと考え、「胃がんをより良く治すために」バランスの良い治療を目指しています。
胃がんの一般的なお話
胃に関する簡単な解剖と機能
胃の入口を噴門、出口を幽門といいます。
噴門は胃内容の食道への逆流を防止する働きをし、幽門は胃内容の十二指腸への流れが速くならないよう制御し、また十二指腸からの消化液の逆流を防止します。胃の手術では、胃が小さくなるか、時にはすべてなくなることと、これら噴門や幽門の働きが失われることが問題です。
そこでこれらの働きを失わないような手術(機能温存手術)が工夫されているのです。
胃は噴門がある上部、その間の中部、幽門がある下部の3つの部分に分けられます。胃は全体が「みぞおち」のあたりにあると勘違いされることが多いですが、実際、上部は左上腹部の背中側に位置し、下部が「みぞおち」のあたりで、幽門(胃の出口)は「みぞおち」の少し右にあります。
胃壁は5層構造です。
内側(内腔)から粘膜[最内層]-- 粘膜下層 -- 筋層 -- 漿膜下層(しょうまくかそう) --漿膜[最外層]の順になっています(右図を参照して下さい)。
胃がんの発生
胃がんは胃壁の最内層である粘膜から発生し、数年かかって5mm程度の診断できる大きさになると言われています。胃炎後の腸上皮化生、ピロリ菌(ヘリコバクター?ピロリ)感染後の慢性萎縮性胃炎など慢性炎症をおこす全ての要因が胃がんの原因になります。
生活習慣との関係では、塩分の多い食事、肉や魚のこげ、喫煙などがリスクを高め、ビタミンC、カロチノイドなどを含む野菜や果物がリスクを低下することがわかっています。
胃がんの症状
無症状のまま偶然検診で発見される場合から、食後にもたれる、食事がつかえる、体重が減るなど様々です。
胃の中央付近のがんではかなり進行しても症状がない場合がある一方、小さながんでも潰瘍形成により痛みや出血などが出現することもあります。
実際には、早期胃がんの約半数の患者さんは何らかの症状があって検査を受け、診断がついています。
診断のための検査とその目的
1. 胃内視鏡検査:
がんの存在、その位置(局在)、肉眼型を含む進行度の診断に不可欠です。細胞を採取(生検)することで組織学的な診断が確定できます。胃壁のどの深さまで進行しているかを調べるために、超音波内視鏡検査を施行することもあります。
2. 胃十二指腸造影検査:
バリウムと発泡剤を飲みレントゲン写真をとる検査です。胃全体の中でのがんの位置(局在)を知る上で重要で、内視鏡ではわからない胃壁の進展性も評価できます。このため内視鏡で胃がんが発見された後の精密検査として重要です。
3. その他:
この他、手術前には転移や他臓器への進展を調べるために超音波検査、CT検査、注腸検査が必要となることがあります。
胃がんの広がり方
1. 壁進達度:
粘膜に発生したがんは、胃壁に広がって行きます。
2. 転移:
リンパ節転移/胃壁からリンパ管を経由して胃壁の外のリンパ節に転移します。      
血行性転移/胃壁から静脈を経由して胃以外の臓器(肝臓、肺、脳などに転移します。  腹膜播種性転移/漿膜浸潤し胃壁の外に達したがんは、腹腔にばらまかれた状態になります。
胃がんの分類(胃がんの深さによる)
早期胃がん:
がんの進展が粘膜または粘膜下層にとどまっているもの
進行胃がん:
早期がん以外(したがって分類上「進行胃がん」といっても、限りなく早期胃がんに近いものから、他臓器浸潤があるものまで含まれ、「進行胃がん」すなわち「治らないがん」ではありません)。
胃がんの進行度
日本には「胃がん取り扱い規約」という胃がんの進行度を表す際の共通の約束事があり、胃がんの進行度はがんがどの深さまで広がっているか(T)やリンパ節転移の程度(N)などを目安に総合的に決定されます。それにより以下のようにガイドラインで推奨される治療法が変わります。
内視鏡(胃カメラ)で見ながらがん部を取り去る方法で、リンパ節転移の危険性がほとんどない場合に可能です。この治療ですめば患者さんの負担は著しく軽くてすみます。ですか
ら、他院から当科に紹介された患者さんでも、再検討し適応があれば当院消化器内科で施行していただきます。ただし、切除した病変を顕微鏡で検査しリンパ節転移の可能性が高けれ
ば、手術による切除をすすめる場合もあります。
1. 腹腔鏡下手術
内視鏡的粘膜切除術と比較して十分な切除範囲を得られる上、開腹手術と比較して低侵襲であることから術後早期の回復が可能な方法です。1cm径の管をお臍の近くの腹壁に挿入し、そ
こから腹腔鏡というカメラをお腹の中に挿入してモニターで観察しながら、他の数カ所から入れた鉗子を使って手術をします。それに加えて、通常の開腹術よりも小さな4~5cmの傷を
加えることで、通常開腹で施行するのと同様な範囲の手術も可能になってきました。腹腔鏡手術については別項にも詳しく説明しています。
2. 機能温存手術
当科では、胃の出口(幽門)の重要な機能に注目し、幽門の血流とその運動を司る神経(迷
走神経)を損なわずに幽門を残す、幽門機能温存手術を他施設にさきがけて施行してきており、実績をあげています。
胃の壁は、内側の粘膜層から、粘膜下層、筋肉層、漿膜下組織、漿膜層までの、5層構造をしています。胃がんは粘膜層に発生します。これが次第に成長して大きくなります。
このうち横の方への広がりに関係なく、下の方への広がりが粘膜下層を越えないものを、早期胃がんといいます。逆に筋肉層より深く広がったものを、進行胃がんといいます。
早期がんは転移(がん細胞の一部が、胃から外へ移動し、どこかに定着し、そこで成長すること)がほとんどなく、あっても近くのリンパ節に留まる場合が多いため、手術で完全に取り除くことができます。進行がんの場合、進行の程度により、遠くのリンパ節や肝臓、膵臓など周囲臓器に病変が広がっていき、手術で完全に取り除くことができない状態になります。
胃がんの予防には早期発見が必要ですね。
手術療法
胃がんの手術として、標準的には胃切除(胃の2/3以上)と第二群のリンパ節郭清を行います(定型手術)。また、早期胃がんでは切除範囲やリンパ節郭清を小さくしたりすること


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もあり(縮小手術)、また施設により、腹腔鏡の補助下に手術が行われたりもします。逆に、がんが広い場合には胃全摘術が行われることもあり、広い範囲をとることもあります


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(拡大手術)。
がんがさらに進むと、病巣を取り除くことが困難となり、通過障害を回避し、食事が通るよ


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うにするためのバイパス手術をすることもあります。
■化学療法

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飲み薬や注射による抗癌剤を用いてがん細胞を殺したり、増殖を抑えたりして、手術で取れなかったり、再発が予想される場合に使用します。


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ただし、現在のところ、抗癌剤だけでがんを死滅させることは困難と言わざるをえません。
また、抗癌剤以外の代替治療として「免疫療法」や「健康食品」などがあげられますが、こ


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れについては、投与したことにより明らかに、延命したという証拠は確認されていません。
■ その他

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放射線療法は、がんの組織を高エネルギーのX線で攻撃するものですが、手術によるほどの効果を期待できず、手術できないものや、再発の場合が適応とされます。緩和療法は、がん

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に伴う症状を和らげるために行います。
胃がんの進行度


2009年12月17日星期四

白血病病院

1)外科療法
卵巣がんは手術によって診断が確実にできます。また、がん細胞のタイプや拡がりの程度がわかり、その後の治療方針が決まります。卵巣がんの手術は転移の状態、年齢などによって異なりますが、次のような方法のうちから普通(1)と(2)が行われ、さらに(3)と(4)が行われることがあります。
(1)卵巣の切除
片側の卵巣、卵管だけを切除する場合と両側の卵巣、卵管、子宮を含めて切除する方法があります。
(2)大網(たいもう)切除
大網とは胃から垂れ下がって、大小腸をおおっている大きな網のような脂肪組織です。大網は卵巣がんの転移が最もよくおこる組織であり、切除しても実害はありません。
(3)後腹膜リンパ節郭清(かくせい)
後腹膜リンパ節は卵巣がんの転移がおこりやすい部位のひとつです。転移が疑われるリンパ節を採取して検査することをサンプリングといい、リンパ節とリンパ管を系統的にすべて切除することをリンパ節郭清といいます。
(4)腸管などの合併切除
腹腔内の転移をできるだけ切除するために、大腸、小腸、脾臓などをがんと一緒に切除することもあります。
2)放射線療法
高エネルギーX線を身体の外から照射する外照射と、放射性リン(32P)の溶液を腹腔内に注入して内部から腹膜の表面を照射する方法があります。卵巣がんでは手術後の残存腫瘍に対して、以前はよく放射線療法が行われましたが、最近では化学療法のほうが主に行われています。しかし、脳に転移した腫瘍に対しては放射線治療が行われます。
3)化学療法(参照:がんの薬物療法)
抗がん剤を使う治療を化学療法といいます。抗がん剤は手術でとりきれなかったがんに対する治療として使われます。卵巣がんは、成人のがんの中では抗がん剤が比較的よく効くがんのひとつです。抗がん剤は内服、あるいは静脈注射で投与されます。また、直接腹腔内に注入されることもあります。いずれの場合でも、抗がん剤は血液中に入り全身に広がって作用します。抗がん剤はがん細胞に強い障害を与えますが、正常の細胞にも影響を与え、副作用をおこします。抗がん剤を繰り返し使うことによって、がん細胞が完全に消滅することもありますから、効果がある限り、ある程度副作用がおこるまで使用します。卵巣がんによく使われる抗がん剤の副作用として、血液中の白血球と血小板の減少、貧血、吐き気や嘔吐、食欲の低下、脱毛、手足のしびれなどがおこります。


治療は病期、年齢、がんの組織型、がん以外の病気の有無などによって異なります。病状に応じて現在、最も有効と認められている治療は標準的治療と呼ばれています。難治性のがんでは、標準的治療は満足できる結果を多くの場合もたらすことができません。そのためさまざまな新しい治療法が研究され、試みられています。

新しい治療法はよりよい治療を目指して行われますが、必ずしも標準的治療よりもよい結果をもたらすとは限りません。新しい治療法の試みは、担当医だけで行うのではなく、多くの専門家の管理のもとで「臨床試験」として行われます。新しい治療と標準的治療を比較する臨床試験を比較試験といいます。比較試験の結果、新しい治療が優れていることがわかれば、新しい治療を標準的治療とします。

これから卵巣がんの治療を受ける場合は、「現在の標準的治療」を受けるか、「臨床試験中の新しい治療」を受けるかどちらかを選ぶことになります。

7.病期(ステージ)別治療
I期
手術によってがんのある卵巣を切除します。片側の卵巣、卵管だけを切除する場合と、両側の卵巣、卵管、子宮を含めて切除する方法があります。大網は一見して転移がない場合でも切除します。切除した大網を手術後検査すると顕微鏡的な転移が見つかることがあります。転移があれば、I期ではなくIII期ということになります。後腹膜リンパ節は、手術時に転移が疑われる場合、サンプリングをしてすぐに病理検査をします。病理検査の結果、転移があれば骨盤リンパ節と傍大動脈リンパ節を郭清します。転移があれば、I期ではなくIII期ということになります。

手術後、摘出物の顕微鏡的検査の結果、卵巣以外にがんが転移していないことがわかって、はじめてI期であることが確定します。

このような手術によって、I期であることが確定した場合、手術後、化学療法を行って再発を予防する試みは臨床試験として行われています。
II期
手術は両側の卵巣、卵管、子宮を転移のある骨盤腹膜を含めて切除する方法で行われます。直腸にがんの浸潤がある場合には直腸を含めて切除することもあります。大網は一見して転移がない場合でも切除します。切除した大網を手術後検査すると、顕微鏡的な転移が見つかることがあります。転移があれば、II期ではなくIII期ということになります。後腹膜リンパ節は、手術時に転移が疑われる場合、サンプリングをしてすぐに病理検査をします。病理検査の結果、転移があれば骨盤リンパ節と傍大動脈リンパ節を郭清します。転移があれば、II期ではなくIII期ということになります。

手術後、大網とリンパ節の顕微鏡的検査の結果、転移していないことがわかれば、はじめてII期であることが確定します。

このような手術によってII期であることが確定した場合、手術後、化学療法を予防的に行って治癒率を改善しようとする試みは臨床試験として行われます。
III、IV期
III、IV期のがんは進行がんとして同じように治療が行われます。III、IV期のがんは転移が広範囲にあるため、手術によって完全に切除することはできません。しかし、一部のがんが残ってもできるだけ多くのがんをとり除いたほうが症状を改善できるため、全身状態が耐えられれば、できるだけ多くのがんを切除します。病状によっては手術で大部分のがんがとれる場合もありますが、開腹したけれどほとんど何もとれずに終わる場合もあります。手術前の検査によって、開腹しても切除は難しいと予測される場合は、まず化学療法を行ってがんを縮小させてから手術する方法もあります。

手術は両側の卵巣、卵管、子宮を、転移のある骨盤腹膜を含めて切除する方法で行われます。直腸にがんの浸潤がある場合には、直腸を含めて切除することもあります。大網、後腹膜リンパ節、脾臓、大腸、小腸の一部を転移したがんと一緒に切除することもあります。

手術後、残された腫瘍に対する治療として化学療法が行われます。化学療法の際は、標準的治療法で行うか、新しい治療法を臨床試験として行うかを選ぶことができます。

初回手術で切除できずに残ったがんが化学療法によって縮小し、切除可能となった場合には再手術が行われることもあります。
再発
再発は治療により一度消失したかにみえたがんが再び増殖して見つかるようになった状態です。再発に対して以下の治療法のひとつが行われます。
(1)手術
再発が一部に限局している場合は、その部分を切除するだけで、再びがんのない状態が長く続くことがあります。再発が広範囲でがんを切除することができない場合でも、症状を和らげるための手術(例えば、胃瘻造設のための手術)を行うこともあります。
(2)化学療法の臨床試験
最初の抗がん剤が非常に有効であった場合は、再発に対しても同じ抗がん剤が効きますが、再発に対する化学療法は症状緩和のひとつとして行われます。最初用いた抗がん剤が効果がなかった場合は新薬を用いることが多くなります。新薬を用いる場合は臨床試験として行われます。腹水を抑えるために、腹水をとった後、腹腔内に抗がん剤を注入することもあります。
(3)放射線療法
脳転移した腫瘍に対しては化学療法でなく放射線の照射が有効です。
悪性リンパ腫は、リンパ系の組織から発生する腫瘍(いわゆる“がん”)です。リンパ系組織とは、ヒトの免疫システムを構成するもので、リンパ節、胸腺(きょうせん)、脾臓(ひぞう)、扁桃腺(へんとうせん)等の組織?臓器と、リンパ節をつなぐリンパ管、そしてその中を流れるリンパ液からなります。リンパ系組織を構成する主な細胞は、リンパ球と呼ばれる白血球です。リンパ液の中には液体成分とリンパ球が流れていて、やがて血液と合流します。リンパ系組織は全身に分布しているため、悪性リンパ腫、特に非ホジキンリンパ腫は全身で発生する可能性があります。
悪性リンパ腫という病名は、さまざまなリンパ系組織のがんを大きくまとめて呼ぶ名前で、その中に含まれる個々の疾患の臨床経過や治療反応性、あるいは予後は大きく異なります。ですから、自分にとって最適な治療を選択するためには、?悪性リンパ腫の中のどのような病型(タイプ)ですか??と、まずは医師に質問することが重要です。
I期
I期の治療法は以下になります:
middot;臨床経過観察。
middot;通常、骨盤リンパ節郭清術と根治的前立腺摘除術。手術後、放射線療法を併用することもあります。勃起不全を起こさないように神経を温存して前立腺を摘除することもあります。
middot;外照射。
middot;組織内照射。
middot;高密度焦点式超音波治療の臨床試験。
middot;放射線療法の臨床試験。
middot;新しい治療法を評価する目的で行われる臨床試験。
このまとめのセクションでは、現在臨床試験を行っている治療法について個々に触れますが、最新の臨床試験をすべて網羅できていない可能性があります。アメリカで実施されている臨床試験についての情報はNCI Web siteにアクセスすれば、入手できます。
II期
II期の治療法は以下になります:
middot;通常、骨盤リンパ節郭清術と根治的前立腺摘除術。手術後、放射線療法を併用することもあります。勃起不全を起こさないように神経を温存して前立腺を摘除することもあります。
middot;臨床経過観察。
middot;ホルモン療法併用または非併用する外照射。
middot;組織内照射。
middot;ホルモン療法併用または非併用する放射線療法の臨床試験。
middot;超音波を用いた凍結手術療法の臨床試験。
middot;ホルモン療法後に根治的前立腺摘除術を評価する臨床試験。
middot;新しい治療法を評価する目的で行われる臨床試験。
このまとめのセクションでは、現在臨床試験を行っている治療法について個々に触れますが、最新の臨床試験をすべて網羅できていない可能性があります。アメリカで実施されている臨床試験についての情報はNCI Web siteにアクセスすれば、入手できます。
III期
III期の治療法は以下になります:
middot;外照射単独、あるいはホルモン療法との併用。
middot;ホルモン療法。
middot;通常、骨盤リンパ節郭清術と根治的前立腺摘除術。手術後、放射線療法を併用することもあります。
middot;臨床経過観察。
middot;がんによる症状を和らげる緩和的療法としての放射線療法、ホルモン療法、あるいは経尿道的前立腺切除術。
middot;放射線療法の臨床試験。
middot;超音波を用いた凍結手術療法の臨床試験。
middot;新しい治療法を評価する目的で行われる臨床試験。
このまとめのセクションでは、現在臨床試験を行っている治療法について個々に触れますが、最新の臨床試験をすべて網羅できていない可能性があります。アメリカで実施されている臨床試験についての情報はNCI Web siteにアクセスすれば、入手できます。
IV期
IV期の治療法は以下になります:
middot;ホルモン療法。
middot;外照射単独、あるいはホルモン療法との併用。
middot;がんによる症状を和らげる緩和的療法としての放射線療法あるいは経尿道的前立腺切除術。
middot;臨床経過観察。
middot;睾丸摘除術と併用した放射線前立腺摘除術の臨床試験。
このまとめのセクションでは、現在臨床試験を行っている治療法について個々に触れますが、最新の臨床試験をすべて網羅できていない可能性があります。アメリカで実施されている臨床試験についての情報はNCI Web siteにアクセスすれば、入手できます。

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再発前立腺がんの治療法
再発前立腺がんの治療法は以下になります:
middot;放射線療法。

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middot;放射線療法を受けた患者さんに前立腺摘除術を行います。
middot;ホルモン療法。
middot;骨の痛みを和らげる緩和的療法としての疼痛治療、外照射、ストロンチウム89

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などの放射性同位元素を用いた腔内照射、あるいは他の治療法。
middot;超音波を用いた凍結手術療法の臨床試験。
middot;化学療法あるいは生物学的療法の臨床試験。

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このまとめのセクションでは、現在臨床試験を行っている治療法について個々に触れますが、最新の臨床試験をすべて網羅できていない可能性があります。アメリカで実施されている臨床試験についての情報はNCI Web siteにアクセスすれば、入手できます。

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前立腺がんは、高齢者に多い男性のがん。前立腺は、膀胱(ぼうこう)の下方にあり、前立腺液を分泌するなど男性機能を支える。欧米人に多いが、日本でも高齢化や食生活の洋風化などを背景に増えている。


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 年間死者数は、8400人余り(2003年)。10年前2万人足らずだった新規患者は、2020年には7万8000人に達するとの予測もあり、男性では胃がんを抜き、肺が


白血病病院

んに次いで2位になると見られる。
 読売新聞では、泌尿器手術の国の施設基準などを参考に、全国426医療機関に対し、2004年の前立腺の治療実績をアンケートし、333施設から回答を得た(回収率7

白血病病院

8%)。紙面の制約から、患者数の多い約200病院を一覧にした。表は、患者数のほか、転移のないがんについて、主たる治療が「手術」、「放射線治療」、「ホルモン単独治療」の数を掲載した。


2009年12月15日星期二

白血病団体

非小細胞癌の6-7割は、すでに手術不能の段階で発見されます。手術適応になる人は、そう多くはありません。
また、術後の5年生存率は、術後病期で見て1期:80%、2期:60%、3期:40%、4期:10%未満です。
転移しやすく、再発率の高い癌
早期の発見し難いばかりではなく、他の臓器や骨に転移が多く見られる癌です。また、幸いに手術ができたとしても、再発率の高い癌です。手術後で約2割に局所再発、5~6割に遠隔転移が見られるほどです。
転移のルート
肺がんの特色は、いろいろな臓器に遠隔転移(がん細胞が血液に入って流れて行き、離れた臓器に転移をつくること)をおこしやすいことです。肺がんが遠隔転移をおこしやすい臓器は肺、脳、骨、肝臓、副腎などが代表的です。
腫瘍が小さいうちは症状がありません
腫瘍がある程度大きくなると血尿やわき腹の疼痛などが出てきます。
血尿は自然に止まることもよくありますが、血尿が止まっていても病状は進行するのが一般的です。
外科手術によって腎臓を摘出する方法が中心です
腎臓は二つあり。片方を取り去っても残りが機能します。ただし残る腎臓に障害がある場合、病巣部とその周囲だけを部分的に取り去ることもあります。
手術できない場合は動脈塞栓術を行います
転移のある場合は外科療法に放射線療法や免疫療法を併用します。
またインターフェロンやインターロイキンを投与する生体反応活用法もあります。化学療法はあまり効果が期待できません。
血尿、腹部のしこり(腫瘍)、わき腹の持続的な痛み(疼痛)、発熱、体重減少、貧血のほか疲れやすく感じることがあります。
腫瘍が小さいうちは症状がありません
最初は自覚症状がほとんどなく、現われるのは血尿です。
認められます。脳の際だった特徴として、運動や言語、視覚などの機能が特定の場所に局在しているため、脳腫瘍はその発生部位により実に様々な症状を示します。言語、感情、記憶、人格などの高次脳機能は人として最も大切な機能であり、脳腫瘍の恐ろしさはこのような機能にまで障害が及びうるところにあります。
内分泌症状:脳には下垂体という内分泌器官が付属しているために、その機能不全あるいは機能過剰から生じる末端肥大、クッシング症候群などの症状を内分泌症状といいます(図6)。胚細胞腫の中にはでは思春期早発が見られることがあります。小児ではホルモンを産生する下垂体腺腫は稀であり、むしろ下垂体機能が障害されることによる症状を呈することが主となります。下垂体後葉から分泌される抗利尿ホルモンが障害されると、大量の尿が出る尿崩症(にょうほうしょう)になります。尿崩症で発症する腫瘍も稀ではありません(胚細胞腫)。下垂体前葉から分泌される甲状腺刺激ホルモンや副腎皮質刺激ホルモン、成長ホルモンの分泌障害も成長期には大きな問題となりますが、これらのホルモンは幸い薬によって補充することが出来ます。
<水頭症> 頭蓋内圧が亢進するもう一つの大きな要素として水頭症があります。小児の脳腫瘍は正中部あるいは小脳や脳幹に発生しやすいことから、高率に水頭症を伴います。例えば小脳正中部に発生した腫瘍のために髄液の流れが妨げられることにより、脳室が拡大します(図7)。症状は頭蓋内圧亢進症状を呈します。
脳は髄液に浮かぶように存在します。脳の中には髄液に満たされた複雑な形をした脳室が存在します。脳室系は側脳室、第3脳室、第4脳室の異なった部屋に別れており、側脳室内に存在する脈絡叢という組織で作られた髄液はモンロー孔という狭い穴を通って第3脳室に移行し、次に中脳水道という最も狭い管状の構造を経て第4脳室に移行した後、脳室から出て脳表のくも膜下腔で吸収されます(図8)。成人では脳室内の髄液量は150ml、1日の産生量500ml 近くになるとされます。モンロー孔や中脳水道などのルート
血液からの転移肺、骨肝臓 脳などは血行性の転移です。
リンパからの転移脇の下や鎖骨の上のリンパ節に転移します。
病状は、転移した部位により異なる
肺や肝臓に転移した場合、痛みなどの症状がでてくる事はまれです。定期健診や、画像診断で見つかることが、多いです。症状が現れたときはかなり進行しているときです。
骨に転移したときは 痛みがあります。脳に転移したときは、脳腫瘍と同じ症状が現れます。
卵巣がんは早期発見が難しく、診断されにくい癌です。
卵巣がんは症状に乏しく、ある程度の大きさにならないと、画像で診断できないためと、卵巣が親指の頭ほどの大きさで体の奥に存在するため、細胞診断ができないので、早期に発見されにくいがんです。
卵巣がんは1期で発見される人が30%で、3期 4期の進行がんで発見される人が6割を占めています。
3期であれば、5年生存率は30%、4期になると、5年生存率は10%に低下すると言われています。
手術は治療と同時にがんの進行度を調べるのが目的です。
手術できる割合が低い癌
肺がんは、診断されたときに小さな腫瘍でも、進行癌が多いので、手術ができるのは10-15%と少ない癌です。
非小細胞がん?抗がんの効き難い癌
非小細胞がんでは小細胞がんに比べ抗がん剤の効果が低く、抗がん剤のみでがんが治癒することは稀です。
非小細胞癌3?4期では放射線療法は難しい
胸水があったり、半分以上癌が広がっている場合、放射線治療を行うことが難しくなります。それは、間質性肺炎を起こす危険が高いからです。また、肺がんの中で一番多くを占めている腺がんは、放射線の感受性が悪く、大きな効果は期待できません。
非小細胞癌の6-7割は手術不能
診断に際しては、尿に悪性細胞が含まれているかどうかを見る細胞診、膀胱鏡検査、正検、膀胱?尿道造影検査、リンパ管造影検査などが行われています。
癌の性質や病状によっても治療法は異なります
手術に関しても膀胱を残せるかどうかで内容が異なってきます。
膀胱を摘出すると尿をためておく袋が無くなるので尿路変更術が必要になってきます。
手術後の再発予防に抗がん剤の膀胱内注入療法も実施されます。また放射線療法を用いることもあります。
初期では、膀胱刺激症状(痛みや頻尿)を伴わない血尿が現われます。約75%に、目で見ても分かる肉眼的血尿がみられ、顕微鏡的血尿も含めると血尿は必ず起こる症状です。
進行すると排尿障害、排尿痛、膀胱部の痛み、頻尿などが見られ、さらに進行すると貧血や全身衰弱などが出てきます。
QOLを考える!
さて、今後何を基準に考えていけばよいのでしょうか?それは、QOL(生活の質)をいかに守り、暮らしていくことではないでしょうか。
攻撃的な癌治療から、病人を守るディフェンス的な治療へ、そして癌を休眠させ、最終的に共存共生を行い、癌があってもQOLを下げず暮らしていける生活を基準に治療に当たっていくことと考えます。
早期は症状がありません
早期では無症状ですが、進行すると前立腺肥大症と同じで、夜中に何度も排尿したり、排尿の勢いが弱くなったり、排尿そのものに時間がかかるようになります。
手術とホルモン療法
前立腺ガンは男性ホルモンが症状を悪化させ女性ホルモンが症状を改善します。
そのため薬や手術で男性ホルモンの分泌を抑えたり、女性ホルモンの投与を長期間行います。
早期なら前立腺を摘出する手術によって完治も可能です。
局所神経症状:運動麻痺や脳神経麻痺のように脳の一部分の障害による症状を局所神経症状といいます(図5)。痙攣もしばしば狭い部位の近くに腫瘍が発生すると、容易に髄液の流れがせき止められて、上流に髄液が貯溜するため水頭症が発生します。
水頭症の治療は、髄液の流れを止めている腫瘍を取り除く手術、貯まった髄液をお腹の中に導いて吸収させる脳室?腹腔短絡術(のうしつーふくくうたんらくじゅつ、シャント手術)、あるいは、第3脳室の底に内視鏡で穴を空けて髄液が脳表に直接流れるようにする手術があります。それぞれに一長一短があり、個々の条件に最も適した方法を選択します。
6.  脳腫瘍の診断法 診断には症状から診断する臨床診断、様々な機器を用いる画像診断、腫瘍組織による病理診断という段階があります。画像診断で最も重要なものはMRIとCTスキャンです。MRIの最大の利点は、脳を切る断面を自由に選べること、また、撮影条件を変えることにより、腫瘍の性質や脳との関係を明らかにすることが出来る点にあります(図9)。また、MR血管撮影を行うことにより、苦痛を伴う脳血管撮影を減らすことが可能になりました。しかし、撮影に時間がかかることから、小児ではかなり強い鎮静が必要であるという問題があります。
脳血管撮影は、腫瘍を栄養する血管を明らかにすることにより、手術を行う上での重要な情報を得ることが出来ます(図10)。腫瘍の種類によっては必要となります。私どもの施設では、観血的検査である脳血管撮影は必要な場合のみに全身麻酔下で行なっています。
病理診断は、専門家以外の目に触れることはほとんどありませんが、脳腫瘍の治療において極めて重要な位置を占めます(図11)。手術中に採取した組織を凍らせて診断する、術中迅速診断と、永久標本を作製した後に、時間をかけて診断する方法の2種類有ります。外科医は、術中迅速診断に基づいて腫瘍の摘出範囲を決定しますし、最終診断を待って化学療法や放射線照射の要否を決定します。病理専門医は、集学的治療チームの中で極めて重要
な地位を占めています。 病理診断に必要な組織は、主として開頭による腫瘍摘出で得られますが、時に開頭手術が困難な部位に腫瘍が存在する場合があります。このような場合には、定位脳手術(ていいのうしゅじゅつ、図12)や内視鏡により腫瘍の一部を採~5cmでリンパ節までの転移のある乳がん(ステージIII)が79%であることが分かっています。
遠隔転移
しかし、遠隔転移(ステージIV)した乳がんの5年生存率は23%と非常に低いといわれています。
現状の西洋医学の治療方法は、
(1)手術 (2)放射線 (3)抗癌剤 となります。
抗癌剤の効果
初期の乳がんの場合は西洋抗癌剤の効果が期待できる癌です。
生存率
10年生存したら、15年まで生存できる可能性が高いがんです。
自覚症状
乳がんの自覚症状として、最も多いのはしこりです。感触としては石のような硬さがあります。9割の人が自分で見つけて病院に行きます。
転移の
卵巣がんの手術は、がんの摘出を兼ねて「がんの進行度」を把握する目的で行います。
現状の西洋医学の治療方法は、
(1)手術 (2)放射線 (3)抗癌剤 となります。
卵巣がんの場合は、がんの摘出も兼ねて、治療と同時にがんの進行度を調べるのを目的で行われます。
見た目は卵巣内にとどまる早期がんのようであっても、調べてみるとすでに、リンパや腹膜は主などである場合が少なく無いと言われています。
卵巣がんは抗癌剤の効果が期待しやすい癌です。
早期の場合などでリンパ節に転移がありそうな場合、抗がん剤を投与することにより、手術の規模を縮小することが出来ます。4期のがんでも抗がん剤で縮小してから、手術を行う事があります。術後補助療法として、抗がん剤の投与が行われます。
こうした治療を行っても、5年生存率は、1期が80%、2期が60%、3期が30%、4期は10%とかなり厳しい状況であると言われています。
自覚症状
自覚症状に乏しく、発見されたときにはすでに、リンパや腹膜播種などである場合が多いがんです。
転移のルート
卵巣がんのうちの上皮がんは腹膜に転移し、そこから肝臓の表面や大網に広がります。
主な転移先肝臓大腸その他の症状原因の構造を変えるほどの十分な治療効果が得られていないのが現実です。小児死亡の原因となる腫瘍は、後にも述べますように、悪性脳腫瘍に分類される一群の腫瘍であり、今回のシンポジウムはこのような腫瘍に対する治療が主たるテーマになっています。
脳腫瘍の治療が、白血病のような血液腫瘍に比べて困難であるのはなぜでしょうか? 理由はいくつか考えられます。
白血病のような血液がんは血液中に存在し、固まりを作らず、細胞も均一な性質を有しています。一方、脳腫瘍は固まりを作る実質性腫瘍であり、内部組織が均一ではありません。また、脳腫瘍という一つの腫瘍があるわけではなく、極めて多くの種類の腫瘍からなっており、それぞれの性質が異なります。
血液から脳への薬物移行を制限する血液?脳関門という特殊な性質があるために、血液中に投与した薬が脳腫瘍に十分に行き渡りません。
脳腫瘍の細胞自体が薬剤に抵抗性を有しています。
発達期にある脳が、治療手段である放射線や薬剤によって障害されやすいために、治療に制限があります。また、脳の解剖学的構造は複雑であり、外科的治療が困難です。
3.発達期の脳の特徴 脳腫瘍の治療を理解する上で、発達期の脳の特徴を理解することが重要です。こどもの脳は急速に発達しています。発達が著しいことは、頭の大きさを示す頭囲曲線の推移を見れば一目瞭然です(図1)。この間に、神経細胞は軸索を伸ばしたり、他の神経細胞との間にシナプスを形成したりして大きくなります。また、神経細胞から出る電線に相当する軸索の周囲を、ミエリンという物質が何重にも取り囲む、髄鞘化という過程が進行します。このような時期に放射線照射が行われると、将来様々な脳障害を生じる可能性が高くなることが知られています。一方、可塑性(脳障害からの回復力)が大きいという利点


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もあり、しばしば驚異的な神経機能の回復?発達を示します。
4.脳腫瘍の種類 脳腫瘍とは脳に出来た腫瘍の総称であり、一つの腫瘍を示すものではな


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く、脳に存在する様々な細胞から腫瘍が発生します。脳の中には、まず、神経細胞がありますが、分裂能を持たない細胞のため腫瘍が生じることは稀です。一方、神経細胞と神経細胞

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の間に膠(にかわ)のように存在する、神経膠細胞(しんけいこうさいぼう)は、様々な刺激によって分裂する能力を持つこと、また数が多いことから、高頻度に腫瘍を形成します。

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神経膠細胞から生じる一群の腫瘍を神経膠腫(グリオーマ)と呼びます。グリオーマには、星状神経膠細胞、乏突起神経膠細胞などの種類があり、それぞれ異なった性質の腫瘍が発生


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します。また、それぞれのグリオーマの悪性度によってもグレード1から4まで(高いほど悪性)分類されるため、グリオーマ一つをとっても、実に様々な病理診断が下されることに


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なります。病理診断は手術によって摘出した腫瘍組織を薄い切片にして、様々な染色法を加えて病理専門医が決定します。治療はこの病理診断に基づいて成されるため極めて重要で

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す。
小脳には胎生期の未分化な神経上皮細胞、すなわち神経細胞と神経膠細胞に分かれる前の細

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胞が存在し、その細胞からは髄芽腫(ずいがしゅ)が発生します。一方、松果体部や神経-下垂体部には、非常に未熟な胚細胞(はいさいぼう)が存在し、それから胚細胞腫


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また便秘と下痢が交互におこったり、腹痛や体重減少などがおこります。
ここに示したように、かなり進んだ直腸癌 でも、他の癌に比較して、よく治るものなのです.もし、直腸癌がけして治らないものであったのなら?肛門を切除してまで、なぜ、大きい手術をする必要があるのでしょうか? 治りやすいガンだからこそ、必要十分のしっかりとした手術をすることが大事なのです。
治りやすい癌(ガン)だからこそ?治すための手術を、おろそかにしてはいけません。人工肛門がいやだからといって?再発率を上昇させるような手術(データに基づかない小さな切除範囲の手術)を選ぶ外科医がいるのだとしたら?あまり、信用してはいけないと思います。あなたの?人工肛門を恐れる心に迎合してそのような手術をするだけのことで?本来のあなたの希望する治療とはことなるはずです。あなたの希望は?癌は癌でしっかり治して?かつ、人工肛門も避けたいというものであるはずです。
私たちは、肛門として自然に働くような、新しい肛門を再建する手術を行っています.直腸癌に対する手術は、治癒を目指したしっかりとした手術を行
います.いままで行われていた手術方法と比べて、何ら、手術する範囲に縮小はありません.その上で、自然な肛門の機能をつかさどるのに重要な役割を演じる陰部神経を縫合した骨格筋によって、新しく肛門括約筋を作り、肛門のあった場所に新たに肛門を作ります脳腫瘍という病気は、様々な種類の腫瘍の集まりであり、その種類によって治療法や予後が異なることから、理解の難しい腫瘍といえます。脳という精緻な臓器に発生するために、発生場所のわずかな違いにより全く異なった症状を呈することも理解を一層困難にしています。脳腫瘍についての全般的な知識を述べるとともに、今回のシンポジウムがどのように構成されているかの全体像を示し、「こどもの脳腫瘍」に関する理解を深めていただきます。
2. 脳腫瘍の頻度と治療上の特徴 白血病による小児死亡が1970年代半ばから急速に減少しているのに比べて、脳腫瘍による死亡は1980年代からほとんど変化していません。CTスキャンやMRIにより脳腫瘍の診断精度が向上して、診断される数が増えたということも一つの要素ではあります。個々の腫瘍では治療成績が向上しているものが確かにあるにもかかわらず、脳腫瘍全体としてみれば小児死亡原因の構造を変えるほどの十分な治療効果が得られていないのが現実です。小児死亡の原因となる腫瘍は、後にも述べますように、悪性脳腫瘍に分類される一群の腫瘍であり、今回のシンポジウムはこのような腫瘍に対する治療が主たるテーマになっています。
 脳腫瘍の治療が、白血病のような血液腫瘍に比べて困難であるのはなぜでしょうか? 理由はいくつか考えられます。
白血病のような血液がんは血液中に存在し、固まりを作らず、細胞も均一な性質を有しています。一方、脳腫瘍は固まりを作る実質性腫瘍であり、内部組織が均一ではありません。また、脳腫瘍という一つの腫瘍があるわけではなく、極めて多くの種類の腫瘍からなっており、それぞれの性質が異なります。
血液から脳への薬物移行を制限する血液?脳関門という特殊な性質があるために、血液中に投与した薬が脳腫瘍に十分に行き渡りません。
脳腫瘍の細胞自体が薬剤に抵抗性を有しています。
発達期にある脳が、治療手段である放射線や薬剤によって障害されやすいために、治療に制限があります。また、脳の解剖学的構造は複雑であり、外科的治療が困難です。
3. 発達期の脳の特徴 脳腫瘍の治療を理解する上で、発達期の脳の特徴を理解することが重要です。こどもの脳は急速に発達しています。発達が著しいことは、頭の大きさを示す頭囲曲線の推移を見れば一目瞭然です(図1)。この間に、神経細胞は軸索を伸ばしたり、他の神経細胞との間にシナプスを形成したりして大きくなります。また、神経細胞から出る電線に相当する軸索の周囲を、ミエリンという物質が何重にも取り囲む、髄鞘化という過程が進行します。このような時期に放射線照射が行われると、将来様々な脳障害を生じる可能性が高くなることが知られています。一方、可塑性(脳障害からの回復力)が大きいという利点もあり、しばしば驚異的な神経機能の回復?発達を示します。
4. 脳腫瘍の種類 脳腫瘍とは脳に出来た腫瘍の総称であり、一つの腫瘍を示すものではなく、脳に存在する様々な細胞から腫瘍が発生します。脳の中には、まず、神経細胞がありますが、分裂能を持たない細胞のため腫瘍が生じることは稀です。一方、神経細胞と神経細胞の間に膠(にかわ)のように存在する、神経膠細胞(しんけいこうさいぼう)は、様々な刺激によって分裂する能力を持つこと、また数が多いことから、高頻度に腫瘍を形成します。神経膠細胞から生じる一群の腫瘍を神経膠腫(グリオーマ)と呼びます。グリオーマには、星状神経膠細胞、乏突起神経膠細胞などの種類があり、それぞれ異なった性質の腫瘍が発生します。また、それぞれのグリオーマの悪性度によってもグレード1から4まで(高いほど悪性)分類されるため、グリオーマ一つをとっても、実に様々な病理診断が下されることになります。病理診断は手術によって摘出した腫瘍組織を薄い切片にして、様々な染色法を加えて病理専門医が決定します。治療はこの病理診断に基づいて成されるため極めて重要です。
 小脳には胎生期の未分化な神経上皮細胞、すなわち神経細胞と神経膠細胞に分かれる前の細胞が存在し、その細胞からは髄芽腫(ずいがしゅ)が発生します。一方、松果体部や神経-下垂体部には、非常に未熟な胚細胞(はいさいぼう)が存在し、それから胚細胞腫が発生します。胚細胞腫には様々な種類の腫瘍が含まれており治療に対する反応も異なります。下垂体の周囲には、下垂体腺腫や頭蓋咽頭腫(ずがいいんとうしゅ)というような腫瘍も発生します。グリオーマ、髄芽腫、胚細胞腫に関してはそれぞれ先生、先生、先生からお話があります。
脳腫瘍は細胞の起源により大きく分類を示されます(図2)。脳が形成される過程の非常に早い時期に存在する神経上皮細胞から分類に示す様々な細胞が分化します。
グリオーマと髄芽腫は、いずれも神経上皮系腫瘍に分類されますが、髄芽腫はより未熟な細胞に由来します。分類2以下の腫瘍も様々な種類の腫瘍に細分類されることから、脳腫瘍の組織分類は膨大なものになるため、ここにはその一部を示すにとどめます。
<こどもに多い脳腫瘍>
 小児脳腫瘍の種類と発生頻度は、グリオーマの中の星細胞系腫瘍の頻度が最も高く、髄芽腫、胚細胞腫がそれに続きます(図3)。この3種類の腫瘍は、小児期に頻度が高い腫瘍であるということに加えて、外科的治療以外に化学療法や放射線治療など、複数の専門家による集学的治療が必要であるという特徴を有します。
いは「寿命は延びないけれども、がんが小さくなって苦痛が軽減される」といった効果を表現しているのが現状です。 もちろんそれで満足しているわけではなく、がんが完全に治ることを目指しています。 しかし、難治性のがんの多くでは、効果よりも薬物有害反応の目立つことが少なくありませんガンとは遺伝子がうまく機能しない為に起こる病気です。人間の体は、60兆個もの細胞のかたまりで出来ています。それらの細胞は遺伝子と呼ばれるものによって働きが制御されています。 細胞の中には、一度成熟すると もはや分裂しなくなるものもありますが、消化管粘膜や皮膚、血液細胞等多くの細胞では、どんどん分裂して自分と同じ細胞を作る一方、新しい機能をもった細胞を作っています。又、そこでは古い細胞は壊されていくといったことが繰り返されています。細胞は通常その数を増やす必要が生じた時だけ、一定の法則に従って分裂増殖します。これによって身体を健康に保つことができるのです。細胞の複製を正しくコントロールするための遺伝子が障害を受けると、その結果、無秩序に細胞が増殖します。もし必要がないのに、細胞が勝手に分裂増殖すると、大量の組織が生じます。これが“ガン細胞”です。ガンはそれが発生した細胞ごとに分類されるため、百以上のガンの種類があります。遺伝子が障害を受けるということは遺伝子を作っているDNAと呼ばれる遺伝子の設計図の情報を書き換えられてしまうことを意味します。尚、ごく一部のガンは遺伝します。変異は生殖細胞まで持ち込まれ、世代から世代へと受け継がれ、体全体の細胞の中に存在することになります。しかし、殆どのガンは、日常生活の中で起こる偶発的な変異によって引き起こされます。例えば細胞分裂の過程での複製の間違いや、放射線や化学物質のような環境要因による障害を受けた場合があります。ガン細胞は増えるに従って発生した臓器の周囲の臓器や血流?リンパ流等に乗って遠くの臓器にも拡がり、細胞が弱っている部位を見つけると、そこに定着して増殖を始めます。これがガンの転移です。そしてガン細胞によって作られたしこりを腫瘍と呼びます。腫瘍には良性と悪性があります良性腫瘍は身体の他の部分に広がることも、生命を脅かすこともありません。 多くは外科的に切除されますが、再発することは 殆どありません。 ガンとは悪性腫瘍のことです。悪性腫瘍には次の三つの特徴があります ?浸潤:周囲の健康な組織や器官に染み込むように発育し破壊します。 ?転移:ガン細胞が腫瘍から分かれて、血管やリンパ系に入ることがありま す。その結果、身体の他の場所に広がり、 新しい腫瘍を作ることを転移といいます。 ?再発:原発腫瘍を切除しても、すでに ガン細胞が全身に広がっている場合や、切除した場所に ガン細胞が残っている場合、ガンが再び発現することになります そもそもミネラルは人体構成の元素であり、命のみなもと なのです。生命は海から発生し、数千万、数億年と進化し続け、強いもの、抵抗力があるものだけが生き残って来ました。人類はその1つ期ではホルモン併用の有無での成績の差は明らかで、併用の方が40%以上も良好な生存率が発表されている。
前立腺癌は臨床経過が長く、予後の比較的良好な疾患であるが、その経過中の症状?体調の変化にはかなりきついものがあり、家庭や社会の中心で働いている人の病気ということを考えると、単に患者自身の問題では済まなく、家族?職場を含めた精神面?経済面などのサポート体制をしっかりと築くことが大切と考えるまずはがん細胞の成長?進行を止めることが先決です。いきなりがんを消すことは考えません。
基礎的な体力、元気、食欲を取り戻すことによって、今以上に悪くならないことを目指すのです。 たとえがんが体に残っていたとしても、それ以上大きくならなければそれでいいのです。体に悪さをしなければいいのですから。がんを消すのではなく、がんの周りに壁を作り、囲んでいくのが、漢方の抗がん剤の効き方です。
がんを囲い込むことにより、がん細胞をじわじわと締め付け体に害のない「線維細胞」に変質させてしまうのです。
線維細胞になれば命を脅かすことはなくなります。その時点でがんと「共存共生」できるのです。
がん治療の現場で、望むもの?望まれるもの
抗がん剤の投与や放射線治療を受けながら、あなたが自分の意思で最新のがん治療を始めても何も問題は有りません。
西洋医学の治療と漢方の治療はぶつかり合うことはないのです。
副作用も殆ど無く、西洋の医薬品との衝突も有りません。むしろ、西洋?東洋それぞれの長所を生かして治療にあたることで高い治療効果をあげている患者さんは数多くいらっしゃいます。
患者様、ご家族の皆様方、担当医、病院のスタッフ、そして漢方がんセンターが望みわれわれみんなが到達すべき終着点は「患者の治癒」に他なりません。
西洋医学が一番でもなく、東洋医学が一番でもなく。シンプルに。
がん治療に対して、皆様方のご理解が深まり、患者の方々の回復に漢方がんセンターが少しでもお力添えできるならば、これ以上の喜びはありません。
1981年 世界医師会第34回総会で採決されたリスボン宣言より
患者は最新の医学知識のもとでその苦痛から救済される権利を有する。(10.尊厳性への権利-b)。
1990年 アメリカ議会において提出された技術評価局報告書
「抗がん剤、放射線などは病巣を一時的に縮小させるが、この縮小は無意味であり、延命効果が認められないうえ、患者の生活の質を悪化させる」
1998年 日本の厚生省の研究班
手術後の抗がん剤使用について「延命効果、生活の質の向上効果がない」
2005年 日本?第3次対がん10か年総合戦略をスタート予定。
がん治療専門医の育成盛り込む。
がん治療の新薬認証急ぐも国際標準化は8年以上先。
欧米では認可されたが日本には無い薬。あるいは日本だけが認可していて欧米では認可されていない薬、そんな薬があることをご存知でしょうか?
まずは日本にある薬の話です。日本で認可されている抗がん剤の半分以上が、欧米では認可されていません。
例えばWHO=世界保健機構が薬効を認める必須医薬品(エッセンシャルドラッグ)270種の中に日本で年間1000億円以上使用されていUFTをはじめとしたフルオロウラシル系の経口抗がん剤は一つも入っていません。
承認された薬だとしても「日本の抗がん剤」とは臨床試験で、奏効率が2割以上のものです。(延命効果や治癒効果などは考慮せず。)
つまり2割の患者が、4週間以上腫瘍の大きさが50%に縮小さえすれば医薬品と認可されるということであり8割の患者に無効であっても4週間だけの効果であってもよいということだけなのです。
日本での抗がん剤の研究そして治療は、ガンの塊が何パーセント縮小するか、のみに関心がありメーカーも医師も、抗がん剤が持つ強烈な副作用、寿命短命効果などには無関心な点が欧米の医学界から指摘、非難されています。
欧米で認可され、有効性を確認された抗がん剤の多くについて(約80種以上といわれています)いまだ日本の厚生労働省は認可していません。
3.病院によって扱う抗がん剤の種類や量は貴方が思うよりも大きく異なります
日本においてがん治療で知られる大きな病院であっても抗がん剤の種類、量は欧米のがん治

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療の現場に比べ劣ります。
まして小さな病院の扱える抗がん剤、それらを扱える医師の数は我々が考えるよりも貧弱な


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のです。
特に「延命を目的とした治療」は、選びうる抗がん剤の種類の豊富度に大きく左右されると

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いわれています。
4.ご存知でしょうか?

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保険適用外の医療をしても病院には収入が入りません。むしろ赤字となる構造になっているのです。



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さらに病院側ではデータ採取の邪魔になる、責任が取れない等の理由で保険適用外の(欧米では認可されている)薬を使用する事を認めない所さえ有ります。患者が個人輸入でそれら


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の薬を使用すると、健康保険が適用されないので、海外からの輸送費や治療費が全額自己負担となります。


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また、日本の薬の事情を知らずに多くの日本人が適切ながん治療を受けられずにいる現状があります。

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5.未承認、認可していない薬に多くの日本の医師は手を触れません
日本には抗がん剤の専門家が少なすぎるのです。


2009年12月14日星期一

白血病白血球数

したがって、当科で治療して頂ける患者さまは、最先端の治療を受けられるとともに臨床試験への協力を時にお願いする場合もあります。
胃癌の再発の危険度は?
胃癌の再発率を癌の胃壁への深達度別に示しています。胃癌は最初は胃の最も内側つまり胃内腔側にある粘膜層に出現すると考えられています。進行するにつれて周囲に広がっていき、また、胃壁深くに潜っていきます。そこで、胃壁への癌の潜り具合が進行程度を示す一つの方法として用いられており、深達度という表現をしています。 再発率のグラフではこの深達度が深くなればなるほど再発率も多くなっていくのがよくわかります。
胃癌の再発形式は?
胃癌が再発してくる場合、どのような形式があるのでしょうか。いろんな臓器に癌は出現してきますが、その臓器によって性格は異なってきます。それに伴い、再発形式も異なります。胃癌においては、下図に示すように血行性転移や腹膜播種によるものがほとんどです。
血行性転移とは、血液中に癌細胞が進入し血流にのっていろいろな場所に運ばれ、そこで癌として再発してしまう転移です。肝臓や肺、骨髄などに転移します。
腹膜播種とは、胃癌が進行し胃の外側の壁を破った状態で腹腔内に癌細胞がバラバラと広がってしまい、腹腔内に多数、広範囲に癌を形成してしまう再発の形式です。
深達度は、上図のものと同じですので、参照してください。 深達度が深くなるに連れて腹膜播種での再発率が多くなっています 。
抗癌剤感受性を規定している因子の検索と治療への応用
がんは患者さん毎に、その性質や生物学的特性が大きく異なっています。癌の治療のいろいろな場面で抗癌剤が用られますが、あらかじめその治療効果を予測できる因子を特定することは非常に大切なことです。このことは、抗癌剤療法により治療効果が期待出来る患者さんには治療を積極的に進め、抗癌剤による治療効果よりも副作用の方が強く出現すると考えられる患者さんには他の治療を行う、もしくは身体に負担になる治療は行わず症状緩和のみを行うといった、患者さんそれぞれに適したきめ細やかな医療に結びつきます。
当科では、個々の癌が抗癌剤に対して感受性を持つかどうかを調べるため、患者さんの同意を得た後、手術で切除した病変より腫瘍組織の一部を採取し、抗癌剤感受性試験(Succinic dehydrogenese inhibition test, SDI法)を行っています。この方法は、採取した腫瘍組織を処理し、抗癌剤投与群と非投与群に分け培養した後、酵素反応による発光度をもとに生細胞数を測定し、各種の抗癌剤に対する感受性の判定を行うものです。
また、腫瘍組織から抽出したDNA?RNAに対し分子生物学的手法を用いて、種々の因子と抗癌剤感受性との関連につき解析しています。多くの抗癌剤はDNA上に傷をつけますが、これらの傷を効率よく除去?修復する分子機構が破綻することにより、抗癌剤感受性が変化することが予想されます。基礎的研究より、このような傷を修復する分子機構の中でミスマッチ修復機構とよばれる機構が、胃癌の抗癌剤治療において主力的役割を果たすフッ化ピリミジン(5-FU)感受性に影響を与えることを見出しています。当科では、以前よりミスマッチ修復機構の異常を同定する検査(マイクロサテライト不安定性解析)を行っており、このような修復機構異常の有無による5-FU投与の効果のちがいについて検討を行っています。マイクロサテライト不安定性を認める症例、すなわちミスマッチ修復機構が異常な症例では、5-FUに対しての感受性が低下していると考えられますので、これらの関係を明らかにするとともに、その分子機構についての解析を進めています。
以上のような研究は、現在の段階では臨床応用にまでは至っておりませんが、今後、基礎的、臨床的な検討を重ねることで、将来的にはこれらの結果を取り入れたきめ細やかな治療が可能となってくると考えております。
本治療指針案は胃癌の日常診療にあたり各治療法について適正な適応を示して、各主治医の参考に供する事により、主治医間の差をなくし、治療の安全性と治療成績の向上を図ることを目的としている。平成11年11月に日本胃癌学会に示されたガイドライン(案)を尊重し作成した。
術前肉眼所見M癌 (リンパ節転移は原則としてない症例:N0)
① 内視鏡的粘膜切除術(EMR)
分化型(pap.tub1.tub2)癌で潰瘍を伴わない病変と隆起型?陥凹型を問わず長径20mm以下の病変で潰瘍を伴わない病変を対象とする。(手術不耐例や手術拒否例などの相対適応例においては適用しません)
② 胃縮小手術(幽門側胃切除術、胃全摘術、D1+7,8a)
大網温存や網嚢切除の省略、時に迷走神経の温存を行う。EMRの適応外の症例である。
③ 幽門保存胃切除
胃中下部のT1N0-1(M、SM)症例で、腫瘍肛門縁が幽門より4cm以上離れている。評価法の確立が今後の問題である。
術前肉眼所見SM以上の癌
(リンパ節転移があり得る症例:N0以上)
④ 胃縮小手術(幽門側胃切除術、胃全摘術、D1+7,8a)
術中N0で、分化型で径1.5cm以下または未分化型で径1.0cm以下である。
⑤ 幽門保存胃切除(③と同じ)
⑥ 標準的胃切除術(幽門側胃切除術、胃全摘術、+D2)
縮小手術適応外で術前診断SM以上の症例である。T3以下、D2郭清で根治度A、Bを確
保できる(N0-2)症例を対象にする。
⑦ 拡大手術(他臓器合併胃切除、D3)
臨床的に遠隔転移がなく、原発巣または転移巣が胃の周辺臓器に直接侵潤し、合併切除をしないと治癒が望めない症例を対象にする。
⑧ 姑息手術
根治手術不能な症例。切迫症状(出血、狭窄、低栄養など)の改善や腫瘍負荷の軽減を図る。
⑨ 化学療法、術後化学療法、術前化学療法
種々のregimenが報告されている。
⑩ 免疫療法
術後や腫瘍による免疫低下症例に行われる。抗癌剤との併用が必要である。
? 放射線治療
癌の侵潤による疼痛の緩和に有効とされる。
以上の治療指針は今後の胃癌治療の進歩に伴い改訂することとする。
高齢者の胃がんの治療
胃がんは早期に見つかれば治るが、手遅れになると恐ろしいということを皆様はよくご存じのことと思います。本日は、手遅れにしないために注意すること、また、万が一、胃がんの診断を受けたときにどう考えたらよいのか、そして、いわゆるがんの告知問題についてお話いたします。 お断りしておきますが、消化器のがんはそれぞれ性格が異なります。この話は、あくまでも胃がんに限定したものです。食道がん、大腸がん、膵がんなどでは全く異なってきますので、ご注意下さい。
1. 手遅れにしないための注意
胃がんの診断は胃透視、胃内視鏡を経て病理組織診断で確定します。そのためには検査を受けなければなりません。検査のきっかけですが、早期の胃がんははっきりした症状に乏しいことが多いようです。むねやけ、もたれ、軽い痛みなどの症状や、検診などでたまたま見つかるのが普通です。一方、進行胃がんははっきりした症状、所見があります。痛み、吐き気などに加え貧血、体重の減少があります。 自分や家族の体調の変化に気がついたら、すぐに検査を受けて下さい。また、高血圧、糖尿病などで医師にかかっている方は、年に二回程度、血液検査、大便の潜血反応検査を受けることが望ましいと思います。胃の検査は二年に一度程度で十分でしょう。
2. 治療の方法
胃がんの治療法は進行の程度、全身の状態によって異なってきます。治療法は手術(内視鏡手術、外科手術)、抗癌剤、放射線、対症療法からなります。
胃がんを完治させるのは手術だけです。残念ながら抗癌剤、放射線はある程度の効果はありますが一時的なものです。手術は、可能な場合と不可能な場合があります。手術が可能な場合とは、がんを取り残しなく切除できる状態であり、がんが胃とその周辺にとどまっていることが条件となります。不可能な場合とは、無理をして切除しても、がんが明らかに残ってしまう時です。 手術を受けるには、ある程度の体力が必要です。杖をついて歩行ができたり、ある程度の理解力が必要となります。また、繰り返される心不全、重度の呼吸不全のような重大な臓器の障害のないことも大事です。一言でいえば、身の回りのことが自分でできる人ということになります。この条件にあえば、80歳代であっても手術は大丈夫です。
手術が可能なときは、手術を受けて下さい。早期がんでは90%以上、進行がんでも40%程度の5年生存率(術後5年たって生存している割合)があります。これらの条件から外れたときは、勝ち目のない戦いをするよりは、別の考えで対処したほうがよいようです。
3. がんの告知
かつては、がん患者に病名を告げるとショックを受けるので、告げるべきではないとする考え方が主流でした。つまり、医師は患者さんのためを考えて治療をおこなえば、嘘も容認されてきたのです。しかし、患者さんの人権擁護の観点から、診療情報を開示して、自己決定
権を尊重するとの考えが、広く認められる様になりました。このことは、医師にとっても好ましいことで、嘘をつかずに率直に真実を告げ、治療法を患者さんと相談しながら決めるこ
とが可能となります。患者さんと医師がともに考えて、一人ひとりにあった最善の治療法を探っていきたいものです。
1943年生まれ。東京大学医学部卒業。医学博士。東京大学分院外科、都立広尾病院外科医長、東京都多摩老人医療センター外科部長を経て、現職。消化管運動の生理学的研究、高齢
者外科の研究に従事。
手術以外にも治療法はいくつもあります。化学療法、免疫療法、放射線治療など。しかし、
現在では最も良い治療はやはり手術です。このページでは、主に化学療法について説明します。
化学療法とは、一般的には経口薬、注射薬など薬による治療のことで、癌の領域では抗癌剤による治療の事を意味します。
現在、胃癌に対する最も有効かつ確実な治療法は手術です。しかし、それには限界があり、再発胃癌や進行胃癌は依然として治療成績は不良です。実際、胃癌による死亡者は人口10
万人に対して約40.3人と言われており、日本での癌死因の大きい割合を占めています。このような現状から手術不能な進行胃癌や再発胃癌に対して、治療成績を向上するために
は化学療法を中心とした集学的な治療が不可欠です。
いままでは重篤な副作用(悪心?嘔吐、骨髄抑制など)のため積極的な化学療法が施行出来なかった状態の患者さんでも、最近の副作用に対する薬剤の開発や化学療法の進歩により、負担を軽減し以前と同じ程度の治療効果を期待できる事も可能となってきました。
補助化学療法として、手術を行う症例に対しても癌の性格によって適応は異なりますが、術前や術後に補助的に化学治療を行う方法もあります。当院では、化学療法感受性試験を行っています。これは、手術時に摘出した各症例の胃癌組織の一部を使用してどの抗癌剤が最もよく効くのかを調べる試験です。同じ胃癌の中でもその性格は大いに異なっており、各症例そのものの抗癌剤感受性を調べることで、より効果の高い治療が可能となります。現在、基礎的?臨床的なデータを集積中です。
化学療法の実際
以上のように胃癌は進行してくると再発や転移を高頻度におこしてきます。このように胃とは別の臓器や部位に再発を来した場合、癌細胞が再発した場所のみに留まっているとは考えにくく、胃癌の場合は全身に拡がっている可能性が高いと思われます。
そこで、化学療法が必要となります。化学療法は全身への治療法です。再発や進行胃癌にとって有効な治療法の一つとなってきます。
これまでの胃癌に対する抗癌剤を用いた化学療法は、単剤での奏功率は低く、多剤併用療法などにより奏功率を高める工夫がなされてきましたが、一時的に癌が小さくなることがあっても、生存期間はなかなか延びませんでした。しかし近年、CPT-11, TS-1, LV/5-FU, docetaxel(TXT), paclitaxel(TXL)などの抗癌剤が次々と承認され、また併用療法や、一つの化学療法が効かなくなった場合に二次、三次の化学療法を続けて行う方法など、治療の選択肢の幅が拡がり、生存期間の延長が望めるようになってきました。
TS-1は、抗腫瘍効果の増強と消化管毒性の軽減を可能にした経口5-FU系抗癌剤です。TS-1は


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胃癌に対して、抗腫瘍効果、延命効果ともに期待できる有効な薬剤と考えられ、進行再発胃癌に対する第一選択薬剤として国内で広く用いられています。単剤のみならず、併用療法に


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関しても様々な臨床試験が行われています。TS-1と他の抗癌剤の組み合わせは、作用機序や作用部位が違うものを併用することにより、抗腫瘍効果を増加させると考えられます。


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CPT-11は1995年に胃癌に対する適応を認められた薬剤で、中国産喜樹に含まれるCamptothecan(CPT)の半合成誘導体であり、胃癌?大腸癌?膵癌などに抗腫瘍効果が認められます。


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TXLは西洋イチイの樹皮から抽出された物質で、他薬剤との交差耐性がなく、初回化学療法に用いても、他の化学療法を行った後の二次化学療法に用いても同等の抗腫瘍効果を発揮しま


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す。
TXTはTXLの類縁化合物で、フランスにおいて開発された薬剤で、2000年に胃癌に対して認可


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されました。最近では副作用軽減の目的で週1回の投与や2週毎の投与が行われています。
当科では治療効果のある様々な最新の薬剤を工夫して用いて、副作用が少なく、最大の治療

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効果を上げるように努力しています。入院や外来通院での治療など、無理の無い、患者様に合った最適の治療を心がけています。
 
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また、当科では、複数の薬剤を組み合わせた胃癌の最新の化学療法の開発を行なっています。さらに、このような化学療法を開発する全国的な研究グループにも属しています。


2009年12月10日星期四

マイケルブレッカー白血病

食道癌手術後のフォローアップには二つの目的がある。一つは原疾患の再発や転移を早期発見することであり,今一つは残存食道の異時性多発癌や,食道以外の臓器における異時性重複癌の早期発見?早期治療である。食道癌は他の消化器癌に比べて癌の生物学的悪性度が非常に高いために,手術後のフォローアップの目的や意義が他の癌とは異なる側面がある。また転移,再発のパターンや異時性重複癌の発生臓器も他の消化器癌とは異なる特徴をもつことから,術後フォローアップにおいてはこのような食道癌の臨床的特徴をよく理解しておくことが重要である。本稿では食道癌の生物学的,臨床的特徴を示した上で,われわれが行っている術後フォローアップの方法と留意点について解説したい。
食道癌術後転移?再発のフォローアップ
A. 食道癌術後再発?転移の臨床的特徴
食道癌手術では施設によって手術におけるリンパ節郭清の範囲や程度が異なるため,術後のフォローアップではどのような初回手術が行われたかの情報が重要となる。リンパ節郭清を行ったフィールドに新たにリンパ節が出現した場合はリンパ節再発を強く疑わなければならない。3領域リンパ節郭清手術を行った後の頸部に新たにリンパ節が出現した場合は転移を疑って頻回にフォローアップを行い,必要があれば再切除や放射線治療などの追加治療を行う。一方,2領域リンパ節郭清手術後に頸部にリンパ節が認められたとしても,明らかに画像診断上転移と診断される場合を除いて直ちにリンパ節転移と診断することは難しく厳重なフォローアップが必要である。
また食道癌の高悪性度の特徴の一つとして,血行性転移をきたす頻度が高いことがあげられる。肝,肺,骨,脳,副腎などは血行性転移の好発部位であるため,これらの臓器をフォローアップ対象臓器として念頭においておく必要がある。食道扁平上皮癌の転移巣では内部が液状変性しやすい特徴がある。したがってCTや超音波検査で肝転移やリンパ節転移の内部が液状にみえることがあり,これを嚢胞と見誤ってはならない。胃癌や大腸癌など腺癌の転移では通常,転移巣は超音波検査ではhighe choicに描出され,このような転移巣内部の液状変性は認められない。
食道癌術後転移?再発を発見しこれを治療する場合には,その目的を明確にしなければならない。根治をめざすのか,根治を断念してQOL改善をめざすかである。現実には食道癌術後に転移や再発を発見しても根治的再手術が施行可能な場合は少ない。食道癌では悪性度が高いために再発や転移をきたした場合はすでにsystemic diseaseとなっていることがほとんどであるからである。再手術可能な数少ない場合として,以下のような場合がある。
1)頸部リンパ節再発の再切除
2領域リンパ節郭清手術後に頸部にリンパ節転移を発見した場合は,早期に発見できれば頸部リンパ節郭清を行うことができる。しかし食道癌の転移の増殖速度は非常に速いため必ずしも手術で根治的郭清が可能ではなく,sm以深の食道癌では初回手術時に頸部リンパ節郭清を行っておいたほうがよいと考えている。
2)遠隔臓器転移?再発の再切除
遠隔臓器転移は食道癌においては通常根治不能であることを意味する。とくに術後1年以内に転移?再発をきたす症例は悪性度が高く,転移?再発巣が単発であることはきわめてまれである。しかし根治的な遠隔臓器転移?再発の切除例は皆無ではなく,これまでわれわれが経験し,長期生存が得られている再切除例は大動脈周囲リンパ節転移,腎,胸壁転移などであり,わずかでも根治の可能性がある場合は積極的に再手術に臨む姿勢を失ってはならない。
一方,根治が望めなくても再発や転移によってQOLが損なわれる場合には,QOL改善のためのが必要となる。食道癌では骨転移の頻度が高いため,骨転移の痛みに対するcは積極的に行わなければならない。フォローアップ中に痛みが発生した場合は骨転移の検索を行い,骨転移が明らかであれば放射線治療やビスフォスフォネート製剤による治療を行う。また脊椎転移により四肢麻痺を起こすこともあり,発症から短時間であれば椎弓切除術の対象となることもある。図1に転移?再発に対する治療のフローチャートを示す。
異時性多発癌?重複癌の早期発見
食道癌では食道内多発癌の頻度が自験例では約23%あり,この頻度は胃癌の約10%,大腸癌の約5%と比べ非常に高率である。したがって術後フォローアップにおいて残存頸部食道の検索は重要であり,とくに食道のヨード染色検査でいわゆる「まだら不染」(図2)と呼ばれる食道では多発食道癌の頻度が高いことが知られており厳重なフォローアップが必要である。一方,他臓器重複癌の頻度は2001年までに経験した食道癌切除252例中37例あり,約15%に上る。食道癌ではとくに「挙上胃癌」や「咽喉頭癌」の頻度が高い(図3)。食道癌手術では再建臓器として標準的に胃が用いられるため,挙上胃のフォローアップは非常に重要である。近年,胸腔内吻合や後縦隔経路で再建される頻度が多くなっているようであるが,われわれは挙上胃癌再手術の可能性まで考えて再建経路は「胸骨後」を第一選択としている。胸骨後再建の場合には開胸することなく胸骨縦切開により挙上胃にアプローチできるからである。しかし食道癌術後挙上胃癌に対するもっとも理想的な治療法は,内視鏡的粘膜切除で治療を完了することである。手術後の状態であるために挙上胃癌を早期のうちにバリウム検査で発見することは困難であり,フォローアップでは内視鏡検査を行って早期発見に努め,早期のうちに内視鏡治療を行うことが望ましい。 いま一つ注意しなければならないのは,食道癌術後の「咽喉頭領域の重複癌」の発生頻度の高さである。咽喉頭領域は通常の内視鏡検査では見落としがちであり,また技術的にも難しい。術後の内視鏡検査ではルーチンに声帯や梨状窩を確認する習慣をつけ,咽喉頭癌を見落とさないようにしなければならない(図4)。咽喉頭癌は早期のうちに発見できれば放射線治療で根治が期待できるからである。また咽喉頭癌の頸部リンパ節転移の分布は胸部食道癌の転移領域と異なることを知っていれば,頸部超音波検査のフォローアップから咽喉頭癌を逆に発見できることもある。胸部食道癌の頸部リンパ節転移の好発部位は101および104であるが,咽喉頭癌ではより外側,より頭側のリンパ節に転移を起こす特徴があるからである(図5)。
C食道癌術後フォローアップのスケジュール
われわれの行っている胸部食道癌術後フォローアップのスケジュールを図6に,その留意点を表1に示す。根治的手術が行えた場合には定期的なフォローアップの検査はSCCやCEA,CYFRAなどの腫瘍マーカーを含めて血液検査は1~3カ月に一度,頸部?腹部超音波検査,胸部CT検査は半年に一度,内視鏡検査は1年に一度でよいと考えている。この間隔よりも短期間のうちに再発?転移する場合は,根治的な治療は困難であるsystemic diseaseであると考えられる。また,食道癌において血清Ca値は一種の腫瘍マーカーであり,高Ca血症は転移や再発がかなり進行していることを意味しており血液検査時には必ず加えなければならない。
術後に転移や再発が認められた場合,食道癌ではその時点で根治性が失われたことを意味することがほとんどである。しかし早期のうちに転移や再発巣が発見できれば再切除の可能性もあり,また根治性がない場合でも愁訴緩和のための治療は必要となる。一方,異時性多発?重複癌に対するフォローアップは食道癌術後ではとくに重要であり,食道癌手術で得られた根治性を損なわないよう,早期のうちにこれを発見して治療を完了していただきたい。食道は口から胃まで食物を送り込む、長さ約25cm、幅2cmの筒状の消化管で頚(くび)から胸の中を通りお腹の中で胃に通じています。飲み込んだ食べ物は食道の蠕動運動により胃へと流れていきます。
頚部?胸部?腹部食道と3部に区分され、胸部食道はさらに上部?中部?下部と分かれます。
胸の中では肺と気管や心臓、大動脈といった重要な臓器に囲まれて存在します。
筒になっている壁(食道壁)は内側から外側へそれぞれ粘膜、粘膜下層、固有筋層、外膜と呼ばれる層に分かれます。
食道癌の発生悪性新生物による死亡原因として、食道癌の死亡率は男性では第6位、女性では第13位とそれほど高くありませんが、徐々に増加しています。
食道癌の発生に関してはこれまでに非常に多くの研究がなされてきていますが、癌発生のメカニズムは複雑であり決定的な答えは得られていません。現時点では、遺伝的因子も重要ですが、環境的因子の影響がより大きいのではないかと考えられています。特にアルコールとタバコは食道癌の危険因子です。
食道癌の症状早期のものは無症状で、健診などで発見されることが多いです。進行した癌では食事のつまり感や、飲み込みにくいといった症状が出現します。胸痛、吐き気や食欲不振、体重減少などもあります。頚部のリンパ節腫脹や嗄声(声がかれること)を契機で見つかることもあります。これは「反回神経」と呼ばれる発声を司る神経が、その神経に近いリンパ節転移の影響で麻痺することによります。
食道癌の診断1:上部消化管内視鏡
胃カメラと呼ばれるものです。食道は胃へつながる食べ物の通り道ですので、カメラが胃へ行くまでに食道の観察ができます。
食道の検査には「ルゴール」と呼ばれる特殊な液をまきます。正常な食道粘膜は茶色く染まりますが、癌などの病変があると染まりません(これを不染帯と呼びます)。染まらなかった病変部位から「生検」といって組織をほんのひとかけらつまんできて、顕微鏡の検査で悪性か否かを判定します。
2:上部消化管透視
造影剤を飲む検査です。癌が食道のどの位置にあって、どの程度の狭さになっているのか評価します。
3:CT、MRI
癌がどのくらい進行しているか、他の臓器(気管?大動脈?心臓など)への浸潤はないか、肝臓?肺などに転移はないかを調べます。
当院では浸潤の有無をより性格に判定するため、MRIの際に水を飲んでいただき、食道の蠕動波(動き)をみて、浅いものか深いものかを判定する、シネMRI(動画撮影)も同時に行っています。
4:頚部?腹部超音波検査
リンパ節や肝臓への転移がないかを調べます。レントゲンの検査でないので、すべての方に安全に受けていただけます。
5:FDG-PET
癌の全身検索のために行います。CT?MRI?超音波では同定できない病変の検出に有効です。腫瘍など細胞の増殖が盛んな細胞は糖の取り込みが活発なことを利用しています。そのほかに超音波のついた内視鏡で正確な進達度を測る超音波内視鏡、食道癌が気管に浸潤している可能性のある方に行う気管支鏡などを行うこともあります。
これらの検査で病気の進み具合(病期あるいはステージ)を定め、治療方法を決定します。
食道癌の進行度、病期(ステージ)食道癌は食道の粘膜から発生し、はじめは粘膜内にとどまっていますが、進行するに伴って次第に粘膜下層、筋層、外膜へと達します。また、進行する過程で一部の癌細胞は血管やリンパ管に入り込んでリンパ節に飛んだり(リンパ節転移)、肝臓や肺などの離れた臓器に飛んだりします(遠隔転移)。
どのくらいの深さまで食道癌が達しているか(壁深達度)と転移の状況から食道癌の進み具合がきまり、それにより治療方法も異なってきますので、先に述べたような十分な検査により進み具合を把握することが重要になります。
壁深達度
食道癌はその深さによって下図のようにTis(上皮内癌)、T1a(粘膜筋板まで)、T1b(粘膜下層まで)、T2(筋層まで)、T3(外膜まで)、T4(周囲臓器に浸潤)に分類されます。
胃癌や大腸癌は粘膜下層までの浅い癌(T1)を「早期癌」、筋層あるいはそれ以上に深くまで広がっているものを(T2-T4)「進行癌」としています。
しかし食道癌はたとえT1b程度に浅くても早くからリンパ節転移を起こすことが稀ではないのでT1のものは「表在癌」とよび、
食道は先にも述べましたように3つの部位に分かれます。それぞれの部位で手術術式が変わります。
頚部に癌がある場合、声帯がすぐそばにあるので、声帯を一緒に切除することが多くなります。切除した場所にはおなかから小腸を持ってきて、のどと残った食道につないで食べ物の通過経路をつくります。小腸はおなかから切り離しているので、小腸の栄養血管と、のどの血管をつなぐ血管吻合が必要です。
胸の中にある食道の場合、両横は肺、前は気管または心臓、後は背骨や大動脈に囲まれています。したがってこれを取り出すには右の胸をあけて(開胸といいます)右の肺をしぼめ、真ん中にある食道に到達するのが一般的な方法です。そうして食道の病巣と転移の可能性のある食道周囲と胃周囲のリンパ節を切除します。頸部以外の食道全てと胃の1/3が切除されることになります。
食道をとったあとの食べ物の通り道は、一般的に残った胃を細長く管状にのばして(これを胃管といいます)持ち上げ、くびの食道とつなぎます(下の図をご参照ください)。したがって開胸だけでなく、お腹もあけて(開腹といいます)、くびも少しあけて手術をすることになります。以前に胃を切除する手術を受けている方は大腸を使うこともあります。持ち上げた胃管や大腸の血流が心配な場合はそれらの内臓の血管と首に近いほかの血管をつないで、持ち上げた内臓の血流をよくする場合もあります。
お腹の食道の場合は開腹して胃をすべて取る手術をします。胸の中の食道近くまでとらなければならない場合は、少し横隔膜をきって胸の中に入ることもあります。
術式によって多少異なりますが、術後1週間から10日ぐらいで水を飲んだり食事ができたりするようになります。順調なら術後3~4週間で退院できます。あとに述べる低侵襲な内視鏡下手術(胸腔鏡および腹腔鏡手術)だと2週間ぐらいで退院できる方も出てきました。
癌が食道の粘膜内までのものではリンパ節転移がほとんどないため、内視鏡的治療の適応と考えられています。カメラをのんで粘膜だけを取ってきます。
3:放射線治療
粘膜癌など比較的早期のものや逆に周囲臓器に浸潤のあるもの、遠隔のリンパ節に転移のあるものに適応となります。通常、次に述べる化学療法を併用します。
4:化学療法
抗癌剤治療のことです。通常シスプラチンと5FUという薬を使います。遠隔転移があるステージⅣaに対して、あるいは放射線治療と併用して行われます。
当診療科の食道癌治療方針現在、食道癌の診療ガイドラインでは、手術療法と放射線化学療法が多くの領域で同等の治療成績という位置づけになっています。当診療科では、食道癌の外科治療成績を踏まえて、独自の治療プランを患者さんに提示しています。
放射線化学療法を受けて完全治癒となった後に再発を認めた方や、完全治癒が得られなかった方を合計すると、放射線化学療法を受けた半数前後の方は、癌の再発や遺残を認めます。その場合に、もともと食道癌があった場所を中心に癌が局所にとどまっていると考えられる患者さんに、追加で食道癌切除を行うのがサルベージ手術です。

マイケルブレッカー白血病

高線量による根治的放射線化学療法後は、照射部位に放射線の影響が強く残り、手術後の合併症の発生率が高く、非常に危険度の高い手術です。

マイケルブレッカー白血病

サルベージ手術を希望される場合は、危険度が高いことを十分ご理解いただく必要があります。また、明らかに根治性がない場合や、手術による危険度が非常に高いと判断した場合に

マイケルブレッカー白血病

は、当診療科では手術適応なしと判断することもあります。
以下に当診療科を受診される患者さんにお勧めしている食道癌の進行度別の治療法を紹介し

マイケルブレッカー白血病

ます。
昔は食道癌の手術というと大手術で、成功するかどうかが問題となっていましたが、最近

マイケルブレッカー白血病

は、食道癌は、かなり安全にできる手術でなおせる時代になりました。さらに医学の進歩により、より低侵襲で患者さんの負担を少なくする手術が開発されました。

マイケルブレッカー白血病

当科ではカメラを挿入して(胸で使うときは胸腔鏡、お腹で使うときは腹腔鏡と呼びます)モニターに映し出しながら鉗子(かんし)と呼ばれる器具などを用いて、開胸や開腹をせず

マイケルブレッカー白血病

に行ういわゆる「内視鏡下手術」を実施しています。術後の回復も早く、負担も少なくなり、退院も早くなります。

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全員の方にできるわけではありませんので、担当医より可能かどうか説明させていただきます。


2009年12月7日星期一

白血病再発

胃がん患者様とともに…
胃がんに関しては、他にも新しい治療法、治療薬、それらの併用療法が次々と
開発されています。クリニックでは前述の「複合免疫療法」以外にも、新しい治療法に
取り組み、患者様とともに明るい未来を築いていきたいと熱望しています。
日本では、乳がんが急激に増加しています。現在日本人の女性のがんの中で患者数が多いものは、胃、大腸についで乳がんは昨年が乳がんにかかったと推定されます。
死亡数では、胃、大腸、肝臓、肺についで乳がんは5位ですが、1年間の死亡者数は1万人弱に及び、特に、30歳から65歳の壮年女性層に限ると1位になっています。この様に、乳がんは、日本女性の最も注意しなければならないがんになっているのです。
それでも、乳がんの多い欧米に比べると、ただし欧米では、乳がんの患者数は依然として増加しているものの、死亡率は1990年代に入って減少しはじめているのです。このことは、私たちの見習わなければならない点ですが、これは、マンモグラフィなどによる早期発見が増えているからです。
癌研乳腺外科入院手術数も年々増加し、昨年は外来手術例を加えると年間700例に達しており、1945年からこれまでの手術数は。
患者さんの年齢分布は40歳台が一番多く、次いで50歳台、60歳台、30歳台、70歳台と続き、平均年齢は約50歳です。年齢の推移は、徐々に40歳台が減少して50歳以上の人が増加しています。閉経との関係でみても、閉経後より多かった閉経前の患者が減少し、閉経後が増加しています。
乳がんのハイ?リスクグループ
乳がんは、女性ホルモン(エストロゲン)が関与しているがんで、初潮が早い、閉経が遅い、初産年齢が遅いまたは高齢で未産、など、エストロゲンにさらされる期間が長いことが乳がんにかかりやすい条件として挙げられます。また、高脂肪食、肥満なども関与し、これは特に閉経後の女性で、脂肪組織でエストロゲンが作られているからです。
もともと欧米に多かった乳がんが日本で増えているのは、女性の社会進出などのライフスタイルや食生活の欧米化が、大きく影響しているからだと考えられます。また、血のつながった家族や親戚に乳がんにかかった人がいる場合も要注意といわれています。ただし、本当の意味での遺伝性の乳がん(乳がんにかかりやすい特定の遺伝子が親から子へ引き継がれる)はごくわずかで、多くは、体質や食生活などが似ている影響かと思われます。
いずれにせよ、乳がんの家族や親戚に乳がんの人が多い場合は、特に若いうちから自分の乳房に注意して、乳がん検診も積極的にうけておいた方が良いでしょう。
乳腺の解剖と乳がんの発育
乳腺は図1のように、小葉という主にミルクを作る組織と、乳管というミルクを乳頭まで運ぶ管とから成り立っており、小葉と乳管は腺葉というちょうどブドウの房のような単位を作って一つの腺葉から1本の主乳管が乳頭に開口しています。このような腺葉が15~20個集まって一つの乳腺となっており、前からみるとひとつひとつの腺葉は乳頭を中心とした扇状に分布しています。
ほとんどの乳がんは乳管の壁から発生し、乳管の中を広がる「乳管内進展」と、乳管の壁を破って乳管の外に広がる「浸潤」という、2パターンの発育をします。乳管内進展は腺葉に沿って進むので、扇形に広がることが多くなります。
浸潤の部分は腫瘤として触れやすいのですが、乳管内の部分は触診では全く触れない(非触知)かぼんやり硬くふれるだけのことが多く、マンモグラフィや超音波などの画像検査が重要となります 。
乳がんの種類
乳がんは、非浸潤がん、浸潤がん、パジェット病の大きく3つに分けられますが、普通のしこりを触れる乳がんのほとんどは浸潤がん(前述の「浸潤」が一部にでもあるがん)で、硬がん、乳頭腺管がん、充実腺管がんなどの一般的ながんと、粘液がんなどの特殊型とがあります。
非浸潤がんは、前述の「乳管内」の部分のみから成り立っているがんで、しこりを触れない段階で乳頭分泌や画像検査で見つかったがんが多く含まれます。非浸潤がんは転移をおこさないごく早期のがんですが、日本ではとても少なく、1997年の全国統計で5%程度、癌研ではかなり多い方ですが2000年で13%です。マンモグラフィでの検診が進んだ欧米ではこの非浸潤がんが20数%をしめており、このようなごく早期の発見が増えることをめざしています。
パジェット病は、乳頭のびらんでみつかり多くはしこりを触れない早期のがんで、全乳がんの1%未満の稀なものです。
Chapter.2: 乳がんの進行度と生存率
乳がんの進行度(病期分類)
乳がんの進行度は主に腫瘤の大きさとリンパ節転移の有無で0~4期に分けられます。0期と1期が「早期乳がん」と呼ばれますが、0期は100%、1期なら90%の生存率が期待でき、早期発見がきわめて重要と言えましょう。
[2000年からの新しい病期分類]
期 リンパ節転移が進んでいる場合、しこりが5cmをこえてリンパ節転移もある場合、しこりが皮膚や胸壁に及ぶ場合、炎症性乳がん(乳房全体が赤くなる、特殊な乳がん)、などが含まれる(さらに細かく、とに分かれる)
期 鎖骨の上のリンパ節に転移があるか、他の臓器(肺、骨、肝臓などが多い)に転移がある
進行度の変還
表1は、10年ごとにみた、癌研での乳がん手術時の触診径(しこりの大きさで表す)別の変遷を示します。
早期発見のめやすとなるT0(しこりを触れない)、T1(しこりが2cm以下)例は、残念ながら60年代以降ほとんど増加しておらず、が多いのが分かります。
手術後、組織検査によって診断されたリンパ節転移(n)別の年代別変遷を表2に示します。転移のなかったn0例は、70年90年とわずかに増えてはいるものの、大きな変化はみられません。
このように、情報のな東京にある癌研病院でも、乳がんの早期発見があまり増えているとはいえないのが現状で、日本の女性の乳がんに対する意識はまだまだ足りないと感じられます。
乳がんの生存率
次に乳がん手術後の生存曲線をみましょう(表3)。年代毎に生存率は向上しているのがよく分かり、90年代では、乳がん全体の5年、10年生存率はそれぞれ、にも達しています。
これをT別にみたものが表4です。がんが大きくなるにつれて生存率が低下し、T4(皮膚が変化したり胸壁に固定しているしこり)は成績が不良です。
リンパ節転移別の生存曲線でも、転移が増加するに従って歴然と生存率が低下します。
以上見てきたように、乳がんはしこりが小さい(またはしこりを触れない)うちに発見して手術をうけ、リンパ節転移がない、あってもは46.3%です。
リンパ節郭清の縮小化
リンパ節転移の有無は術前検査では正確に分からないため、乳がんの手術ではリンパ節を一塊に採る(郭清する)ことが標準的ですが、郭清するリンパ節の範囲は以前より少なくなってきています。
また最近は、センチネルリンパ節生検といって、がんのまわりに色素や放射性物質を注射して、それがながれついたリンパ節を、がんが最初に転移するリンパ節(「センチネル=見張りリンパ節」)と考えて、そのリンパ節に転移があるかを手術中に調べて転移があった時だけ郭清しよう、という試みも行われています。
乳房再建
乳房切除で失った乳房の形を手術で作ることも可能で、主に形成外科医が行います。お腹や背中の自分の筋肉を移植する方法と、方法があります。ご希望のある方は、遠慮せずに、まず主治医に相談してみましょう。
放射線療法
現在最も多く行われているのは、乳房温存療法での術後の乳房照射で、通常、週間かけて、グレイ程度をあてます。また、リンパ節の再発予防の照射や、胸やリンパ節、骨などの再発に照射することもあります。
薬物療法
術後に再発予防のために補助的に使う(術後補助療法)、転移のある乳がんや再発乳がんに対する治療として使う、術前に使ってから手が用いられています。MRIを用いた広がり検査もありますが、一方の乳腺しか検査できなかったり、偽陽性(ぎようせい)の所見がかなりあることから、一般化はしていません。そのほか乳管内視鏡検査なども行われていますが、消化管の内視鏡検査ほどの有用な情報は得られません。腫瘍マーカー、骨シンチグラムなどの全身転移を検査する方法もありますが、以前ほどは重視されなくなりました。これらの検査が陽性であれば、すでに全身転移が起こっていることを意味します。
 以上の検査により乳がんの臨床病期(ステージ)が決まります。このステージにより、治療方針や予後が異なります。乳がんのステージを表1に示します。
治療の方法
 2期までの乳がんであれば、乳房の温存療法も可能です。乳房の部分切除、腋窩(えきか)リンパ節の郭清(かくせい)(きれいに取り除く)、放射線照射、薬物治療(抗がん薬、内分泌療法薬)を組み合わせた集学的治療です。
 乳がん組織のホルモン受容体が陽性なら、内分泌療法をメインにします。受容体が陰性の場合やリンパ節転移がある場合、腫瘍の組織学的悪性度(グレード)が高い場合は、抗がん薬治療を考慮します。閉経前の患者さんは受容体陰性でグレードが高いことが多いので、抗がん薬治療が行われることが多い傾向にあります。閉経後の患者さんでは内分泌療法が有効であることが多いようです。ただし、日本の多くの施設ではグレードについて検査をしていません。
 多発腫瘤(たはつしゅりゅう)や、乳腺内に広汎に広がった乳がんの場合は、非定型的乳房切断術(ひていけいてきにゅうぼうせつだんじゅつ)を行います。3期以後の乳がんであれば、まず薬物治療を行い、有効な症例については手術を行うことがあります(術前化学療法)。4期は根治的治療の対象とはなりません。
 乳がんは術後5年以上経過してからの再発もめずらしくないので、治療成績は10年生存率で計算されます。
病気に気づいたらどうする
 乳腺の専門医がいる総合病院を受診します。病理医が常勤し、放射線治療まで可能な施設が望まれます。いちばん重要な役割を担う化学療法医がいる施設は限られています。乳がんの治療は長期にわたるので、担当医との信頼関係が重要です。他の医師のセカンド?オピニオンも活用し、納得のいく施設で治療を受けるべきです。
乳がんは、女性のがんでは、患者数第一位です。日本人女性の乳がんにかかる割合は、欧米にくらべると低いといわれています。しかし、年々増加傾向にあり、10年後には、年間5万人近くになるといわれています。乳がんのもっとも多い年齢は、40代後半、次いで50代前半、40代前半の順です。25才以下はきわめてまれです。乳がんは、全体的にみると、死亡率の高いがんではありません。しかし、乳がんは、進行はゆっくりですが、転移しやすいという特徴があります。
乳がん 早わかり(1)
乳がん 症状
乳がんの症状には、乳房のしこり、乳房のえくぼなど皮膚の変化、乳頭にみられる変化などがあります。
乳がん 検診
乳がんの検診は、自己検診だけではなく、定期的に医師による検診を受けておくことも大切です。医師による視触診のほか、乳房のエックス線撮影であるマンモグラフィーや、超音波を当てて、乳房内の様子を調べる超音波検査などの画像検査があります。画像検査では視触診でわからない小さながんも見つけることができます。
を行います。
甲状腺がん術後の投薬
甲状腺全摘術や大部分を切除した場合には、残った甲状腺が十分な甲状腺ホルモンを作れないので、チラージンSという甲状腺ホルモン剤を服用する必要があります。ただ、ホルモン剤といっても本来身体に不足している分を補うだけのことですので、副作用の心配はまったくいりません。また、甲状腺全摘術などで副甲状腺の機能低下がおこり血清のカルシウム値が低下している場合にはカルシウム製剤や活性化ビタミンD3を服用する必要があります。
1.甲状腺がんの治療成績  
 未分化がんを除き甲状腺がんの予後は良好です。特に、大部分をしめる乳頭がんでは術後10年生存率が90%を越えますのでがんのうちでも最も治りやすい部類に属します。濾胞がんもこれに準ずる高い治療成績が得られます。髄様がんは分化がんに比べるとやや不良ですが、それでも一般のがんにくらべると予後は良好です。ただ、未分化がんの治療成績はきわめて悪く今後の研究課題です。
注射をしたり薬を飲んだりしてようやく治る病気もあれば、初期の風邪などは一晩グッスリ眠っただけで治ってしまったりします。どちらの場合でも、病気を治す一番の力は「あなた自身の力」です。もう少し具体的に言えば「あなたの体の免疫力」なのです。
例えばがん。どんなに健康な人でも、体の中では1日に約3000個の細胞ががん化しているといわれています。それでも体中がガンにならずにすむのは「免疫力」が正常に働き、ガン細胞を退治しているからなのです。免疫力というのは、想像以上に強力で頼りになるものなのです。
免疫の低下という言葉がよく聞かれます。免疫の低下による~。免疫が下がると良くない事が沢山起きるらしいのです。
免疫力を弱めてしまう最大の要因はストレス
ストレスがたまると副腎皮質刺激ホルモンが大量に分泌され、副腎はコルチゾールというホルモンを分泌します。そのコルチゾールがリンパ球にくっつくと、リンパ球は大幅に免疫力を低下させてしまうのです。どうすれば免疫力を高めることができるのでしょうか?
おもしろい話
「笑いが免疫力を高める」ことが実験で証明されています。
笑う前と後で身体の変化を調査すると、血液中の免疫細胞の働きが高まることが分かっています。
1964年、当時、不治の病とされていた「膠原病」を、コメディーなどを見て笑うことで治してしまったアメリカの雑誌編集長の話も当時大いに話題になり、その後、笑いと免疫力との関係が次第に明らかになってきました。
だとすると ガンと宣言され、「絶望してしまう笑えない人」と「治るという希望を持ち、笑って生きる人」。 当然後者の方が治る確率は高くなるでしょう。
希望を持つということでその人の免疫力は必ず上がるはずですから。そもそもいつもニコニコすごす人と、ストレスためて生活する人。どちらが病気になりやすいか? 答えは明白です。
が、世の中は明白ではありません。
ストレスを受けずに生きていくなんて可能でしょうか?
要は、いかにストレスをためず、日々、いかに発散できるかです。好きな音楽を聴いてリラックスするのもよし、ゆっくりとお風呂に入るのもよし。また休日には楽しい気分でウォーキングするなど、適度な運動もいいでしょう。
免疫力というのは、何でしょう?
「ガン細胞や体内に侵入したウイルスなど、いってみれば体にとっての敵をいち早く発見し、攻撃し、やっつけてしまう力の事」です。
実際の臨床現場でも、何らかの手段により免疫力を高めることでガン細胞の成長がストップする事はよくあるケースです。
治るという事について
注射をしたり薬を飲んだりしてようやく治る病気もあれば、初期の風邪などは一晩グッスリ眠っただけで治ってしまったりします。どちらの場合でも、病気を治す一番の力は「あなた自身の力」です。もう少し具体的に言えば「あなたの体の免疫力」なのです。


白血病再発

例えばがん。どんなに健康な人でも、体の中では1日に約3000個の細胞ががん化しているといわれています。それでも体中がガンにならずにすむのは「免疫力」が正常に働き、ガン細


白血病再発


胞を退治しているからなのです。免疫力というのは、想像以上に強力で頼りになるものなのです。


白血病再発


免疫の低下という言葉がよく聞かれます。免疫の低下による~。免疫が下がると良くない事が沢山起きるらしいのです。

白血病再発


免疫力を弱めてしまう最大の要因はストレス
ストレスがたまると副腎皮質刺激ホルモンが大量に分泌され、副腎はコルチゾールというホ


白血病再発

ルモンを分泌します。そのコルチゾールがリンパ球にくっつくと、リンパ球は大幅に免疫力を低下させてしまうのです。どうすれば免疫力を高めることができるのでしょうか?


白血病再発

おもしろい話
「笑いが免疫力を高める」ことが実験で証明されています。


白血病再発

笑う前と後で身体の変化を調査すると、血液中の免疫細胞の働きが高まることが分かっています。

白血病再発


1964年、当時、不治の病とされていた「膠原病」を、コメディーなどを見て笑うことで治してしまったアメリカの雑誌編集長の話も


2009年12月6日星期日

白血病検査

白血病の治療方法の主体は抗癌剤による化学療法です。治療法は急性と慢性で異なります。
(急性白血病の治療)
急性白血病治療の目標は体内に存在する白血病細胞をすべて根絶すること(total cell killing)、すなわち最終的には治癒を目指しています。
急性白血病の発症時体内には通常約10*12乗個の白血病細胞があります。
化学療法の第一目標はこれを10*8乗個以下に減少させることです。
10*8乗個以下となった場合、通常の顕微鏡で骨髄中の白血病細胞を発見することが困難となります。
この状態を完全寛解といいます。
完全寛解まで骨髄中の白血病細胞が減少すると正常の造血が回復、末梢血は正常化します。
この最初に行う治療法を寛解導入療法といいます。
しかし、完全寛解の状態でも体内にはかなりの白血病細胞が残存し、放置すると再増殖するため、その後地固め療法、維持強化療法を行い、順次白血病細胞数を減少させ、最終的には白血病細胞の根絶を目指します。
骨髄性とリンパ性の急性白血病で有効な抗癌剤が異なるため使用する薬剤は異なりますが?基本的な治療方針は同様です(図2)。
(慢性白血病の治療)
慢性骨髄性白血病の治療は急性骨髄性白血病と異なり、治癒を目指す最も有効な治療法は造血幹細胞移植しかありません。慢性骨髄性白血病(慢性期)の化学療法は体内の白血病細胞の数をコントロールし、日常生活に支障のないようにするのが目標です。また、インターフェロン療法は、白血病細胞を減少させ、急性転化を起こすのを遅らせるといわれています。最近開発された慢性骨髄性白血病に対する治療薬(STI571)はほぼ全例で血液学的効果、かなりの例で染色体異常の減少、消失を認め画期的な治療薬として本邦でも期待されています。しかし、長期的な効果などについてはまだ不明です。
慢性骨髄性白血病(急性転化期および移行期)の治療は急性白血病の治療に準じ、リンパ性と骨髄性で使用する薬剤が異なります。
造血幹細胞移植(骨髄移植)とは?
白血病は治癒も可能な非常に抗腫瘍剤に対する感受性の高い癌です。
故に、抗腫瘍剤の投与量を増やせば増やすほど白血病細胞を減らすことが出来ます。
しかし、限度を超えると白血病細胞のみではなく残存している正常の血液細胞も影響を受け、治療後骨髄は血液を作ることが出来なくなってしまいます。
このように、正常細胞を含め白血病細胞をほぼ全滅させ、その後、保存しておいた自己や他人(同種)の造血幹細胞を体に入れ、造血機構を再構築する手技を造血幹細胞移植といいます。
造血幹細胞移植は幹細胞のソースにより自家(自分の幹細胞を移植前に採取保存しておく)、同系(一卵性双生児の兄弟より幹細胞を採取)および同種(白血球の型、HLAが一致した他人の幹細胞を使用する)の3種類があります。
また、幹細胞の採取法により末梢血より採取する末梢血幹細胞移植、手術室で全身麻酔下にて骨髄に針を刺して採取する骨髄移植があります。
急性白血病の一部や慢性白血病は造血幹細胞移植の適応です。
完全寛解時でも骨髄や末梢血中にはごく少数白血病細胞が残存しており、自家造血幹細胞移植では免疫機能が働かず再発の危険性が有ります。
一方、同種(他人)の骨髄を入れた場合、生着した幹細胞が造血を行うとともに、白血病細胞に対する免疫反応を起こし、残存腫瘍細胞を排除します(GVL効果)。
故に、骨髄移植(同種骨髄移植)は非常に強力な化学療法であると共に、免疫療法でもあります。
わが国の白血病発生率は年々増加傾向にあり、1999年では年間人口10万人当り 5.3人 (男5.4 、女3.8)で、年間6,100名以上が死亡しています。男性の方が多いのは他のがんと同様です。白血病は小児から高齢者までまんべんなく発生しますが、高齢者では発生率はより高くなり、70歳代では年間人口10万人当り10人以上になります。ただし、多くは骨髄異形成症候群関連の白血病です。
 小児から青年層においては、白血病は最も発生頻度の高いがんです。子供や若い人や働き盛りの壮年にも発生しますので、社会的には影響のある病気です。そのため、実数はそれほど多くはないのですが、高齢者の病気である他のがんよりも、より注目されることになります。青年層の死因としては、事故死に次いで第二位を占めています。
かつては、洋の東西を問わず、メロドラマや悲劇の若きヒロイン達は結核に罹って死んでいったものですが、昨今は結核の代わりに白血病が広く用いられています。また、実話を題材にした小説や映画などにも白血病が良く登場するのは、若者が罹るがんの中で最も頻度が高いという理由があるからです。また実際、俳優の夏目雅子さんや渡辺謙さんなどは、急性骨髄性白血病に罹っています。夏目雅子さんの頃から白血病も治るようになり始めていましたが、残念ながら発病後直ぐに亡くなられました。渡辺 謙さんは一度再発したようですが、その後の化学療法が良く効き、完全に治っているようで、最近、「ラースト?サムライ」でトム?クルーズと共演して国際的にも有名になりました。
急性白血病と慢性白血病の比は約4:1です。急性白血病の内、骨髄性とリンパ性の比は、成人では約4:1、小児では逆に約1:4です。わが国の年間白血病発生率が欧米の 10万人当り7-8人に比較して低いのは、慢性リンパ性白血病が極端に少ないためです。この白血病は欧米においては最も頻度の高い白血病に属し、全白血病の30%を占めていますが、わが国では極めて稀であり、約2%を占めるにすぎません。欧米では、慢性リンパ性白血病と慢性骨髄性白血病の比は約8:1ですが、わが国では全く逆で約1:9です。一方、成人T細胞白血病?リンパ腫はわが国に特徴的にみられる疾患です。
白血病といえば、悲惨な不治の病というイメージをお持ちの方が多いと思います。
 確かに白血病はいわば血液のがんであり、子供や若い人がかかることも比較的多いので、よけいそのような印象を持たれるのかもしれません。確かに40年近く前までは、白血病といえば死の病でした。しかし、近年白血病の研究が進むにつれ、その病態が次第に明らかにされ、治療方法も非常に進歩しました。 現在では成人急性骨髄性白血病(白血病の中でこれが最も多い)の約40%が治癒(治療を必要としない、再発の可能性が非常に小さい、異常所見の見られない状態)を期待できる状態にまで治るようになりました。さらに小児で最も多い急性リンパ性白血病では70%もの患者が治癒が期待されます。とはいえ、今でも年間6,500人の人が白血病で亡くなり、特に小児がんでは白血病が40%を占め、最も頻度が高くなっています。
 白血病は、骨髄の造血幹細胞の遺伝子に異常が起き、白血球が分化成熟することが出来ずに、未分化のまま増殖して骨髄や血液中に増加する病気です。 増殖のスピードが速ければ血中の白血病細胞は増加しますが(数万~数十万)、増殖のスピードが遅くて、未分化のまま死滅する(アポトージス)こともあり、このような場合は白血球数はむしろ減ります(1,000~3,000)。
 いずれの場合も、正常の造血幹細胞の数が減少するため、正常白血球、赤血球、血小板は著しく減少します。 そのため、急性白血病では、感染症による発熱、血小板減少による出血症状および著しい貧血が必発の三大症状です。 なかなか下がらない熱とのどや関節の痛み、どうしようもない身体のだるさ、さらに鼻血や歯茎からの出血、皮膚の紫斑とか、女性では性器出血などがあればまず急性白血病を疑わなければいけません。 もちろん早い時期では貧血だけで症状が無いということもありますから、貧血のある時は必ずその原因を調べておかなくてはいけません。
 このような激しい症状が見られるのは急性白血病の場合で、白血病の約25%を占める慢性(ほとんどが慢性骨髄性)白血病の場合はほとんど症状が無く、多くは健診とか、たまたま診察のときに脾臓の腫大を指摘されて見つかります。白血病にはいろいろな病型があります。急性白血病と慢性白血病とありますが、これは急性白血病が慢性化するといった違いではなく、まったく別の病気です。
 急性白血病は急性骨髄性白血病と急性リンパ性白血病に大きく分けられます。 急性骨髄性白血病はM0からM7までの8つの病型、急性リンパ性白血病はL1からL3までの3つの病型に分けられます。 これらはFAB分類といわれ、基本的には顕微鏡観察による分類です。 更に詳しく診断するためには、電子顕微鏡、細胞化学、細胞表面のマーカー、染色体分析などを行ないます。 染色体分析や遺伝子解析により、遺伝子異常のタイプによって、薬が非常に効きやすくて、治りやすい型とか、逆に治りにくい型とかを推定することが出来ます。
 慢性白血病にも慢性骨髄性白血病と慢性リンパ性白血病がありますが、ほとんどが慢性骨髄性白血病です。この病気は数年のうちに必ず急性転化といって、急性白血病に変化します。急性転化すると薬の効きが非常に悪く予後不良です。そのほかにも近年になって日本で解明された成人T細胞白血病があります。
 また白血病の治療でも、目覚しい進歩が見られ、化学療法の治療成績の向上とともに、骨髄移植、分化誘導療法などの新しい治療法が取り入れられて、いまや白血病も治りうる病気だということが出来るようになりました。
 この約30年くらいの間にみられた白血病の診断、治療の進歩に関するいくつかのトピックスについて述べてみたいと思います。
2 急性白血病の化学療法
 白血病といえば血液のがん(造血細胞の腫瘍)とされ、ほおっておけば必ず数年のうちに死亡します。一般のがんの場合は転移さえなければ、手術で取ってしまえば治すことが出来ますが、白血病の場合は、発病と同時に腫瘍細胞が血流に乗って全身に広がりますので、手術は出来ず、化学療法(抗白血病薬)に頼ることになります。
 化学療法の進歩は目覚しく、新しい薬の開発、使用法の工夫、支持療法の進歩などにより、治療成績は非常に向上しました。 この化学療法の理念はTotal cell killといって、すべての白血病細胞を、薬で殺してしまう、というものです。当然、正常の骨髄細胞も大きなダメージを受け、骨髄細胞は非常に少なくなりカラカラの低形成状態になります。その状態を経て、骨髄中に正常の造血細胞が回復してくるのを待ちます。一般に白血病細胞より、正常造血幹細胞の方が回転が速いので、先に正常細胞が回復して、順調に行けば骨髄も血液も正常な血液細胞で満たされた状態になるというわけです。
 この状態を完全寛解といいます。一般的な検査では、もはや白血病の所見はどこにも見られません。しかし隠れた白血病細胞がまだ潜んでおり、いつか必ず再発します。これを防ぐために、完全寛解後に地固め療法、強化?維持療法という治療を行ない、残存白血病細胞を完全にゼロにして治癒に導こうという努力をします。
 最初に行なう治療、これを寛解導入療法と言って、4種類の薬を組合わせて行ないますが、これは、強力であるため、正常の血液細胞もほとんど無くなってしまいます。そのため、出血、感染、貧血が非常に起こりやすくなります。したがって、これらの合併症による出血死、感染死をいかに防いで、寛解まで持っていくかが、白血病化学療法のもう一つの大きな問題です。このためには、強力な抗生物質療法、あるいは血小板輸血、M-CSF?G-CSFなどのサイトカイン、場合によっては抗凝固薬、また無菌室治療なども行なわれます。 こういった治療を支持療法といい、白血病の化学療法には絶対に欠かせない治療です。
 こうした努力の結果、現在日本で最も多い成人急性骨髄性白血病の初回完全寛解率は77%に達しています。完全寛解に達して初めてその後の長期生存から治癒が期待できます。 しかし、いったん再発してしまうと、その後の薬の効きは非常に悪くなり、化学療法での長期生存は望めなくなります。
 成人の急性リンパ性白血病は、数は少ないのですが、骨髄性より治療成績は良くありません。しかし、小児ではリンパ性が多く、急性白血病の70~80%がリンパ性で、治療成績は非常に良く、90%以上の寛解率、多くは化学療法のみで治癒が期待できます。小児非リンパ性白血病でもそれに近い良い成績が得られています。
3 分化誘導療法
 白血病治療の進歩の中で、骨髄移植と並んで特筆されるのが分化誘導療法です。Total cell killを理念として行われてきた急性白血病化学療法の中で、この分化誘導療法はまさに画期的な治療法といえます。
 あらゆる血液細胞は、ただ1種類の多能性幹細胞という細胞から作られます。これが、骨髄球系とリンパ球系の幹細胞に分かれ、骨髄球系幹細胞は赤血球系、顆粒球系、単球系、巨核球系の幹細胞に分かれます。
 急性骨髄性白血病はこのうち顆粒球系幹細胞の遺伝子異常で生じます。正常な顆粒球系幹細胞はさらに分化して、骨髄芽球、前骨髄球、骨髄球、後骨髄球、単核球と成熟し、この段階で血中に出て、分葉白血球となり、生体防御のための働きをします。
 急性骨髄性白血病ではこの分化のいろんな段階で、成熟がストップし、腫瘍化して、その段階での幼弱細胞がそれ以上成熟すること無く増殖しつづけるのです。 どの段階で腫瘍化したかにより、増殖している白血病細胞の種類が異なるので、それらをFAB分類でM0からM3までの4種類に分類しています。このうちのM3に分類されるのが急性前骨髄性白血病です。この病型は急性白血病の中でもっとも症状が激しく、DICといって非常に出血症状が強いのが特徴です。
  1988年に中国上海の学者がこのタイプの急性白血病にATRA(オールトランスレチノイン酸)という薬を飲ませたところ、なんと90%以上の完全寛解が得られました。 これは当時の白血病治療の常識から言ってまったく想像もつかない驚くべき成績だったのです。 しかも最も治療を困難にさせているひどい出血症状が、この薬を飲ませると短期間ですーっと良くなってしまいます。しかし、この治療がそれまでの化学療法と決定的に違うのは、骨髄が低形成、つまりからからにならない、白血病細胞も正常細胞も殺さないということです。この薬は、前骨髄球段階でストップした分化、成熟を解除し、ふたたび分化の過程に乗せてやるという働きをします。 それで分化誘導療法と呼ばれるのです。
 したがって、化学療法につきものの出血、感染などの重大な合併症がほとんど無く、非常に楽に完全寛解に入ることが出来ます。 しかし、まったく問題が無いわけではありません。白血球が増えすぎたり、再発が早い等のため、必ず他の病型と同じように寛解後療法を行ないます。
 このATRAという薬は活性型のビタミンAです。これが、t(15;17)という遺伝子異常の結果作られた、分化を抑える異常蛋白の働きを無くするとされています。
分化誘導療法はこれ以前にもいろいろ試みられたことはありますが、これほどの成績は初めてです。 ただ、現在ではM3の急性前骨髄性白血病以外ではATRAは無効です。
 一方、慢性骨髄性白血病の場合は、治療の第一選択は骨髄移植です。しかし、年令とか、ドナーがいなくて、骨髄移植が出来ない場合は、やはり分化誘導療法として、インターフェロンαが用いられるようになりました。 これは、現在行われている化学療法よりも明らかに成績が良く、生存期間も伸びていますが、インターフェロンによる治癒がどのくらい得られるかはまだ明らかではありません。
4 造血幹細胞移植
 骨髄移植と言う言葉は良く聞かれると思います。 白血病治療の中で、化学療法と並んで重要な位置を占めているのが骨髄移植です。 1975年に始まった骨髄移植は、現在では世界で年間数万例もの患者に行なわれています。
最近では、骨髄移植の他に、末梢血幹細胞移植、臍帯血移植が、それぞれその長所を生かして盛んに行なわれるようになりました。

 骨髄移植、末梢血幹細胞移植、臍帯血移植の3者は、いずれも健康な人の造血幹細胞(あらゆる血液細胞、赤血球、白血球、リンパ球、血小板などのルーツとなる母細胞群)を患者に移植して、患者の病的な造血幹細胞と置き換えてやるという治療法で、これらをまとめてと呼んでいます。
移植と言っても、臓器移植のように切ったり張ったりするわけではありません。 提供者(ドナー)の骨髄や末梢血あるいは臍帯から採取した、造血幹細胞を豊富に含んだ血液を患者の静脈に点滴で入れるのです。
造血幹細胞移植には、患者自身の造血幹細胞を用いて行なう自家移植と、兄弟あるいはボランティアの造血幹細胞を用いる同種移植とがあります。
どのような病気に対して行なわれるかというと、慢性骨髄性白血病、急性白血病、骨髄異形成症候群、重症再生不良性貧血、重症免疫不全など、多くの病気があります。
しかし誰にでも出来るというわけではありません。 提供者と患者との白血球の組織適合抗原(HLA)が出来るだけ一致していなくてはなりません。 また、原則として50才未満の患者に行われます。
組織適合抗原(HLA)というのは、赤血球の持つABOとかRh型などの血液型抗原とは違い、白血球や、その他身体中の核を有する細胞が持っている抗原です。 造血幹細胞移植や臓器移植では、このHLAの一致が必要で、そうでないと拒絶反応や、後で述べるGVHDと呼ばれる重篤な合併症が生じます。

 骨髄移植の実際についてお話します。 まず、患者は全身の消毒をし、薬を飲んだり、吸入したりして、気道内や腸内の細菌もゼロにします。 ほとんど無菌状態にして無菌室に入ります。 無菌室では食事も無菌食で、血管からも栄養点滴をします。 次に、大量の抗がん剤の投与と、全身の放射線照射を行ないます。 つまり、患者の白血病細胞を限りなく完全に殺してしまうのです。 しかし同時に患者の正常の造血機能も限りなく破壊されてしまうために、患者は非常に感染を起こしやすく、出血もしやすく、また免疫機能も落ちてしまいます。
この状態で、提供者(ドナー)の骨髄細胞を患者の血管内に点滴して投与します。 このために、ドナーからは約1,000mlの骨髄液が、骨盤の骨に数10回も針を刺すことによって採取されます。
血管内に入ったドナーの骨髄細胞は、患者の免疫機能がゼロのために拒絶されません。 細胞は、患者のほとんど空になった骨髄に到達して、そこでほとんど拒絶されることも無く住み着いて、生着し増殖を始めるのです。 白血球の増殖を早めるためにG-CSFというサイトカインの注射をします。 そして順調に行けば約2週間たつと白血球が約1,000/μlくらいまで回復して、患者は無菌室から出ることが出来るようになります。
そしてこの時の患者の血液は、赤血球も白血球もリンパ球もすべてドナーのものと置き換わっています。 従って血液型もドナーと同じになるのです。
しかしこの治療は順調に行くことは少ないのです。 強烈な治療であるためにいくつかの重大な合併症があります。

 合併症の第一は感染症です。 白血球はない、免疫能はないという状態ですから、いくら無菌状態にいるからと言っても、あらゆる感染の危険があります。 特にサイトメガロウィルス(CMV)による間質性肺炎は致命的になることが多く、予防のためのグロブリン注射が行われます。

 次に避けられない合併症がGVHD(移植片対宿主病)と言われるものです。 ふつうの臓器移植の場合は、患者のリンパ球が移植された臓器を異物とみなして排除しようとする拒絶反応が起こります。 しかし骨髄移植の場合は立場が逆です。 患者にはもう拒絶反応を起こすことの出来るリンパ球は存在しません。 逆に、移植されたドナーのリンパ球が患者自体を異物とみなして攻撃するのです。 
これはなぜかと言うと、組織適合抗原(HLA)は兄弟の場合は確率的に4人に1人は一致しますが、まだよくわかっていない他のHLAがあるらしくて、たとえHLAの一致した兄弟の間でさえも、GVHDが起こりうるのです。 まして骨髄バンクからの提供者との間ではHLAの完全一致はなかなか望めません。 しかし、HLAにはいくつかの座と言うのがあり、そのうちのA座、B座、DR座が合致すれば移植は可能とされています。
そして、白血病の場合、HLAが完全に一致して、ほとんどGVHDが起こらなかった場合よりも、多少の不一致のためにある程度のGVHDを起こして、それが回復した場合の方が、白血病の再発が少なく、治る確率が高いことが知られています。 それは、ドナーのリンパ球が、患者の破壊されずに僅かに残っている残存白血病細胞をも攻撃して殺してしまうからです。
GVHDの症状は主に、皮膚、肝臓、腸管の障害です。 発疹、水疱、黄疸、肝機能障害、激しい下痢などです。 また、出血性膀胱炎、肝中心静脈閉塞症なども見られます。 3ヶ月くらいたつと慢性GVHDとして、皮膚の硬貨、口腔内乾燥などを生じます。
これらの感染症、GVHDは時には致命的となります。 その予防、治療をいかに行なうかが、骨髄移植の成否に関わります。 そのためには、各種抗生物質、抗真菌剤、抗サイトメガロウィルスグロブリン、抗ウィルス剤、免疫抑制剤、副腎皮質ステロイドなどが使われます。

 骨髄移植がもっとも適応となるのは慢性骨髄性白血病(CML)です。 患者が50才未満で、兄弟にHLAの合致した提供者がいれば、骨髄移植が第一選択です。 これにより60%の治癒が期待できます。 
提供者がいなければインターフェロン療法を行ないます。 1年間治療をして一定基準以上の効果が認められたら、インターフェロン治療をそのまま続けます。 無効の場合は、骨髄バンクからの提供者が見つかれば骨髄移植を行ないます。 提供者がいなければ、さらにインターフェロン治療を続けます。
急性白血病の場合は、化学療法が効きやすいタイプ{t(8;21)、t(15;17)、inv(16)などの染色体異常のあるタイプ}は、化学療法のみによって60%近い治癒が期待できますので、原則として、骨髄移植は行ないません。 
完全寛解が得られても、今後の薬の効きが良くないと予想される場合は、第1回目の完全寛解の時期に骨髄移植を行ないます。 これによって50~70%の治癒が期待できます。 骨髄移植は原則として、第1回目の完全寛解の時期に行なわれます。 2回目、3回目の完全寛解期では成功率は次第に落ちます。

 骨髄移植によって白血病が100%治るわけでは決してありません。 しかも非常に副作用の強い大変な治療法です。 しかし化学療法とともに、白血病を治癒に導く大きな選択肢であり、骨髄移植のおかげで命を救われた患者さんは数え切れないほど多勢居るのです。
最近の骨髄バンクの広告によると、平成12年8月時点での骨髄バンク登録ボランティアの数は約12万9千人。 30万人の登録者数があれば、現在の骨髄移植待機患者1,762人の90%がその恩恵を受けられるとされます。

白血病検査

骨髄バンクに関心をお持ちの方は、0120-445-445 (骨髄移植推進財団) に是非お電話をしてください。

白血病検査

 次に、末梢血幹細胞移植についてお話します。 健康な人にG―CSFというサイトカインを注射すると、血液中の造血幹細胞が非常に増えます。 これを採取して、骨髄移植と同じよ

白血病検査

うに患者に移植します。 この方法は骨髄移植よりも簡便で感染などの合併症も少なく、優れた点が多いのです。 

白血病検査

現在、自家移植の場合は末梢血幹細胞移植の方が骨髄移植よりも多く行われています。 同種移植(兄弟、他人からの移植)の場合は、健康人ドナーにG-CSFを注射しなければいけない

白血病検査

と言う問題がありますが、最近、保険医療が認められたため、今後盛んに行なわれるようになると思われます。

白血病検査

 臍帯血移植は、へその緒の中の血液を利用するものです。 へその緒の血液には骨髄以上に造血幹細胞が含まれています。 これを集めて移植するのですが、量が少ないので主に小

白血病検査

児に対して行われています。 
しかし、最近全国9ヶ所に公的臍帯血バンクがスタートしました。 これにより成人への適用

白血病検査

も可能になります。 もともと捨てられていた臍帯や胎盤の血液ですから、これが有効に利用出来ればドナーの負担なしに出来ると言う大きなメリットがあります。


2009年12月5日星期六

白血病患者

治療により低下していたPSAが再び上昇(PSA再発)したり、リンパ節または他臓器に転移や新病変がみられたとき(臨床的再発)をいいます。再発を確認する検査としては現在、PSA値の推移を確認していくことが一般的です。手術のあとも内分泌療法を継続しているなど、併用療法のない場合には、PSA値の上昇は再発の最初の兆候として現れます。このような条件ではPSA値の上昇がなれば、特殊な前立腺がんを除いて、それ以上の画像検査や触診は不要とされています。

PSA値に関しては時に誤差がでることがあり、手術療法のみを受けたあとでは一般的にPSA値が0.2ng/mlを超えると再発の疑いがあると考えられています。逆に言えば、それ以下の微細な値の変化についてはあまり気にしすぎるのは好ましいこととは思われません。また放射線治療のみを受けたあとでは1.0ng/mlを超えると再発の疑いがあるとされています。手術あるいは放射線治療の後、併用療法を施行されている場合にはこの定義はあてはまりません。

PSA再発後の治療についてはPSAが測定可能となっても、そのことがすぐ寿命に影響するかどうかははっきりしていません。従ってPSAが測定可能となった場合でも上昇率を見定めてから治療を行うことが現実的ではと考えられています。具体的には手術療法のあとPSAが2倍になる時間(PSA倍加時間)が6ヵ月以下、あるいは年間PSAが2.0ng/ml以上上昇するような場合には将来的に遠隔転移が出現する可能性が高く、最終的に癌死につながる危険性があると考えられています。手術療法のあとPSA再発が確認された場合には局所への放射線治療あるいは病態、年齢によっては内分泌療法が選択されます。放射線治療で再発した場合には内分泌療法が選択されます。いずれの病態でも当面、経過観察という選択肢もあります。

内分泌療法を施行していてPSA値が上昇した場合あるいは臨床的再発をした場合には再燃と呼ばれ、この場合には内分泌療法の種類を変更したりします。しかしいずれ効果が無くなり緩和治療の対象となります。
7.治癒率?生存率
生存率は、通常、がんの進行度や治療内容別に算出しますが、患者さんの年齢や合併症(糖尿病などがん以外の病気)の有無などの影響も受けます。用いるデータによってこうした他の要素の分布(頻度)が異なるため、生存率の値が異なる可能性があります。ここにお示しする生存率は、これまでの国立がんセンターのホームページに掲載されていたものです。生存率の値そのものでなく、ある一定の幅(データによって異なりますが±5%とか10%等)をもたせて、大まかな目安としてお考え下さい。
前立腺がんの予後は、全身状態、年齢、病期およびがん細胞の性質(分化度)、さらには選択された治療法などにより決まります。全体として前立腺がんは進行が遅く、10年生存率はそれぞれ、前立腺内に限局している場合で手術療法を施行された場合、90%以上、放射線治療が施行された場合80%以上が期待されます。内分泌療法単独の場合にはそれ以下となります。前立腺周囲に拡がっている場合は手術を中心とし内分泌療法などを併用した場合、10年生存率は90%程度、放射線治療を中心とした場合、8年生存率で75~85%、内分泌療法では8年生存率は80%というデータがあります。ただこれらのデータは当然10年以上前の治療による結果であり、近年の手術療法あるいは放射線治療の技術の進歩に伴い更なる向上が期待されます。遠隔転移のある前立腺癌は転移のない前立腺癌と比較すると予後不良で5年生存率は20~30%となっています。
診断
発見しやすい癌
胃がんは、日ごろの健康診断やがん検診によって、自覚症状がないうちに発見できるケースも増えてきました。また胃炎や胃潰瘍などの炎症を起こしやすいため、吐き気、胸焼け、出血などの症状が出て発見されます。

見過ごしてしまう癌
上記しまたように炎症が起きやすいため、消化性の潰瘍と思い込み一般薬の常用で発見が遅れ、進行がんになってから発見されることもまた多い癌です。特にヘリコバクター?ピロリ菌は、胃がんのリスク要因とされていますので保菌者は定期的な健康診断は不可欠です。

スキルス胃がんは別物
スキルス胃がんは、特異な進み方をしながら進行も早いので、悪性度が高いと言われています。診断された時点で、すでに60%程度の人が腹膜転移や遠隔のリンパ節転移があり、切除しても再発率が高いとされています。

治療法
手術療法
現在の西洋医学の治療方法は1)手術。2)抗がん剤。3)放射線となります。大半の胃がんでは、手術が最も有効となっています。早期がんでは、内視鏡的粘膜切除が行え、それ以外では、腹腔鏡手術、縮小手術、定型手術になります。手術が不可能とされた場合でも、症状を改善するための手術が行われることもあります。

抗がん剤が中程度効く癌
最近の情報では、手術単独に比べ、TSー1を服用した方は死亡の危険性は3割低くなる事が明らかになりました。手術できない場合は、抗がん剤治療によって延命をはかります。

放射線治療が難しい癌
転移が起きやすい第3群のリンパ節は腎臓の近くにあり、放射線を照射すると腎臓障害が起きる危険性が高いので、日本ではあまり行われていません。

スキルス胃がんの手術は再発しやすい
手術による切除が不可能な場合が多く、また再発しやすいため、抗がん剤治療が主な治療になります。

病状
症状が出やすい癌
早期がんは手術によって、病状は改善されることが多いのですが、2期以降では、摂食障害が起きやすく、手術後も通過障害や、食欲不振、出血などが継続される場合があります。スキルス胃がんでは、抗がん剤での副作用が強く出やすいため、吐き気、食欲不振が継続され、飲食が不可能になり、著しく体力が低下することが多くなります。

転移の大多数が腹腔内
早期がんの場合でも、リンパ節転移が起こりますが、手術によって切除可能です。進行がんでは、腹膜転移(腹膜播種)や肝転移がみられます。

転移のルート
リンパによる転移→胃の周辺のリンパ節へ。
血液による転移→胃の静脈から肝臓、腎臓、肺へ。
浸潤による転移→外側の胃壁から膵臓、脾臓、腹膜播種、小腸、大腸、膀胱へ。
転移による病状
肝転移による肝性脳症や胆管狭窄による黄疸、腹膜播種による腹水、小腸、大腸転移による腸閉塞。肺転移による胸水や呼吸不全などがみられます。


QOLを考える!
さて、今後何を基準に考えていけばよいのでしょうか?それは、QOL(生活の質)をいかに守り、暮らしていくことではないでしょうか。攻撃的な癌治療から、病人を守るディフェンス的な治療へ、そして癌を休眠させ、最終的に共存共生を行い、癌があってもQOLを下げず暮らしていける生活を基準に治療に当たっていくことと考えます。
体的具な薬剤活用方法
西洋の抗癌剤を受ける時
サポートとして、A)副作用を抑える。B)抗癌剤の効果を高める。C)癌の進行を抑える。
西洋の抗癌剤ができない時。
主役として、癌の進行をくいとめる。
症状別の対応策
腹水、胸水→利尿剤以外の方法があります、
黄疸→ステント以外の方法があります、
痛み→モルヒネ以外の方法があります、体力低下?食欲不振→ステロイド以外の方法があります、
ポイント
出発点【画像?血液検査以外+体力+意欲】TOTALで考えましょう!
胃癌は早期であれば生存率は高い癌ですが、それに比べ、進行がんやスキルス胃がんでは体力が著しく低下します。単独での抗癌剤治療が難しい場合があります。攻撃ばかりではなく、体の守りも行っていくべきです。

TS-1以外では、シスプラチン、イリノテカン、タキサン系などを組み合わせて、臨床がされていますが、完全なる標準治療にはなっていません。ただ、世界に向けると標準的に使用されている治療薬が残されています。広い視野で癌治療に取り組むべきです。
癌のみの治療ではなく、体の治療及び本人の生活環境、精神的なサポートを統合した視点で考えるべきです。
TS-1以外では、シスプラチン、イリノテカン、タキサン系などを組み合わせて、臨床がされていますが、完全なる標準治療にはなっていません。ただ、世界に向けると標準的に使用されている治療薬が残されています。広い視野で癌治療に取り組むべきです。
癌のみの治療ではなく、体の治療及び本人の生活環境、精神的なサポートを統合した視点で考えるべきです。
癌が縮小したことが、延命につながるかを考えるべきです。延命に繋がらない癌治療は意味がありません。判断基準を持っての取り組みを心がけるべきです。

胃の仕組みと働き
胃がんとは?
胃がんの原因
胃がんの症状
胃がんの検査
胃がんの病期
西洋医学の治療法と問題点
東洋医学の治療法
胃の仕組みと働き
胃液のペプシンと塩酸は食物の腐敗を防ぎ、腸を守る役目をしている。
胃に食物をためている間に,発酵したり腐敗したりしないように、たんぱく質を分解し、化学反応を抑えている。

胃癌(胃ガン)とは?
胃がん(胃がん)は日本人にもっとも多く発症するがんであり、40歳代頃から増え始める傾向があります。
以前は胃がんの死亡率もトップだったのですが、最近は徐々に死亡率が低下してきており、1998年には肺がんが死因のトップになりました。
胃がん(胃がん)の死亡率の低下には、なんといっても健康診断での早期発見が大きく貢献しています。 早期胃がんであれば90%以上が治る可能性があります。
ただし、スキルス胃がんというタイプの胃がんは胃の表面にでるのではなく、 胃壁の中を拡がって進行するタイプの胃がんであり、発見しにくく、また進行も早いため早期発見が難しいとされています。
粘膜下層までの胃がんを早期胃がん、 筋層まで達した胃がんは進行胃がんといいます。

胃癌(胃ガン)の原因
胃がんは粘膜内の分泌細胞や分泌液の導管部分の細胞から発生します。
慢性的な胃炎を起こす要因が胃がんの原因にもなります。 <塩分過多><タバコ>などは危険因子です。一方でビタミンCやカロチンを豊富に含む野菜や果物を取る方には胃がんが少ないことがわかっています。
塩分の摂取量が多い地域(東北地方や日本海に面した地域)では胃がん(胃がん)の発症率も高いことが分かっていますので塩分は控えめにしましょう。他に焼肉や焼き魚のおこげ、野菜や漬物、飲料水に含まれる亜硝酸もリスクを高める要因となります。 タラコや塩辛など塩分の多い海産物加工食品の摂取頻度で分析すると、これらの食品を毎日食べる人はほとんど食べない人に比べ男女とも3倍ほど胃がんになりやすいというデータが出ています。
胃がんの原因の一つといわれているヘリコバクター?ピロリ菌は50歳代以上の日本人では8割以上が保菌しているといわれています。ピロリ菌によって慢性の胃炎や胃潰瘍が起こるため徐々に胃の粘膜が萎縮して慢性萎縮性胃炎と呼ばれる状態になり、さらに症状が進むと胃が腸上皮化生という腸の粘膜に似た状態になり、胃がんを起こす下地になると考えられています。

胃癌(胃ガン)の症状
早期胃がんの場合には特徴的な症状はほとんどありません。 健康診断やがん検診の普及により自覚症状が無いうちに胃がんを発見できるケースも増えています。 胃がんの多くは胃潰瘍ができるため「胸焼け」や「胃がむかむかする」といった症状を訴える人もいます。
他に「消化不良」「膨満感」「食欲不振」などが起こることもあります。 また、出血(吐血したり血便がでたり)することもあります。 進行した胃がんでは痛みや出血が現れます。また「食べ物が喉を通りにくい」、「体重減少」、「貧血」などの症状が出てくることが多いので異常に気が付いたときには医療機関を受診することをお勧めいたします。

胃癌(胃ガン)の検査
胃がんの場合、早期がんの治癒率は90%を超えますが、がんが進行すればするほど治癒率は下がりますので、 検診の重要性がお分かりいただけるかと思います。

白血病患者

また、早く胃がんがみつかれば、内視鏡を使った治療が可能であり、 開腹手術によって胃を切除する必要がなくなる可能性もあり、負担も大幅に減ります。
胃がんの検診方法としては、X線検査(バリウム)が一般的ですが、最初から内視鏡検査を施

白血病患者

行する病院もあります。 バリウムの検診だけを毎年受けていても進行がんとなって発見される場合が稀にあります。
以下の方法で検査します。

白血病患者

内視鏡検査
超音波内視鏡
CT検査

白血病患者

腹部超音波検査
腹部超音波検査
腫瘍マーカー

白血病患者

内視鏡検査
病理組織検査で診断 転移の有無を調べるため全身の検査をします。
早期がんは内視鏡で治療も可能。基本的に手術で転移があれば化学療法。

白血病患者

内視鏡を口から胃の中に送り込み胃の粘膜を直接観察する検査で、胃がんの大部分を見つけることができます。がんが疑われる場合には粘膜の一部を採取して顕微鏡を使って生検が行われ、確定診断が下されます。

白血病患者

超音波内視鏡
内視鏡の先端に超小型の超音波断層装置をつけて内視鏡検査と同様に検査を行いますが、胃

白血病患者

壁の断層像からがんの深達度を判断することができたり、粘膜下層より深い部分に薄く拡がるスキルス胃がんの浸潤の範囲を調べることができます。
胃がんが確定された場合には続いて病変の広がりと肉眼的分類、深達度が判定されます。